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1-9 ナナの誕生⑨

 そして、いよいよ、パーティーも当日を迎えた。オープニングでは、まず、コスメの挨拶の前に、モデルラボのモデルたちのファッションショーが舞台上で行なわれ、モデルラボのモデルたち全員が新作のファッションを披露して、会場は盛り上がる。


 そして、結果的には、麗亜は、このステージで、予定より早くモデルデビューを果たしたのだった。そのモデル名は、クラリス、となった。これからは、麗亜は、通称 クラリスとなったのである。


 そして、最後に登場したモデル。それは、すでに、5才にして、有名なモデルとなったナナであった。最初は、事務所の社長の娘なら、仕方ないという気持ちで、ゲストたちは、みていたのだが、舞台上のナナは、もはや、ただの子供ではなく、その存在は、我慢してみるとか、それどころではなく、いや、もちろん、まだ子供ではあるのだが、すでに大人の風格というか、コトールルミナス人の母親の血を継いだことが影響しているとはいえ、舞台上のナナは、それを超えていた。実は、それを見ていたコスメは、我が娘ながら、圧倒されていた。


「ナナ、あの子、今日は、いつものCMやチャイルド向けの雑誌に載る時とは、明らかに違うわ。これは、いったいどういうこと?あんなアピールの仕方や仕草やポーズを誰が教えたのかしら。それにしても、堂々としていて、なんだか、1人前のプロのモデルを感じさせるわ。我が娘ながら、驚きを隠せないわ。」


 すると、その舞台の最後に、ナナは、その髪の色と、瞳の色を何回か変えながら、微笑んで、皆に強烈な印象を残していった。


 その演出に、他のモデルたちや、参加者たちは、驚きのあまり、言葉を失っていた。


 それを見ていたクラリスは、妙に納得すると、少し微笑むのだった。


 ステージも終わり、これから、イベントの第2部のパーティーが始まる。


 乾杯のグラスが用意されていると、その場にいた実務計子に、急に携帯が鳴った。

「はい、ああ、わかりました。すぐに行きます。」


 電話を切ると、

「今、モデルラボの事務所からの電話で、コスメが何か忘れものをしたらしくて取りに来てほしいというのよ。私、取りに行ってくるわね。」


そう言うと、急いででていく実務。


 すると、カクテルを用意したグラスに注ぎ始めている女性スタッフ。その用意が始まって、すぐに、そこにやってきたクラリス。慌てていて、近くでつまづいてしまい、カクテルの入ったタンクにぶつかって倒してしまう。すでに、注がれていたグラスと共に、全員分がすべてダメになってしまった。


「ああ、ごめんなさい。本当に、ごめんなさい。」


 すぐに謝ったが、もはや手遅れになってしまった。そのカクテルを注いでいたスタッフの女性は、クラリスに向かって怒っている。

「あなた!カクテル、全部こぼれちゃったじゃない!どうしてくれるのよ。」

すると、別のスタッフがたまたま、それを見ていて、

「大丈夫です。別のシャンパンがあるので、すぐ用意できるわ。」

クラリスは、ひたすら頭を下げながら、

「本当にごめんなさい。シャンパンの用意、手伝うわ。」

すると、別のスタッフが運んできたグラスを並べるクラリス。他のスタッフは、シャンパンを注いでいる。すると、怒っていたスタッフの女性は、会場からでて行ってしまった。


 シャンパンのグラスが全員に配られると、いよいよ、第2部のパーティーの始まり。コスメから、出席者全員に感謝を込めた挨拶があり、和やかなうちにパーティーが進んでいった。


 事務所からのモデルで、他にも、今回初めて舞台に登場したモデルがいた。琥珀こはくつばさのメンバーである、本名 片野山玲子こと、カタリーナと、本名 一条麗奈こと、レナリタの2人。


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