1-8 ナナの誕生⑧
というわけで、1番難しかったパーティー会場のセットやレイアウトの案もまとまって、準備は、無事に進み始めていた。
とにかく、今回は、多くのモデルたちや、有名な業界のお偉方も招待されるため、モデルラボのスタッフたちも緊張している。コスメにとっても、これだけのイベントを自分の会社で催すことは、なかなかないので、なんとしても、いい印象を与えて帰って頂きたい。その思いで頑張ってきているのだが、なにぶん初めてのことが多すぎて、戸惑いを隠せない。
そんな中で、会場のデザイン関連や、モデルたちの衣装のカラーの組み合わせや選択などについて、新人の麗亜がかなり、いいアドバイスをしてくれて、事務所内では、その才能に驚きの連続であった。コスメも、驚きで、そのプロフィールについて聞いてみたのだが、特に何の勉強もしていないという。
ということは、生まれ持った才能やセンスなのか、それなら、なおさらすごすぎる。それに、麗亜自身の、今後モデルとしてデビューした時に想定したファッションについて、コスメは、本人に試しにアイデアを出させて、いくつか用意させてみた。
すると、そのファッションセンスの素晴らしさは、これまでコスメが見たこともないデザインやカラーのコントラストのセンスが、プロ並みであり、それも、特に、その色使いが巧みであった。それをみて、コスメは、思った。
この子ったら、デザインも素晴らしいセンスだけど、やはり特に、その色使いがすごいわ。その組み合わせと、その時の組み合わせに色の濃淡を変えて、色を自由自在にあやつれる。
これって、私が思うには、ただの才能じゃなくて、特殊能力の域だと思うのよね。なんだか、そのイメージとして、たとえるなら、手が10本くらいあって、その手に全部別々の色を持っていて、自由自在にだしたり入れたり、変幻自在にあやつれるような、そんなイメージですごすぎるわ。
「ねえ、麗奈、あなた、モデルはもちろんだけど、事務所のスタイリストも兼ねて、やってくれない。」
「モデルもやりながらでもいいなら、全然かまわないですよ。」
「本当!よかったわ!そうしたら、今度、事務所のスタイリストの井路使さんと一緒に話しをしてほしいわ。お願いね。」
「わかりました。」




