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1部 12芒星魔方陣 編  16章 異なる朝倉裕貴 1話

次章の執筆に当たって読み返していたら随分文章が読みにくいので修正を加えました。

文中の中央付近の


「だったら、何度でも攻撃するまで」

から

―脳にダメージを受けたか―


迄を差し替えました。

文章の意味は変えずに改行を行ったりしています。

また、読みにくい部分や意味の分かりにくい文面を見つけ次第修正を行って行きます。

「全く・・・、20mmを人に向けるとこうなる事ぐらい分かるでしょうに」

 私は呟きながら自分を見回す。右肩から袖に掛けて残っていた裕貴の制服は完全に無くなり上半身は裸になっている下の方も既にズボンは両膝から下だけが残っていたが、先ほどの攻撃で完全に無くなり裸になっていた。着られる服が欲しいが今はそんな物を探している時間も余裕も無かった。

 私は自身の状態を改めて確認する。裕貴の身体の傷は裸で居る事以外は完全に無くなっている。

 マリアは何が起こったのか理解出来ていない様だ。それもその筈、私は朝倉裕貴で有ってそうでは無い。

「朝倉裕貴、お前は死んだ筈では?」

「私は生きているわ」

 私は、右手を握ったり開いたりしながら身体の感触を確認した。

 カランコロンと音が聞こえ私達の前に手榴弾が転がって来る。

「伏せろ!」

 マリアは叫ぶと動かなくなったオートマトンの影に隠れた。一方、私の居る場所には影になる物が何も無かった。

 爆風と熱はすぐに私に襲いかかった。

「大丈夫か?朝倉裕貴」

「ええ、何とかね」

 駆け寄ってくるマリアに対し仁王立ちの私が答えた。

「裕貴?」

 私の身体は全身黒く鏡の様に艶が有り、脚が異常に太くなった状態で立って居た。

「それより、あの先に残党が居るわ、恐らくサイボーグね、熱源が違うから」

「それよりあの爆発を耐えたのか?」

「ええ、そうよ」

「何という能力・・・聞いた事が無い」

 マリアは怯えた様に見えた。

「そんな事より早く、敵が逃げる」

「分かっている」

 後ろから物音が聞こえた。動かなくなっていた2体のオートマトンの1体が再び動き出した。

「後ろは私が何とかする。さあ早く」

「しかし」

「早く、私にこいつに借りが有る」

 マリアは小さく頷くとサーボーグを追った。

「It's the show thme(イッザ ショウ タイム)!」

 私は叫びオートマトンに向かった。オートマトンは両腕の20mmガトリング砲を構え撃ち始めた。

「毎度毎度、芸の無い物ね」

 私はガトリング砲よりも早くオートマトンの右側面に回り込み右腕を蹴り上げた。ガコンと鈍い音と共に右腕は弾け浮き天井に向かって撃った。

「重い!」

 前のオートマトンならこれで腕をへし折っている。さすが強化型と言った所か。

 私は以前に見せた突きの構えて突進した。マシンガンを撃つオートマトンの銃弾を交わしさらに突っ込む。

 私の渾身の一撃を打ち込んだ。オートマトンの胴体下部分に拳を突き立てるとガコンと鈍い音がした。

「痛っ!」

 オートマトンの装甲は凹む程度のダメージしか与えられなかった上に、私の拳の方が砕けた。大きく右旋回するオートマトンの右腕を左脇腹に受けてしまった。

 5m程吹き飛ばされ服の掛かったハンガーを数台巻き込みながら倒れた。と同時に相当量の吐血、ダメージは左4から8番までの肋骨が粉砕され左肺が破れているがこれ以上のダメージは無い。とはいえ一瞬で意識を持って行かれる程の衝撃の痛みが走る。

炭素繊維(カーボンファイバー)・・・」

 当時から輸出が禁止されていた材質、それが中国製のオートマトンに使用されているのか?

「そうか、そういう事」

 現在、平和維持の為と言いつつ九州北部を占領し続ける中国軍に寄って技術が盗まれていると言う事か。そのせい有って装甲が以前より桁違いに強化されていると見て良いだろう。

 裕貴の身体は不自然に左右に曲がりながらダメージの回復と損傷箇所の治癒を行った。

「だったら、何度でも攻撃するまで」

 砕けた拳の治癒を終え、今度の拳はさっきよりも骨格や筋肉を強化している。そして身体全体が黒く鏡のように輝きが出ている。

 さらにマシンガンを撃ちながら距離を取るオートマトンに近づこうと突進する。

 身体は黒く鏡のように艶が出てオートマトンから撃ち放たれる20mmを弾き返す。

 そしてさらに走り距離を詰めさらに拳を打ち込んだ。オートマトンはその瞬間に大きく後ろへ後退したが、足元に落ちている服にローラーを巻き込み後ろ向きに倒れ、私の拳の威力を偶然にも殆どを殺しダメージを受けていない。

 さらにオートマトンは倒れた反動を使い胴体を左に回転させながら左腕で私の殴り掛かった。だが私は予想外に倒れるオートマトンの脚が腹に当たった。

 そのまま大きく前のめりになりオートマトンを飛び越える様な体勢で、足元から迫る左腕が思ったよりも早く避けきれない。咄嗟に膝を抱え込み体を丸め防御姿勢を取った。

 オートマトンの左腕は私の腰の位置に当たり5m後ろの壁に激突し壁の一部が砕けた。

 防御態勢を捕っていたとは言え、左腎臓と脾臓、膵臓の破裂、6番から12番までの肋骨と左肘の関節を砕かれた上に壁に激突した衝撃で頸椎の捻挫と鼻骨と側頭骨が割れ癌没した。

 意識が朦朧(もうろう)とし目が眩み、音も反響して今立っているのか倒れているのかすら分からない。―脳にダメージを受けたか―

 破れた髄膜の再生が済みダメージを受けた脳の修復が終わった。動きが止まった私に気が付きゆっくり立ち上がった。3本脚の後ろ脚には陳列されていた筈のロングスカートが絡まってタイヤが回らないため、歩きながら正面に向き両腕を構えマシンガンを撃つ。

 20mmは頭でも木っ端微塵に吹き飛ばす程の威力を持っている。さらに弾丸はフルメタル・ジャケットで貫通力も有る。

 体表を炭素元素で覆い鎧の様にして纏っているが。炭素の鎧が少しずつ剥がされていく、これはそう何発も受けてられない。

 砕けた肋骨とその下に有る臓器の再生が終わり意識がはっきりしてきた。弾丸を避けるため柱の陰に飛び出そうとするが体がよろけ真っ直ぐに進めない。

 足元を見ると右脚が外側に曲がっている。右脛骨と腓骨が折れ、膝の靱帯が伸びていた。

「もう、こんな時に」

 私は右脚を思いっきり振り上げ曲がった脚を強引に伸ばした。

「伸びた」

 骨折は治っていないが折れた部分は繋がった。これで何とか走れる。

 この間にもオートマトンの弾丸が背中に当たり前のめりに倒れたその場所が火の海になった。

 炎から飛び出し再びオートマトンへ私は飛びかかり拳を打ち込んだ。6発目でやっと装甲に大きな凹みができ大きな的の様になっている。しかし、私の右腕を捕まれた。

 強い力を加えるときは、ある程度の時間、力を持続して加えないといけない。今の打撃は『作用・反作用の法則』に則り(のつとり)攻撃をしている。その私の動きが止まった一瞬の攻撃パターンを学習し反撃するまでになっていた。

「離せ!」

 捕まれた右腕を強引に引っ張り振り解こうとすると肘の靱帯が伸びる。暴れる私を押さえ込みながらオートマトンの右腕のマシンガンを頭に近づけてきた。外殻を強化したこの身体でも至近距離からの20mmは耐えられない。

「この!」

 右腕をつかまれしっかりと固定されているならそれを軸にすれば良い。左手にぐっと力を込めて掴んでいる腕のマニピュレーターに拳を突き立てた。

 マニピュレーターは関節からオイルを噴き出しながら拘束が解け、その瞬間に一気に距離を取った。

 私の右腕は折れまた血が滲んでいるのが黒く強化された皮膚からでも分かった。すると右側面から火の玉が私に命中した。

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