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日記の街
こと「これで大丈夫だね」
「ああ」
「しかし、よくわかったね。風雨」
「神に抗うと色々分かるようになるのだ」
「へえ、すごいね。その話聞かせてよ」
「ナイショだ」
「そっか」
「お次はどちらで?」
「日記の街だ」
その前に少し休憩して行こう。
休憩所の自販機でジュースを買った。
風雨は紅茶を買って飲んでいた。
もちろん冷たい奴だ。
無駄におしゃれな風雨。
帆咲はそこには突っ込まずに風雨に言った。
「やっぱり、神に抗っても猫舌なのは変わらないんだ」
「ふん、まあな」
と風雨はニヤリと笑った。
この街は日記帳の生産が世界一なのだそうだ。
「だからここの学校に通っている子供たちは、毎日日記帳に日記を書くそうだよ。
どんな思い出も書かなければならないんだ」
「へえ、それはいやだな」
「ああ」
帆咲は言った。
「心の中に閉まっていたい自分だけの思い出もあるでしょうに」
日記の街の街人は言った。
「そんなものはないし、それはよくない」
「ふうん」
ただ、それだけだった。
「日記にすべての思い出をかけることが幸せなんだよ」
「へえ、そうですか」
「人の数だけ幸せの通りがあるというだ」




