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起業だ!起業だ!

この世界の理の一つとして

魔力は貴族にしか発さないらしい。

今更、この世界の理を教えられているどうも、イグサです。


平民にも稀に発動するらしいけど小さな火をつけるとか、コップに水をほんの少し溜めるくらいしか出来ないと聞いた。また属性とかがあり水系火系とか自分が持つ属性しか発動はしないんだって。上位貴族になると優等血族で婚姻をしているので2属性が使えたりするとかエリオット君は風属性だけど癒しも使えるんだって。

アンナちゃんは火系だけ。でも魔力量は結構あるらしい。

魔石に魔力を込めるのは出来るので自分の属性が火であっても水の魔石に魔力を入れれば水道のように使える仕組みを動かせるそうだ。魔力は電池のような?発現させるのは自分の属性だけとか、便利なようでそうじゃなかったりまだまだ不思議な魔法の世界ですわ〜よくわからん。


同じ人間なのに何でそんな半端に平民と貴族が魔力で分かれるのかはわからないが、院長さん(本職は神官らしいが立ち回りが下手そうな人だから左遷されたんだきっと)の話では、争いを起こした者とそうで無い者で分かたれたのが起源であるらしい。

神の教えの聖書的な本があって(歴史書と言う方が強いらしい)そこに書いてあるそうだが、そんなの本当のところはわからない。歴史なんてあった事より、どうせ時の政治の都合よく解釈され記録されているだけ。でも成り立ちの大まかなものは見て取れる。


人を導くのには力が要る、だから争う為の素養の一つとして神より魔力が授けられた。それが集落の長だったり団体の長となりやがて貴族となり現在迄残ったと書いてあるそうでそれを聞いてストンと来た。

リーダーの為の力なんだね。


誰から与えられた物かはどーでもいいけれど、神殿側はその力こそ神が人間に与えたもうた奇跡である!よって世界の理りであり真理なんだって。

ではここの神もかなり不平等だよね。私の世界でも神様はいつも気まぐれで無慈悲なもの…どの世界でも神って存在はそんなものなのね。


で、現在では没落しちゃった元貴族の落とし胤(親は借金苦で行き方知れず捨てられた)やら、外の女(貴族の浮気)に子が産まれたが認知されず捨てられ院に来たという経歴の二人居るらしくて、高熱乾燥はその二人でアンナちゃんぐらいの力は有るらしいとの事。洗濯物係をしているそうなので説明すれば即戦力だろう。

自力で魔力が賄えると一安心だわ。

しかし何という経歴の持ち主だ。そんな過去持ちだから暗いかといえば健気なんだよね〜良い子達なんだよ。

なんとかしてあげたいよね。


良い話がもう一つ。

子供達はなんだか凄く、元気らしい。

施設の設備不良での風邪、栄養不足に元の生活での虐待や病気になり寝込んでいた子達が元気に手伝ってくれているとのこと。

無理だけはしないでと伝えたけど、すっごい元気らしい。


院長さん達も世話をする大人達もなんだか血行が良くなっていた。

良かった、元気が一番だもの。

食べて元気!が一番じゃない?カロリーって大事なのねとか思ったよね。

私の世界は摂取カロリーを減らすのに必死だったけど、ここでは増やせ増やせと言ってるのがおかしい話だよね。

余分なのと不足しているの違いだけど。


現在私はラスクの売り出しの準備のために、久し振りに孤児院に手伝に行っている。


「売るなら袋に入れないの?」


あら、ごもっとも!


子供からの提案(指摘)を受けてその指揮も任された。

子供が売るのだからバラ売りだと落としたり割ったりの可能性を考慮すれば、個数を分けての袋売りが妥当となった。

藁半紙的な茶色の紙を用意(藁半紙は平民に普及・白い紙は貴族しか使わない高価なもの)してもらい、院総出で内職して作った。ノリは食べ物を扱うので使用せず折紙で袋を作ったのだけどちょっと素っ気なかったので、バックに入っていた消しゴムでハンコを作ってみた。 


中々可愛いのが出来たから、それを押しまくりで袋の出来上がり!

消しゴムはんこに一時期ハマりまして、私のバックには二本の彫刻刀とハンコ用消しゴム版も入っていた。ただしインクが無かった。家には何色もあったが持ち歩くのは流石にね。それに此処では何色ものインクは無理だ。


此方のインクを筆でゴム面に塗ろうとやっていたが案外面倒で、子供がやるから均等に塗れないしボタボタあちこちこぼすし‥かなり汚れた。

ならばと硝子の小物入れに硬い厚紙(城の使い済資料書き損じ等の紙をゴミ箱から貰った)に綿を何重にも押し重ね古布に包み折りこんで染料に使う花があると聞きそれを採取してきてもらいお手製インクを作った。それを染み込ませた簡易インクパッドを作り、すぐ綿がへたるがこれで子供にも簡単に押せる様になったと思う。小さい子もお手伝いしたいんだよね。押す力加減が難しいけど子供は直ぐに習得するが斜めだったり重なったりする、でも同じ袋は二枚とない、それも楽しいね。


売り子の衣装も手作りした。

デザインは私で型紙は院長先生の奥様にお願いしました。元お針子さんなんだって(流石に私は型紙迄は作れません)凄くカワイイの作りました。


だってリアルお人形さんの様な外人キラキラ少年少女達ですもの、ガッツリ趣味炸裂!

女の子はエプロンドレス。

此方の侍女さんとかは黒もしくはグレーや、濃紺一色の地味色で踝迄の長さのワンピタイプのお仕着せが一般的で、エプロンは付けていない。

それを踏襲すると地味すぎるので、食べ物屋さんの売り子ならば、清潔感のある白ブラウスに明るいブルーの膝下までのフレアスカート(街の女の子は脹脛は隠れるスカートが一般的だったけど)で若さを出し、ブラウスにはスカートと共色で短いネクタイを作り袖はパフスリーブ。ブルーの共布で折り上げる袖口を作り甘さの中にきりりと締めるデザインにした。エプロンは胸当部を小さめにし、胴部は半円に縁に共布でギャザーを寄せたヒラヒラにした(レースは買えなかったので)頭にはヒラヒラドレープを立てたカチューシャをつけ、兎に角カワイイ感じで。

男の子用は女子と同じテイストの白シャツ、濃紺の細身のネクタイ、半袖の袖口は大きめの折り返しでパンツは黒にした。男子は黒のカフェエプロン(短いバージョン)でしょう!男の子の腰のラインが良いよね〜腰が高いから脚の長さとかスラリとしたラインの綺麗さとかもう良い!(私変態入ってる?)まぁいいや

何か学祭を思い出して気分は⤴︎⤴︎


高校でも文化祭はあったがクラスの出し物を作るだけで、ヒエラルキートップの俗に言うイケてる奴らにやらされた感だけで終わった。自分の意見など言える雰囲気なんてなかったもんね。

比べて大学での学祭はもっと突っ込んだイベントで、多額の金銭が発生するので主催側として目まぐるしい忙しさと大人との交渉ごとや業者との駆け引き(予算的な)もあって、大変だったけど凄いやりがいがあっだものだった。

ココでも同じ様に街の口利きさんだったり、業者さんとの話し合いもあってこういうのが好きなのか私って‥って感じに浸ってってみたり。表向きはパパンが交渉人だけど助手としてこっそりついて行ったりしてました。狐さんにも内緒よ。どうせ後から報告されるだろうけど知ったこっちゃない。所詮私は何処の馬の骨だからね。


話し合いはもちろん孤児院でやったよ。人の良さげなパパンや院長先生達大人(笑)に任せるのが多少怖かったけど、影から口出ししまくったさ。

貸店舗の場所とか賃貸料とか、神殿の許可を得てないので(国と神殿の双方から金出して設立している施設の子供を従業員として使う許可)微妙に神殿に付かず離れずの場所でそんなに高くない店舗を借りれたのはラッキーよ

表立って言えないが、神殿観光の土産として買ってもらいたいからの場所選びをしたのさ。人が沢山いるからね。


今回の準備は楽しかったし、絶対成功させたい。

学祭のような本番が二〜三日で終わるものでは無くコレは長期的なものだし、子供達の命が掛かっているものだから緊張するけど失敗はしない、成功させる。


さぁ準備は整った。売るぞ!

子供たちに愛の食卓を!満腹を!

そして笑顔を!気合い入れてくぞー!


だからしばらくして、ラスクが街でこんな事になるなんて考えてもいなかったんだなーこれが〜ちょっと予想を超えたねぇ、どうしようか?



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