潤、検問2日連続で強気になってしまう
翌日。広瀬潤(39)は、昨日の検問のことを思い出しながら車を運転していた。
「昨日は……応援まで呼ばれたし……今日は平和に帰りたい……」
そう思っていた矢先——
赤色灯がチカッ。
「……また検問? 2日連続ってあるの……?」
潤は心臓が跳ねた。
車を止めると、警察官が近づいてきた。
◇警察官、潤に声をかける
「すみません、飲酒運転の検問です。少しお時間いただきますね」
潤は昨日の経験から、なぜか強気になっていた。
「昨日もチェックして問題なかったので、今日はしないでいいですよね?」
警察官は固まった。
「……え?」
潤は胸を張った。
「昨日、ゼロでした。なので今日は、免除でいいですよね?」
警察官は完全に困惑した。
「いや……あの……昨日ゼロでも……今日飲んでる可能性が……」
潤は即答した。
「飲んでません!!コーヒーしか飲んでません!!コーヒーは合法です!!」
昨日と同じセリフを言ってしまった。
◇警察官、怪しむ
警察官は眉をひそめた。
「……昨日もそんな感じでした?」
「はい!昨日も合法でした!」
「合法って言い方が気になるんですが……」
潤は焦った。
「いや、ほんとに合法なんです!!昨日は合法でしたし、今日も合法です!!」
警察官は無線機を手にした。
「……ちょっと応援呼びますね」
潤は叫んだ。
「えっ⁉ また⁉ 昨日も呼びましたよね⁉ 僕、2日連続で応援呼ばれる人なんですか⁉」
◇応援が続々と集まる(2日連続)
「昨日もこの人、緊張してたんですよ」
「今日の強気も緊張からか……」
「強気なのに声が震えてるぞ」
「またゼロなんじゃないのか?」
潤は震えながら言った。
「本当に飲んでません……昨日も今日もコーヒーしか……コーヒーは合法です……」
警察官は苦笑した。
「昨日と同じセリフですね」
「はい……昨日の僕を踏襲しました……」
◇呼気検査、2日連続で実施
警察官が機械を差し出した。
「では、念のため今日もお願いします」
思いきり息を吸い込んでから思いきり吹いた。
「ふぅ……ふぅ……ふぅ……ふぅーーーーーーーっ!!」
機械がピピッと鳴った。
「……ゼロですね」
潤は胸を張った。
「はい!!ゼロです!!僕はゼロです!!」
警察官たちは笑った。
「はいはい、ゼロなのはわかりましたから」
◇ようやく解放される
「昨日も今日も問題なしです。どうぞお気をつけて」
潤は深く頭を下げた。
「ありがとうございます!!僕は連続合法です!!」
警察官たちは笑いながら手を振った。
「はいはい、合法なのはわかりましたから」
◇帰り道
潤は運転しながらつぶやいた。
「次は……強気にならないようにしよう……」




