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全てを飲みこむ街2
ビラ配りのお兄さんは配っていた。
主に女の子に配っていた。
高校生くらいの子たちにだ。
内容は風俗の募集だった。
女の子たちはしきりに断っていた。
オレンジの外灯に照らされながら道を歩く。
そこに酔っ払いがゴミ捨て場に寝っ転がっていた。
「凄い街だね」
「すべての人間の闇をも飲みこんでしまう恐ろしい街だ」
「人間の闇……か」
「どうした?」
「ううん、何でもない」
何か思い出したようなそぶりをしていたが帆咲は何も答えなかった。
ちょっと路地裏の方へ行くとますます人間の欲に満ちている街とも言えることが分かった。
「怖いね」
「……」
風雨は絶句していた。
「この街は人間のあらゆる負の感情を全部飲みこんでしまうのだな」
と風雨は達観したように言った。
「なんか怖い。早く出よう!」
「わかった。
とストリートの方を通って抜けて言った。
この街を後にしたのだった。
てくてくてくと歩くこと一時間
宿があった。
今日はここで休もう。
「すいません、一泊したいんですけど」
「構いませんよ、どうぞ」
とにこやかな笑顔の美人女将は温かく迎え入れてくれた。
「ありがとうございます」
思わず帆咲は笑顔になった。
すぐに部屋の方へ案内されて休んだ。
「ねえ、風雨」
「ん?」




