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1-4 ナナの誕生④

 そんな中、事務所の20周年記念として業界の多くのモデル事務所への感謝の気持ちを伝えたいと、モデルラボ20周年感謝祭と称してパーティーを催すことになった。


 モデルラボのメンバーを含めて、約150名の招待客で行われる。招待状には、これまで特に明かさないでいた、モデル コスメスは、社長の蓮津真希が、近代の最新高レベル整形美容手術により、全身手術を行なった姿であったことを、その写真を添えて初めて公表した。本当は、アルタコーネス国の美のエキスを飲んだせいだとは、とても言えないので、そんなこじつけのような理由をつけたが、どこまで信じてもらえるかは、実に怪しいが、少なくとも、美のエキスのことよりは、遥かに信憑性があるに違いない。その改めてのお披露目も兼ねてということにした。


 それは、多くの事務所へ同時に伝えられる機会でもあり、好都合であった。


「実務さん、感謝祭のことで打ち合わせをするので、みんなを集めてちょうだい。」

「わかりました。」


 打ち合わせでは、まさに、感謝の気持ちをいっぱいに表すおもてなしのために、会場のレイアウトや、料理のチョイスを始め、帰りにお持ち帰りの記念品など、これらを業界でお世話になってきた多くの関係者の皆さんに、やはり、モデルラボは違うなと印象づけるようにと、様々なアイデアが企画されていた。


 そんな忙しい毎日を送る中、事務所受付にやって来た、1人の少女がいた。


 その少女は、受付の辺りで、周りを見まわして、キョロキョロしている。すると、気になった、受付の妻咲が声をかけた。


「何か、ご用ですか?」


すると、

「あのう、こちらで事務員とか、何か募集してないですか。」


 その少女は、大きなバッグを一つ持っていて、ちょっと旅行中なのかと思えるようにも見えるが、家出のようにも見えた。

「ごめんなさいね。特に、今、募集してないわ。」

「そうですか、、、。」


 残念そうに、帰ろうとする少女。


すると、たまたま、それを見ていた社長のコスメは、

「あら、妻咲さん、その人は、どうしたの?」

「あっ、社長、この人、事務員の募集がないかってきたので、断ったところなんです。」


 すると、その子をみた社長のコスメは、直感のセンサーがちょっと反応した。

それというのも、その少女は、見た目がまだ10代であるが、ものすごく綺麗で輝いていた。まだ、磨かれていない素材なのに、コスメは、これほどまで第一印象が輝いている子は、なかなか見たことがなかった。

「あなた、働きたいの?」

「そうなんです。あのう、社長さんですか?」

「そうよ、私は、社長の蓮津真希はすづまきです。まあ、通称コスメって、呼ばれているけどね。今日、こっちに出てきたの?」

「そうなんです。今日、田舎からでてきて、住み込みで働けるところを探しているんです。」

「そうなのね。そしたら、あなた、モデルにならない?もちろん、すぐには無理だけど、事務所の事務とか色々と雑用をしながら、モデルになるための勉強して、ゆくゆくは、この事務所のモデルになってほしいんだけど、どうかしら。部屋なら空いてるから、住み込みで大丈夫よ。どちらにしても、今日泊まるところもないんでしょ。」

 

「本当ですか!ありがとうございます。とても助かります。宜しくお願いします。」 

「あなた、いくつ?」

「18才です。名前は、実槌麗亜みづちれいあ、っていいます。」 

「一応、聞くけど、あなた、家出してきたんじゃないわよね。」

「いえ、家出じゃないんです。」

「よかったわ。じゃ、これから、とりあえず部屋に案内するから、荷物を置いたら、事務の人から、色々と話しを聞いてね。」

「ありがとうございます。」


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