パパン登場
「パパンと会ってほしい?」
「パッ‥ええ父と会って頂きたいのです」
エリオット君のパパンが私に会いたいと会談の申し込みを申請して来たってさ〜
怖いんだけど!
最初の試作時、エリオット君は試食ラスクを実家に持ち帰って家族、使用人にまで配り食べたらしいのだけど(だからあんなに何袋も持ち帰ったのか!ただの食いしん坊さんと思っていた)一家揃って食べるとか大丈夫だったのか?と気になった。(一応試食品だし素人の作った物だもの)
だから、今日パパンが来たのはもしかして私、断罪されるとか?
不味いもん食わせるなとか、大事な息子になにさらす的な‥怒られちゃう?お貴族のご子息だものね、それもエリートなお子さんだものね、どうしましょ?
宰相様はあっさりと会談申請にOK出したけど最近私の扱いが雑じゃ無い?
怒ってる?
ラスクあげたのがボルゾイ騎士君達より後にあげて、宰相様が最後だったから怒ってる?(いや最後は総団長様だったんだけど)ラスク配布のやり方直ぐに報告しなかったから怒っている?宰相様には3袋分で総団長様にはラスク5袋分渡したの怒ってる?
おお、考えると結構やらかしてるな私‥
いや、エリオット君のパパンだから‥そうね、貴族だから許可が出たのか
ちょっと落ち着こう自分、スーハースーハー‥よし。
大丈夫、大丈夫よ。
「あのご迷惑なら断りますが」
「なんで?私に会いに来てくれる人を断りませんよ。宰相様の許可も降りているし、ましてエリオット君のパパンなら大歓迎ですよ」
「パパ‥ン 」
コテンと頭を傾げる美少年は美しいね〜細身だけど鍛えた身体に不釣り合いな美を兼ね備えた護衛エリオット君もお貴族様だったね、だからパパンも勿論貴族だわ。
引きつりながらも笑顔を絶やさないのは、外面が良いから良い子ちゃんしたいからだ。嫌われるのは嫌なのよ〜。
だからこっちは脂汗が背中にダラリとなろうとも笑顔!の一択。
怖いよ〜怒られるの嫌だな‥穏便に“何時もお世話になっております”だけで帰っちゃダメ?
テンパっていようがどうしようが
翌日面会日はあっけなくやってきました。
*** ***
ビクつきながら面会室へと向かいご対面となったエリオット君のお父様と思しき方に(あらやっぱりイケメン)対面一番にグワってハグされた。あの自己紹介もしてませんが?
何で?とか言う間もなく、うげっと色気も何もない声しか出ませんでした。すみませんお貴族に失礼極まりない声とても女が出すものではない感じのものが漏れました‥
「あー!」
大声でパパンと私を引き剥がそうとエリオット君が腕を掴むが、御構い無しにパパンとおぼしき方に抱擁から脇を抱き上げられてクルクル回る。回る‥
えっと酔う、降ろして下さい。
気付くとクッテリした私はエリオット君に抱えられててパパンはニコニコしていた。
「父上、何をしているのですか!」
凄く怒ってて、あの〜エリオット君?と声をかけると直ぐにハッと私を見てシュンとした顔になる。
忙しい子だな〜
「ち、父が申し訳ありません」
「あ、うん大丈夫‥です。何だろう私3歳児とか思われた?」
「まっまさか」
「では、君も降ろしてね」
「あっ‥申し訳ありません」
パパンから奪取してくれたは良いが、エリオット君に抱っこされているのはどうだろうか?それも縦抱きじゃないのよ!まじ3歳児の子供だってば。
いくら身長差があるって言っても縦抱きだよ?やだ〜19歳の青年に21歳の私がだよ。そんなに身長差あったっけ?あったね‥
何だろう記憶では幼稚園以来じゃない?縦抱きって‥。
漸く降ろして貰えてパパンとはテーブルを挟んで対面で座り、エリオット君は私の直ぐ背後に立つ何時もの形となったのだけど、背後の冷気が寒過ぎる。
ついでに言えば茶を出すアンナちゃんも呆れているのはわかった。そんなお可愛そうにな顔しないで〜いたたまれん。




