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2部 スペルブースト 編  6章 覚醒 2話

6章は少し、文章が長くなったので3話に区切って公開します。


ps:この物語はフィクションです・・・・。

   なのにミサイル攻撃で東京壊滅は今日となっています。

――アネット、お前――

能力(ちから)の使い方を見せてあげる。裕貴は黙って見てなさい」

 いつの間にか俺の身体はアネットの精神に支配されている。

 背が縮み胸も少し有る。それよりもさっきの攻撃で服の殆どが燃えて無くなった為、殆ど全裸に近い状態だ。

 とは言え、まだ焼失した皮膚や皮下脂肪の再生が出来ておらず、身体中のあちこちから血が噴き出し又は滲み滴り落ちている。

 相手は左に4人、その内表情から攻撃の意思を持つ者は3人、右正面の2人は私が睨むとそれだけで怯み、目を逸らしている。

 その他の20人程はその場で気絶していたり戦意喪失して傍観している。

 ここはまだ攻撃するそぶりを見せる左3人を睨み付ける。その間にも焼失した皮膚と皮下脂肪や他にダメージを受けた臓器の修復に掛かっている。

「こいつマジ人間か?」

「おい、やべーよ」

 何がどうやばいのか?

「おい、モロのリミッター切れ」

 左3人の1人が怒鳴ると、戦意を喪失していた連中の何人かがその言葉に後押しされ端末の操作を始めた。ところで『モロ』と言うデジタル魔法らしいが正式名称では無さそうだ。

 戦意を失わなかった左3人と逃げ出す所を私の投げた石で腰を抜かしていた筈の後ろ1人、睨んだだけで戦意喪失していた右正面の2人から魔法陣が現れた。

 模様は6人共同じだ。何秒も魔法陣は現れていないのに全てを把握できた。これもきっと今の状態だからだろう。

「まずいわね」

――何がまずいんだ?――

「計算式が違った」

――計算式って最初に出る第1魔法陣を読み取ったのか?――

「そう、どうも今度はさっきのより火力が10倍程度有りそうね」

 あの一瞬で第1魔法陣の計算式と、第2魔法陣から魔法の種類を読み取ったと言う事だ。

 その動体視力もさることながらそこからの理解力も尋常では無い。

 しかし、私達はここから動く訳にはいかない。なぜなら俺の直ぐ後ろには倒れた藤井先輩が居る為だ。

 私達も後先考え無しに煽ったせいでかえって危険に晒してしまった。

 そんな後悔もする間も無く炎の塊が迫ってきた。

「It's the show thyme!」

 しかしアネットは楽しそうに声を張り上げ拳を固めた。狭いビルとビルの間のせいか声がやまびこの様に反響しこだまする。

 私は迫ってくる炎の塊を右のショートアッパーで上空へ打ち跳ね返した。右手首はいつか見た黒くなっている。

 アッパーを打った体勢から上体を大きく反らしスエーバック体勢になっていく。

 と同時に右手だけだった黒く艶の有る皮膚はそして身体まで黒く鏡の様に艶が出てくると黒い金属に覆われた姿になっていった。

 その姿になるまで1発目からおよそ1秒、次波4発の炎の塊を対処するには十分な時間だった。

 スエーバック体勢になったのは前後両方からほぼ同時に来る攻撃を交わす目的も有った。

 下から、つまり正面から3発と上から、つまり後ろから来る1発を次々と上空へ打ち返した。

 0.4秒遅れで最後の1発が上、後ろから地面すれすれに迫っていて、このままいけばまだ気を失っている藤井先輩に直撃してしまう。

 スエーバック体制のまま打ち上げた右拳の勢いで右へ体を捻り、伸びきった右拳を引き寄せ横向きに回転しながら地面すれすれから再び拳を振り出した。

 炎の塊を真横からさらに体毎回転させ、すくい上げる様に拳を上に振り抜き弾くと同時に右肩からゴンとコンクリートに砲丸が落ちる様な鈍い音を出し地面に着いた。

 そう、全身の表面は鉄の装甲の様にとても硬く、そして黒く鏡の様に艶が有る。それはよく見ると鉛筆の芯の様な色をしている。

 私が撃ち弾いた弾はビルの屋上付近で次々と誘爆するように爆発し、その爆風で下の階の窓ガラスが割れ破片が降り注いだ。

「モロトフカクテルを弾いた・・・だと」

 モロトフカクテル・・・つまり火炎瓶と言う魔法を使ったと言う事だ。何らかの干渉プログラムでリミッターを解除して使用したと言う事か?

 藤井先輩の頭と向かい合わせに倒れた私は跳ね起き周囲を見回した。

 ロトフカクテルのリミッター解除を指示したリーダー格っぽいヤツは、無傷で立っている私を見て怯えている様に見える。そして私は今になってその顔に違和感を覚えた。

「あんた、どっかで見た顔ね?」

「あぁ?」

 思い出した。

「あんた『高倉大夢(たかくらひろむ)』ね?」

「?どうして俺の事を知っている?」

「もうシャバに出てるってどういう事よ、まだ1ヶ月しか経って無いじゃない」

 独り言の様に訴えた。1ヶ月前の4月14日、銀行を襲った2人組の1人だ。あれだけの事をしたのにもう街に出られるとはどういう事なのよ?

 シティー・フォークの緊急車両のサイレンが響いてきているがまだ遠い。私もこの姿をこれ以上多くの人に晒すわけには行かない。急がねば・・・。

 高倉もさっきちらりと見せていた銃を取りだした。ぱっと見、ベレッタM92に見えるがどうしてこんな物を持っている?

「悪いけど、こっちも時間が無いのよ。大人しくして貰うよ」

「うるせー!」

 高倉は怒鳴ながら銃を構えているが構わずに突進する。蹴り出した地面のコンクリートは剔れ瞬時に時速60km程度まで加速する。

 高倉との距離は5m程度、およそ0.3秒の間にヤツは引き金を引いた。

 軌道が交差し高倉の後ろ1mの所で止まった。目の前50cmにはビルの壁が有る。

 発射された弾は左胸、心臓に相当する箇所に命中したが、跳弾し左後ろへ弾は逸れ

私には届かなかった。

 一方、私は高倉の胸元目がけてラリアットが決まり、私の右腕を軸に体が一回転して地面に倒れた。

 サイレンが止まった。私は直ぐ近くのビルに入り身を隠した。


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