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全てを飲みこむ街
風雨ははっとなった後、ふんっと鼻を鳴らしたのだった。
「素直じゃないねえ」
「……」
「今日も僕の勝ちかな?」
「勝ちとか負けじゃない」
「それもそうか」
と寝袋の中に入ってその日は眠った。
次の日。
「早く、早くもうバスが出ちゃうよ」
たっ、たったっ。と風雨も走る。
どうやら、バスには間に合った。
バスの中で話す。
「オルゴール、買えてよかったね」
「鳴らしてみるのだ」
くりっぐりっとゼンマイを巻く。
するとカノンが流れ始めた。
「あってよかったね」
「……」
どうやら聞き入っているようだ。
彼女との思い出を思い出しながら……。
「次の街に行こうか」
「ああ」
これには返事をしてくれた風雨だった。
帆咲はにっこりと笑っていた。
どうやら次の街に到着したようだ。
「うわ」
「随分と大きな街だね」
「なんか全てを飲みこむ街って感じがする」
「それは私も感じていた」
「カオスだしね」
色んな人種の人々がいた。




