ご商談
エリオット君によく似た美しい容姿の優しげな瞳を持つ、人の良さそうなおじ様‥と言うのには若いな。イケ兄さん?(お若い時にエリオット君を授かったのですね?って感じ)
話し方からも他の城勤めの貴族の様な私を蔑む感じは無いみたいで少しホッとした。
エリオット君を見ているから彼の親ならば信頼できる人であろうという印象(宰相様が許可を出すのだから宰相様一派とかなのかな?)ホンワカを醸しているパパンが雰囲気と合う優しげな声でお話を始めた。やだイケボ!ちょっと〜コ◯ンに出てる推理作家のお父さんのような声じゃないのよ。見た目も近いかも!
ニコニコしてる‥よかった不審物を食べさせた事を怒ってはないみたいね。
さっきのハグも歓待の証?かな‥ならば出だしは素直に大人しくしておこう。やはり護衛解任の方かな?
エリオット君をこき使ってすみませんな自覚はありますが、今エリオット君に居なくなられるとかなりの打撃なので護衛任務はそのままにって、土下座したら許してもらえるかな?
ストレートすぎ?どう話しだそうかな
「お会いできて光栄です」
「ああっこ、こちらこそ」
「貴方のお陰で孤児達や街の子達まで命を繋ぐ事が出来ました」
「?」
今にも泣きそうなお顔で感謝を述べられてしまった。話が見えん…のだが?
あれ?私の土下座はしない方向でOK?
*** ***
何とパパンは孤児院の援助をしているそうだ。(だからエリオット君は孤児院の内情を知ってラスクを届けたらと私に言ってきたのか?)
パパンの話によると今日来たのは礼を言いたかったのだと話し始めた。
孤児院は、神殿が国の意向を受けて実質の運営しているのだが、どうやら孤児院の運営費が減った様で、結果一番に費用のかかる食物までもが削られる事となり、いつのまにか貧困生活になっていたとの事。現在は他の全てを削って兎に角食料を確保しているのに、間に合わないのだと。
これか!園での違和感の原因ね。
「だから畑?」
「おやおや‥ご存知でしたか」
「園庭に不似合いなくらいがっつりとしたものだったので」
「近隣の方のご厚意で種を分けて貰い野菜をなんとか作っていますが」
追いつかないよね。
あの人数の食べ盛りを野菜だけでは‥他の全てを削ってと言った?食べ物だけでは人は生きていけないよね?薬とか衣服とか‥でもやはり小さな子ならば空腹が一番辛いか。
国と神殿が援助している筈なのに、此処までの困窮って変じゃない?かたやあれだけ豪華なお飾りにドレスをあげちゃうバカがいて、それが国の王子とか貴族だと思うと吐き気がする。
あれ、しつこい?
だってあのドレス売ったら孤児院何日分の食べ物買えるかなとか計算しちゃうわけよ。
オブラートに包んでいたのでパパンはそこまではっきり言わなかったけど、教会と国への批判はヒシヒシと伝わって来た。
何故支援の金が減った?
「街の孤児の事まで考えて菓子を寄付してくれるなんて、まさに貴方が聖女様ですねありがとう。」
とまた私を抱き上げようと席を立ち近寄ろうとしたのを、エリオット君がブロックしてくれました。
感謝の表現があの抱き上げグルグルだったのか?見た目が幼く見えるのだろうか?私は2〜3歳児では無いのでぐるぐるされても嬉しくないです。
「とにかく今切迫しているのは、食料が買えないほどに金に困っています。なので貴方に協力を願いに来ました」
私に協力って、何を?
それって私ではない様な?貴族のパパンの方がぜんぜんお金もあるし地位も有るじゃん。それにそう言う事は宰相様に言ってくれないとだわ。
「私、お金持っていないですよ」
「ええ、存じておりますよ」
「へ?」




