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1-7 ナナの誕生⑦



  会議が終わると、実務がコスメに声をかけた。


麗亜れいあって、不思議な子ね。なんだか、そんな気がするの。」

「そうね。やっぱり、最近の若い子たちは、私たちには、わからないことが多いのよ。これも、年代差のギャップなのかしらね。」

「うーん、それもあるけど、あの子は、なんだか、また違うような気がするのよね。良いとか悪いとか、そういうことじゃないけどね。」

「あら、あなたは、やっぱり、日本人じゃないから、また感じ方が違うんじゃない。」

「そうねえ。まだ、よくわからないけど、、、。」

「でも、、、本当に、良い子よ。」

「社長は、あの子、本当にお気に入りなんですね。」

「そうね。実は、かなり、気に入ってるわ。やはり、とても頑張り屋さんだから、そういうところね。それに、ここには家族がいないでしょ。まだ、10代で1人で頑張っているから、応援してあげたいのよ。」


「そうですね。そういうところは、私も応援してあげたいわ。」

「あら、じゃあ同じ意見じゃない、2人とも。」


 ところが、麗亜は、ただ一生懸命なところだけではなかった。たまたま、モデルのシリアが、次の日のランウェイでの衣装の選択を迷って、オルマと話していた時、


「ああ、もうこの衣装だと、なんかありきたりの印象になってしまって、なんとかならないかしら。」

「シリア、それは、たぶん、その衣装を際立ってみせられるように、合わせられるのがないからじゃない。その衣装自体はいいのにね。」

「今から、探して買い求めるのは、時間もないし、第一に、初めから考え直さないとから、さらに難しそうよ。でも、仕方ないから、今回は、これにしておこうかしら。」


すると、たまたま、モデルにお茶を持ってきた麗亜は、何やらその衣装をじっくりと見ていた。

「あら、麗亜、なんかアイデアでもある?」

麗亜は、オルマが持ってきていた衣装の中から、2色の色のスカーフをみると、

「オルマ、ちょっとこのスカーフお借りしていいですか。」

「あっ、麗亜、別にいいわよ。今日は使わないから。」

「ありがとうございます。じゃあ、ちょっとお借りしますね。」


すると、そのスカーフをシリアの着ている衣装に合わせてみた。

「この衣装に、このスカーフ、ほら、どうですか。」


すると、驚く2人。


「あら、本当!すごくいいわ。」

「本当!この衣装がとても、鮮やかな印象になって、それなのに、新しい雰囲気よ。なんだか、これまでにはない色のコントラストがすごいわ。別々に見てたら絶対に組み合わせないけど、合わせてみたら、こんなにマッチするなんて。麗亜、すごいわ。」

「本当、すごい。麗亜、あなた、スタイリストにもなれるわよ、きっと。」

そこにやってきたコスメ、

「あらあら、なんだか楽しそうね。私もまぜて。」


2人とも、少し興奮気味で、

「コスメ、違うんです。私のこの衣装、このスカーフと合わせるの、どう思います?」

「ええ、こんな組み合わせ、よく考えたわね。私だったら、絶対に思いつかない。だけど、このスカーフの色って、衣装に合わせたら、ずいぶんと印象が変わるのね。別々にみたら、絶対にわからないわ。」

すると、また興奮気味で話すシリア、

「それに、すごいと思ったのは、この衣装って、ちょっと地味すぎかなと思うのに、このスカーフを合わせると、少しだけ主張してくるでしょ。だけど、悪くない主張。そして、一方で、スカーフが、ちょっとカラーが派手かなと思うけど、この衣装と合わせると品のいい色合いの主張になって、衣装と、良い具合の主張のバランスになって、なんとも言えないコントラストなのよ。なんというセンスなのかしら。すばらしいわ。」


コスメは、それを聞きながら、衣装をみて改めて、

「そうね。衣装とスカーフが、別々にみている時と、全く印象が変わって、お互いに良さを引き出している感じね。すごい発想ね。麗亜、すごいわ。」

「ありがとうございます。色って、隣りにくる色と、また、色に挟まれる時とか、色合いって変わりますよね。あと、衣装のデザインによっても、色の印象って、大きく変わるし、それによって、色そのものを変えなくても、並び方やどの色と隣り合わせにするかによって、人の目の錯覚を利用して、色が変わるようなマジックができるのも面白いですよね。」

「すごいわ。そんなことまでわかるのね。」!

麗亜は、少しだけ、やりすぎたかなと思い、

「ちょっとだけ好きなので、そこまで大したことじゃないんです。」


 すると、いつのまにか、少し離れたところにいて、こちらを見ていたナナ。パチパチと、拍手しながら、こちらを見ている。

「さすがね。やっぱり、すごいわ、お姉さん。」

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