差別
聴取している時にお腹空いちゃって、気付けばもう夕食どきだった。ここで同じ物を貰って差し支えないか確認したら、きっちりと人数分作っているわけではなく突然の新入りの分も大丈夫との事だったので、私は席取りにテーブルへ6人用空きテーブルに座りエリオット君とアンナちゃんの到着を待っているどうもイグサです。
エリオット君も今日は平民の格好をしているし、所謂潜入捜査中なので共に食事をしてくれるらしい。
今日は初めてのことが多くて楽しいね。調査中なんだけど学食みたいでなんかついこの前迄居た場所を凄く思い出して泣きそう…
お!ここは匙も木だ。
衛生的には良くないんだよね〜
陶器か金属の方が雑菌の増殖を防げるのだけど、これも提言した方が良いな
なんて思い、メモに記して他にも何か改善する所があるか見回していると、まだ話を聞いていない人が居たので、エリオット君がチラリと視線をくれたのでここねとテーブルの位置を確認して先に食べてと伝えて持っていた風呂敷で場所取り意思表示してからその人の方へインタビューに行く。
大体同じ様な内容だったので冷めてもいけないからと急ぎ席に戻ると先に食べると言うより毒味をして待っていてくれた。
やけに苦い顔をしている二人を見て、まさか毒入り?いやいやみんな食べてるから同じ鍋からとった物だから毒味なんてしなくて良いのにと笑いながら頂きます!と口に運んだものは‥あれ何時もの味だね。やっぱりだ。
ビックリよりその気持ちが大きかった。残念なんて思わない
[やっぱりね]だよね。
聞き取りに行った時に平民棟の皆さんが食べているものと、日頃私が食べている食事の内容物が酷似ている、いやその物だった。まぁ、だからここで食べようと思ったんだけど‥。
事実を突き付けられたので厨房に聞きに行ったら、まさか本当に一食分を毎日城に持って行っているとあっさりと聞き出せた。
平民棟から持ってきていたとはね〜
それも口止めもしてないよ。
ただ誰からの指示かはわからない、上からの命令としか聞き出せなかった。
まぁ私は平民だから当たり前っちゃ当たり前なんだけど、美味しくは無いが食べられなくは無い何時もの味だ。
ただ何時もと違うのは料理が木の器に盛られているか、陶器の器にそれらしく盛られているかの違いだけ。少しだけ細工しているあたり小賢しいよね。
パンとスープとピクルスの様な漬物系の野菜と、肉か?というハムっぽい燻製肉が少々、本当に少々(笑)
スープも多分具は野菜クズだ。 削り取ったと思われる皮が微塵切りにされて入ってる。
スープストックにかろうじて肉の香りが付いているくらいのコンソメを薄めたもの(何倍の希釈だよ)
同じ物を食べているのに私には何時ものまぁ食べれる味なのに、しかめっ面で食べてる皆さんって?
実はこっちの人ってグルメ舌だったの?私が悪食で不味さ感じないだけ?そんなに不味いのこれ?まぁ味は殆どないけどこんなもんと思えば食べられなくは無い。
「あれ?二人とももう食べないの?」
「「いえ‥あの」」
楽しい学食的雰囲気は二人にはちょっと下賤な食事だから食べれないの?
まじか〜と私が勝手に落ち込んでいる時に食堂は徐々に驚きに満ちていっていた。しかめっ面では無くて驚愕に‥
がそれを私が知ったのは、かな〜り後となる。
*** ***
イグサ達より数個先が離れたある下働きのテーブルにて
「なぁ、なんか今日の飯は美味いな。初めてだよこんな美味いの」
「そうね、何か祝い事でもあったのかしら?」
「お偉いさん達が何かしてても、こっちとらわからんからな」
「でも続かないわよね?こんな事」
「だな、俺らの飯なんて残飯だから
誰かの祝い事でも無かったらこんな旨いのに有り付けないよなぁ、ホント今日の飯は美味いなぁ」
「ほんとに美味しわね。美味しいのにあんた何でしかめっ面なのよ?」
「かーちゃんや弟や妹に食べさせてあげたいなって」
「‥そうね。私も弟に食べさせたい」
「俺も」
「中味は変わらないのに旨く出来るって流石調理専門の奴らだよね」
「そうだね」




