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第55話 因幡家にて④ 企画書

「眠れないついでに、企画書を最新にしておくか。議事録をAIに読み込ませるだけだし……」


リモートで会社PCにアクセスする。


夜中に何でアクセスしたんだって聞かれるかな?

まあ、適当にごまかしておけばいいか。



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国民的大人気RPG企画書


■ タイトル


・(まだ内緒)


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■ コンセプト


多角的視点介入型RPG


プレイヤーが操作するキャラクターが直接的に無双するのではなく、物語の主人公がカッコよく活躍するための「お膳立て(舞台作り)」に特化し、主人公を間接的に支援・誘導する。


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■ ゲームジャンル


オープンワールド・アクションRPG


開発アセット「ハイフライヤー」との親和性を重視。物語世界をリアルタイムで駆け巡るアクション性を確保。家族で楽しめることを最優先とし、観戦している側も退屈しない、動的なバトルと探索を実現する。


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■ ターゲット


全年齢層


親子の絆や成長を描くことで、子供から大人まで幅広い共感の獲得を目指す。


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■ プラットフォーム


ハード:Ninkyodo Swap(スワップ)


携帯モードの利便性とターゲット層(ファミリー・ライト層)の普及率を最優先。


────────────────────


■ テーマ


子供の「成長」と「親からの自立」を描く。


主人公の目的は、離れ離れになった親友と再会するために旅へ出ること。その許可を得るため、親からの「信頼」を勝ち取り、最終的に親という大きな壁を超えて自立していくプロセスを主軸に据える。


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■ 世界観・舞台設定


優しいけれど、甘くはない世界


1.暖かみのあるファンタジー

雰囲気は維持しつつ、子供が独力で歩むには相応の困難(魔物の存在や社会的な責任)が伴う現実感を持たせる。


2.舞台は「サーカス団」

使い魔や幻獣が看板スターとして活躍するサーカス団を舞台に据えることで、異形が人間の身近にいる不自然さを解消する。


3.巡業によるマップ変化と移動

サーカス団の公演場所(街)が変わるごとに新しい街とその近郊のマップを提供。

ただし、過去に訪れた街へ戻るシステムには、ゲーム的快楽を優先した短距離用の「魔法の転移装置」で実現する。


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■ 物語・ストーリー構成


親友との「約束」を胸に、サーカス団の子供が確固たる思想を持つ最大の壁(両親)を超え、自らの足で世界へ踏み出す姿を描く。こじんまりとしつつも、美しい納得感のある着地を目指す。



◎オープニング

親友との幸福な日常、そして突然の別れ。別れの間際、主人公は「いつか初めてサーカスに出演する姿を絶対に(親友に)見せる」という未完成の約束を交わす。



◎序盤

一人残された日々と再起。サーカス団の「世話係」としての日常と、外出動機(おつかい等)の発生。



◎中盤

旅の準備(費用・移動手段の確保)。現実的な障壁の解決。

街のガキ大将たちとの交流や、子供独自の経済圏を通じた成長を描く。



◎中盤から終盤(中目標の発生)

ついに主人公のサーカス「初出演」が決定する。

手紙で知らせるのではなく「自分の手で親友に招待チケットを届ける」ため、主人公は一人旅を決意する。



◎終盤(ラストバトル)

主人公の両親が「子供の一人旅は危険すぎる」と猛反対。

しかし、退かない主人公。子供の決意と覚悟が本物か試すため、確固たる愛と思想を持った両親が「自立の象徴(ラスボス)」として立ちふさがる。


◎エンディング

激闘の末、両親を乗り越えて自立の姿を示した主人公。

覚悟を持って送り出す両親に見守られながら、親友のもとへと旅立つ。


二人の未来を予感させるフィナーレ。


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■ ゲームサイクルと独自システム


◎概要

主人公を「守られる弱者」ではなく「プレイヤーがカッコよく活躍させる主役」として定義。不自由さを楽しさに変える独自のサイクルを構築する。



1.「お膳立て」バトルとカタルシス

プレイヤーキャラクターは、敵のヘイト(敵意)を自身に引き付けたり、進行上の罠を先回りして無力化する。プレイヤーが泥臭く準備した舞台の上で、最終的な「とどめ(追い払い)」を主人公に刺させることで、主人公が主役として輝くカタルシスを演出する。



2.独自のパラメータとリソース管理(主人公)

主人公は「無敵」のサポートキャラクターとし、従来のHPやMPの概念を完全に撤廃。代わりに「服の汚れ」や「帰宅時間」をパラメータ化。これらが閾値を超えると「親に怒られる(説教イベント)」という独自のペナルティが発生し、マイルドながらも独自の緊張感を生み出す。


魔物が潜む危険な場所へのお使いを、この制限内で無事にこなし帰還することで「親の信頼」を獲得し、物語を進行させる。



3.プレイヤー全滅時の挙動と演出

プレイヤーキャラクターが全員戦闘不能(全滅)になると、主人公は悲しみ、泣きながら実家へ帰宅する。ゲーム的なデスペナルティは一切なし。


ただし、帰る用意をしていなかった主人公を両親が優しく慰める専用シーンが挿入され、プレイヤーへの精神的訴求(安易な全滅の抑止力)とする。



4.街のガキ大将システムと独自の子供経済圏

サーカス団の巡業設定を活かし、訪れる街ごとに固有のライバル(ガキ大将キャラクター)を配置する。


独自の経済圏として大人の通貨ではなく、「子供同士で流通する代替貨幣」を用いたアイテム交換や物々交換機能を実装。街の子供たちの悩みを解決することでお礼を貰ったり、勝負を挑んだり、ペットや使い魔の「子分け」によって種類を増加させるなど、子供同士の横のつながりを深く描く。



5.ラストバトル専用演出:親世代の参戦

物語を締めくくる最高峰の壁(両親)との決戦を盛り上げるため、ゲーム的な派手さを担保する専用システムを導入。ラストバトルに限り、プレイヤーキャラクター側の親たち(使い魔や幻獣など、サーカス団の現役看板スターたち)が敵として、戦闘に特別参戦する。


・超えるべき親世代(ラスボス)対 主人公を支える子供世代という、本作のテーマの集大成となる演出を行う。


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■ 登場人物


◎物語の主人公

ピーター(男の子)/ピーコ(女の子:暫定呼称)


・サーカス団の世話係の子供という立ち位置。

・使い魔や幻獣の子供たちとは遊び仲間であり、種族を超えた友人関係にある。

・自身は魔法を使えない設定。

・必殺技は「アイスブレイク」



◎別れた親友

ヒロインまたはヒーロー


・旅の目的地であり、約束を交わした対象。



※性別選択制と関係性の柔軟化

・プレイヤーの没入感を最優先し、主人公および親友の性別をそれぞれ任意に選択可能とする。


・同性同士の強い結びつきも含め、プレイヤーが自由に解釈・感情移入できる幅広さ

を持たせる。



◎ラスボス

主人公の両親


・自立の象徴

・単なる悪役や反対者ではなく、子供を深い愛情と「覚悟を持って送り出す」ための試練として立ちはだかる。


・序盤から中盤にかけては「信頼を勝ち取る対象」であり、終盤には子供の覚悟を試す「最大の壁」へと昇格。


・倒した際にプレイヤーが最高の納得感とカタルシスを得られるよう、その揺るぎない思想と強さを描写する。



◎ライバルキャラクター

物語を牽引する存在、街のガキ大将

主人公と競い合いながら物語を動かす存在として以下三つの明確な役割を定義する。


a.主人公の鏡

主人公と共通の目的(親友との再会とは別の目的)を持ち、常に主人公の一歩先を行く競合者。


b.物語の先導役

互いに競い合うプロセスの中で、次の目的地や重要アイテムの所在を示すナビゲーターとしての役割を果たす。


c.物語のアンチテーゼ

主人公が選ばなかった「もう一つの選択肢の結果」をその身で体現する存在。



◎プレイヤー操作キャラクター(戦闘編成)

サーカス団の「看板スターの子供たち」であり、主人公の「遊び仲間」


背後霊タイプ、使い魔タイプ、ペットタイプから最大三体を選択する。

最大三体の自由編成とし、背後霊三体やペット三体といった自由な編成が可能。

(詳細は別紙:プレイヤー操作キャラクター参照)


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■バトルシステム


◎成長の可視化と装備仕様

王道の成長フォーマット、戦闘で経験値を貯めてレベルアップや成長を行うシステムを採用。



◎全共通の装備品

デザインを共通化。各キャラクター共通で装備可能なアイテムを充実させることで、装備不可によるストレスを防ぐ。


アイテム差別化・収集要素充実のため、各アイテムに移動速度上昇や特殊アクション解放などの効果を付与する。



◎難易度調整

各カテゴリーのキャラクターをバランス良く組み合わせることで、戦闘が優位になる調整を行う。



◎ バトルデザイン(テンポ重視の方針)

最大三体編成を前提とし、「テンポ良く」を大方針とする。

以下の計算式および理論をベースに、戦闘と報酬のバランスを構築する。


 狩り一サイクルあたりの時間計算式

  テンポが良くなるよう調整。

  サイクル =(戦闘回数 × 戦闘時間)+ 準備時間 + 移動時間


 時間配分の最適化

  準備時間および移動時間は極力短くなるよう調整。

  戦闘時間と回数を連動させる。


 戦闘時間が短いエリア

  戦闘回数を増やす(ただし強敵は少なめ)。

  アイテムドロップ率は渋めに設定。


 戦闘時間が長いエリア

  戦闘回数を少なくする。

  アイテムドロップ率は緩めに設定。



◎バトルギミック

落とし穴や落石といった「子供のいたずらレベルのギミック」で敵にダメージを与えるテクニカルな環境利用プレイにも対応する。



◎操作性を重視

L・Rボタンのワンプッシュで瞬時に操作キャラクターを切り替えられるようにすることでプレイ中の爽快感を維持する。



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■ セールスポイント


◎物語の主役と操作主体」分離と逆転

ドラマチックな固定シナリオを鑑賞しつつ、主人公を最高に引き立てるためのプレイヤー側の自由な介入(お膳立て)を両立し、プレイヤーが直接敵を討伐するのではなく、完璧なサポートによって非力な主人公に大金星を挙げさせる、いわば「名監督・名プロデューサー」のような新しい快感(全能感)を提供する。



◎不暴力・非言語アプローチによるパズル的ゲームプレイ

優しい世界観を維持するため、流血等の暴力的演出を排除。戦闘や探索の解決手段を暴力のみに頼らず、背後霊の「驚かす(環境ギミック利用)」、使い魔の「誘惑する」、ペットの「もらう(おねだり)」といった、子供の遊びやいたずらの延長線上にあるアクションを導入。



◎プレイヤーの知恵とキャラクターの特性を組み合わせ

ピタゴラスイッチのように状況を打破するテクニカルなパズル要素と、マイルドでユーモラスなゲームプレイを両立する。



◎精神的、社会的障壁の導入

力による世界救済ではなく、親を納得させて信頼と自立を勝ち取るという、人生に根ざしたハードルを冒険の主軸に据えた点。


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■ 国民的要素について


◎誰もが通った道を冒険にする普遍性とテーマの同期

本作は「親を説得して、自分の意志で旅に出る」という、誰もが人生で一度は経験する精神的自立をテーマに据えている。


サポートによって主人公を勝たせるというゲームシステム自体が、「子供の成長を影から支える」という本作のテーマ(親子それぞれの視点)と同期しており、システムとシナリオの一体化による深い情緒的体験を生み出す。


a.子供視点

「早く大人になりたい」「外の世界を見たい」という純粋な憧れと冒険心を刺激。


b.大人視点

かつての自分を投影しつつ、親としての葛藤や、我が子の覚悟を試す「見守る愛」に共感し、落涙する。



◎鑑賞と介入を両立した、新しいスタンダード

プレイヤーが「神の視点(お膳立て役)」として介入することで、「自分自身の手で主人公を英雄にする」主体性と「最高に良質なアニメ映画」を観ているような没入感を両立させる。


主人公をプレイヤーの分身(アバター)ではなく「応援したくなる対象」として定義することで、キャラクターへの愛着(エンゲージメント)を最大化。


「我が家の主人公の旅路」を第三者に共有したくなる構造であり、現代のゲーム配信文化やSNSでのプレイ動画シェア、ファンアート拡散と極めて高い親和性を有する。この「鑑賞」と「介入」を両立した新しい応援スタイルは、バイラルマーケティングによる認知拡大が期待でき、現代の新しいスタンダードとなり得る。



◎キャラクター性の取り込みやすさ

プレイヤーの操作するキャラクターは物語の「主役」ではないため、その造形や設定における自由度が非常に高い。


将来的に、社外リソースである「国民的大人気キャラクター」を操作用キャラクターとしてコラボレーション展開できる、受容性の高い土壌を有している。



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国民的大人気RPG企画(別紙:プレイヤー操作キャラクター)


■キャラクターデザイン(全体)


◎概要

各キャラクターに独自のHP・MP・SP(スキルポイント)等のパラメータを実装し、お膳立てバトルにおけるリソース管理とゲーム的な緊張感を両立させる。


ラストバトルでは、パーティに加えたキャラクターの「親世代」であるサーカス団の現役「看板スター」たちが強力な敵として立ち向かう。



■キャラクターデザイン(個別)


1.背後霊タイプ


◎特徴と設定

主人公の独特な「匂い」に惹かれて憑いている霊的個体(匂いフェチ設定)。

実体はないが、自身が被っている「布」にHPがあると定義する。


デザインはハイフライヤーの「ゴースト」から流用。

バリエーションはカラーによる色分け、「白、赤、青、黄、緑」で五種類用意。



◎パラメータ

布の耐久力をHPとする。HPがゼロ(布の損壊)になっても、予備の布があればその場で復活できる「ゾンビ戦法」仕様。ラストバトルの親世代参戦仕様において、背後霊の親のみ不参加となる。



◎コマンド、アクション

【取り憑く】

主人公ではなく、特定のNPCに一時的に取り憑いて操り、主人公のために状況を打破させる。


【暴く】

主人公には見えない「真実」や「道」を視覚化して見せる。


【驚かす】

主なMPの用途。周囲のオブジェクト(椅子、燭台、鎧など)をガタガタ動かして音を立て、敵またはNPCを翻弄する。このアクションを環境ギミック(落とし穴・落石など)と連動させることで、テクニカルなダメージソースとなる。



2.使い魔タイプ


◎特徴と設定

主人公の遊び仲間である魔導個体。


デザインはハイフライヤーの「使い魔・妖精」から流用。

バリエーションは使い魔(数種類)、妖精(数種類)



◎パラメータ

HPとMPによるオーソドックスなリソース管理。攻撃力・防御力に基づいた確実なダメージ計算を採用する。



◎コマンド、アクション

【唱える】

主人公が魔法を使えない設定に基づき、使い魔が単独で魔法を発動し、バトルを有利に導く。


【気をそらす】

主人公へのヘイトを自身に引き付け、身代わり(おとり)となる。


【伝える】

メッセンジャーとして離れたNPCに主人公の意志を届ける。


【誘惑する】

敵を誘惑し一時的に味方につける。



3.ペットタイプ


◎特徴と設定

主人公の遊び仲間である幻獣タイプの動物個体


デザインはハイフライヤーの「モンスター」から流用。

バリエーションはフェンリル、カーバンクル、ケット・シー、マンドラゴラなど



◎パラメータ

HPとSPによるリソース管理。攻撃力・防御力を実装し、前線でのサポートに特化させる。



◎コマンド、アクション

【固有攻撃】

各キャラクター特性に応じた攻撃モーション(引っ掻く、咬みつく、など)で敵の注意を引き付ける。


【話す】

他の動物たちとコミュニケーションをとり、情報を聞き出す。


【癒す】

愛くるしい仕草で味方を回復させる。

主人公にHPはないため、プレイヤーキャラクターのHP回復や、主人公の服の汚れ、帰宅時間等のパラメータに好影響を与える効果として調整する。


【もらう】

NPCに「おねだり」して、エサや貴重なアイテムを巻き上げる。



4.ラスボス(汎用)


◎特徴と設定

デザイン、アクションは使い魔・ペットタイプに準じる。

背後霊の親はいない


親を持たないプレイヤーキャラが今後さらに追加された場合を考慮し、ラストバトルには汎用の親側キャラクター(代理の保護者枠)を用意する。


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「ピーターの必殺技にアイスブレイクが勝手に追加されてるな。まあ、いいか」


「あとはタイトルを入れれば完成、と。……よし、無理にでも寝よう」

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