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1部 12芒星魔方陣 編  8章 さりげなく綾香の本気 2話

 俺と綾香はダイアモンドダクト出た時はアーケードに照明が点いて人通りが増えていた。とはいえ、学生が多いこの街ではどうしても柄が悪い連中も出てくる。

 学研都市では、そういう人達を取り締まる目途的で多数の監視カメラが設置されていて、学研警備隊(シティー・フォーク)が監視している。また、無人の警備ロボットが走り回っており、不審な行動を取る者を見付けると学研警備隊に通報をしている。

 今日も店を出た所で気の弱そうな男子高生が不良達に絡まれてる。全員で8人、周りの人達は見て見ぬ振りをして通り過ぎる。

「ブルーバンドに通報したのかしら、ねえ、裕貴?」

「どうなんだろう」

 裕貴は少し躊躇(ちゆうちよ)気味に答えた。

「ちょっと裕貴、ブルーバンドに通報しておいて」

「てっおい!お前はどうするんだよ」

「ちょっと止めさせてくる」

 そう言いながら綾香は不良達の居る方へ行ってしまう。

「おい、待てって」

 俺の声で後ろに居た不良の一人が気づいた。

「何見てんだよ」

 この声を聞いて他の不良達が綾香を見た。綾香は堂々と立って言った。

「あんた達を止めさせに来たのに決まってるでしょ」

「なにぃ」

 他の不良、仮に不良 Bとしよう、そいつが言った。

「女!ふざけてると痛い目見るぜ」

 何か定番なセリフだ。俺は少し呆れた。不良 Cで良いかな、そいつも一言。

「おい、よく見ると大誠学園の制服じゃねえ?それに結構可愛いくね?」

 最初に俺達に気が付いた不良が言った。ヤツを不良 Aとしよう、そいつが綾香に近づいてきた。さすがに俺も緊張する。俺はポケットに手を入れ中の銃に手を掛けた。デリンジャーと呼ばれるその銃は2連式で麻酔弾が装填されている。

 不良Aが綾香の肩に触れた途端にそいつは綾香の後ろへ吹き飛んだ。

「こいつ、能力者か」

 辺りに居た不良達が身構える。

「今なら許してあげる。これ以上やるなら本気でいくわ」

 綾香の迫力に威圧される周りの不良達、すると奥から二人が出てきた。

「どけ、お前ら」

 奥から出てきた内の一人が言った。少し背が低いが不良達のリーダー格のようだ。

「どんな能力か知らんが物理攻撃みたいたな」

 もう一人が言った。

「止める気は無いみたいね」

 綾香は少し怒っている。

「そう言う事だよ!」

 そう言うとリーダー格の不良は手から炎を出して綾香目掛けて炎を飛ばした。綾香がそのまま炎に包まれた。

「綾香!」

 俺は慌てて呼んだ。すると綾香を包んでいた炎が急に消え何事も無かったみたいに綾香が現れる。

「無傷?だと」

 炎を出した能力者が言った。確かに綾香は無傷で服も破れたり焦げたりもしていない。

「こんな力、人に向けて放つなんて普通の人だったらただじゃ済まないわよ!」

 綾香は今ので相当頭に来ている。俺もこんな綾香を見るのはこれまでで1・2度有るかどうか。

「うるせー」

 そんな事とはお構いなしに不良達は綾香を取り囲む。さっき炎を出した1人がまた炎を放った。しかし炎は綾香の前に壁があるように止まり跳ね返った。

「リフレクションか」

「違うわ、テレキネシスよ」

 綾香が言った。

 すると、不良達の内6人の動きが急に止まりその場に倒れ込んだ。一体、綾香は何をしたんだ?しかし、残った2人の内の1人が。

「ふん!この程度か」

 そう言ってまた炎を出そうとしている。今度は槍の様な形状に炎を形成しているがが綾香の表情は余裕だった。

「ふぐ!」

 不良はその場に倒れ炎が消えた。それを確認して綾香は俺の方へ振り返りった。

「何をしたんだ?」

 俺は綾香に聞いた。

「相手の血流と心臓の動きを一瞬止めたのよ」

「心臓を止めた?」

 俺は聞き返した。

「まあ『堕とした』のよ」

「そんな事して大丈夫なのか?」

「大丈夫よ、もう蘇生してあるから、一時的に意識が飛んでいるだけよ」

 そう言いながら俺の方へ歩いてくる綾香の後ろにさっきまで見えなかった最後の一人がうっすらと姿が現れた。

「綾香後ろ!」

「え?」

 ヤツはナイフを振りかざして綾香に襲い掛かった。綾香は後ろを振り返ったが間に合わない。だがその最後の一人は一瞬動かなくなった。それはコンマ何秒かの短いほんの一瞬。

 綾香にはその一瞬で十分だった。その男を10m程吹き飛ばした。

 息が荒くなっている。さすがに綾香も油断した所を攻撃されて興奮している様だった。俺は右手の銃を綾香に気付かれる前にポケットへ押し込んだ。それから直ぐブルーバンドが四人到着した。

「大丈夫ですか?朝倉さん」

「ありがと、大丈夫だから」

 俺は出来るだけよそよそしく返事を返した。声を掛けてきたのは同じブルーバンドの咲島(さきしま)未来、俺は腕章を付けていないが目の前に居る綾香にブルーバンドを隠している事がばれるのを気にした。

「誰、この子」

 案の定、綾香が聞いてきた。

「ああ、その・・・」

「よお、朝倉、デートじゃ無かったのか?」

 この場をごまかそうと言葉を探していた所に渡邊がやって来た。腕にブルーバンドの腕章を付けている。

「喧嘩に巻き込まれたんだよ」

 渡邊は辺りを見回して

「これ、お前がやったのか?」

「何でだよ、綾香だよ、それに不良の中にも能力者が居てな」

「そうか、その辺りはこいつらから事情は聞いておくよ、ほら二人で早くデートの続きしてこい」

 渡邊は俺が綾香にブルーバンドを隠している事を知っている。

「デートってお前」

「もう良いんですか?」

 訳の分かっていない咲島が渡邊に聞いた。

「まあ、良いから良いから、それに俺の能力知ってるだろ、ここは大丈夫だから」

「でも、渡邊さんの能力って実用レベルじゃ無かった様な気がするのですけど」

 咲島はいまいち納得していない様子だったが、渡邊が咲島の肩を持って言い聞かせてた。

「悪いな」

 渡邊は咲島に何か言っていた様だがあえて聞かず簡単に礼だっけ言った。

「良いから早く行って来い」

「分かった、行こうか綾香」

 俺はそう言って綾香の手を持ってこの場を去った。俺と綾香はそのまま帰りにファミレスへ入った。

「今日は有り難う」

「で、気に入った?」

 俺はハンバーグとエビフライのセット、綾香はハンバーグセットとサラダを注文した。二人でドリンクバーのドリンクを取りに行った。

 テーブルにコーラやアイスティーを置いて椅子に座った。気に入った服を買ってご機嫌な綾香、いつも綾香のペースに振り回されている筈なのにその笑顔を見ると俺も気分が良かった。

 二人はファミレスを出て家に向かって歩いていた。

「ちょっとコンビニ寄っていいか?」

「分かったわ」

 俺は途中に有るコンビニで朝のパンとジュースを買った。綾香もお菓子を買っていた。


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