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第3話 怖い思いをさせて、いろいろ聞いたので、少し情報提供です。

『話、戻しますね。……社長、上で鉄パイプで殴り合ってるとは……?』

『思えないな。……見えたのは花火ぐらいの火花だ。』


 普段は真っ当な一般人・モブと自己認識のりおんと、業界上位のファミプ社長鴉瑠之(アルノ)。非現実的な状況にちょっと興奮してる?……かわいそうなのは後藤さん達、公安チーム。魔法での拘束が続いてます。



『だそうですよ。なんで知ってたんですか?』

「知らん!」


『ギャラはヤンキーくんだけ?』

「金なんて、払っとらん!」


『何かご存知のようですね。』

「知らんと言っとるだろ!」


 公安警部補・後藤は、「俺が尋問されてる?立場が逆?」……と思って、チャンスを伺っていた。



『何か私たちが納得できることは?』

「うわさだが、金曜日の夜に柳田修一を襲うと聞いたから、現場を抑えようと探してたんだ。」


 こっちの話を出せる範囲で出した方が、チャンスが生まれる。後藤はそう思った。高山、少しは働け!……とも……。


『あら、そこまで教えてくださって、いいんですか?』

「命取られるよりはマシだ。」


『取りませんよ。取るんなら、姿を表あらわしてますよ!』

「そんなこと……姿が見える方が、安心できるだろ」


 後ろの一人が突然叫び、股間が濡れた。……『高山、人選選べよ。って、ヤンキーの監察だけだと思ったんだろうなぁ〜。……人選べよ!だな。』




*****

……『なぁ、後藤の内心、覗けてんじゃないか?』

 いま、覗けたな。このあとは公安警部補・後藤におまかせ!

*****


『あぁ〜あ、そりゃ、見えない敵からの尋問、怖いですよね。……安心してください。僕ら手ぶらです。危ないものは持っていません。』

「持ってたら、捕まえてやる!」


『銃刀法違反になるものは、所持していませんよ。』


 しばらく、奴らは静かだった。何をしてるのか分からず、真っ暗なのは不気味で、恐怖と戦う時間だった。高山たち、ダメだろうな。


 二人いるよな。……犯人は二人だな。


「おい、しっかりしろ、仕事してるよな。」

「はい!大丈夫です。」

「泣いて、ちびってますが、大丈夫です。」



 しばらく待った。


『ちょっと失礼。内ポケット。』

「何をする!」


 さっと内ポケットから、警察手帳とボイスレコーダーを取り出しやがった!触りもしないのに、手帳とボイレコ、勝手に自分で出たよな!……本当に魔法か?


『やっぱり、録音してましたね。』

「録音は自由だろ!」


『警察官は断ってから録音しないと、裁判で反撃されせんか?……で、何を録音してたんですか?』

「虫の音だ。」


『風流ですね。実質公安の後藤さん。警部補、係長さんね……警察手帳、持ち歩くんですね。』

「警察官なら、当然だ。」


『そういうものですか。……虫の音を録音してお金がもらえる。風流な国ですね』

「虫の音の中に、重要な情報があるかもしれないだろ。」


『国家転覆の相談とか?』

「そうだ、ここは昔から、そういう奴らの里だ」


『そんな怖いとこだったの?』

「知らないわけないだろ。そんな忍術使う奴らが!」


 ボケはファミプの社長が担当か?


『忍術ちゃいますよ。魔法です』

「魔法の方が、もっと怖いわ!」


「殺さないでくれぇ〜」



 奴らは、拘束に魔法を使ったという、ふざけた奴らだ!……薬物の方がまだ納得できる!……だが、通路部から、森の中に転移させられたな。どうなってるんだ!現代日本だぞ!……足立区だぞ!



『殺しませんって!凶器持ってないし。……僕ら、殺す魔法、使えないんですよ。』

「そんなこと、それこそ、立証できないじゃないか」


『使うと、エルフの師匠に破門を喰らいます。』

「エルフが師匠なのか!」



『あら、ちゃんと教えたこと守ってるわね。えらいわよ』


「だれだ!……急に女が!」

「声だけで惚れそうな女が……!」

「女神か!」


 高山、お前もお前だが、連れて来るやつ、選べよ!オタクか!……3人目は女か!美しく清廉な音色だ!



『師匠、突然割り込まないでください。』

『じゃ〜ね、こっちも晩酌で忙しいの。』


『呼んでませんよぉ〜』


「お前ら、朗らかにしゃべってんじゃねぇ、拘束解け!」

『警察来たら、解放しますから。……それまでお話ししましょうよ〜』


「もう解放してくれ、質問に応えるから。」

「今になって、あの女神が怖い!」


 女神より死神の方が、安心できそうだ!



『私、怖くなんてないですわよ。女の子たちから大人気よ』


「申し訳ありません。全部話します。」

「ご勘弁を」

「いのちだけはぁ〜」


『その前に、君、ハンドバッグの抱え方、変だね。』


『……動画、あなたたちしか映ってませんよ。』

「姿は見えんが、お前たちも喋ってるじゃないか。」


『残念ながら、事実です。……確認してもいいですよ。』

「そんなわけあるか!」


 高山の手の拘束が解除された。……録画を止めて、確認した。


『ほら、あなたたちの声だけでしょ。』


「「なぜだぁ〜」」


『そろそろ、白状していただいていいですか?』

「俺たちは、ヤンキーを挑発したりしてない。あいつらが修一たちを襲う噂を聞いて、乱闘になったら、抑えようとしてただけだ。」


 後ろの二人、そろそろ恐怖の絶頂のようだ。俺もだな!


「福の神の柔術と、修一の剣術で返り討ちにできるだろ」

『福の神って、警察でも福の神呼びなの〜』(笑)



 余裕で突っ込まれると、腹立つが、恐怖の方が優ってるな!


「そんなことはどうでもいい!返り討ちする力があるってことだ!」


*****

……『後藤!お前、ピンチだぞ!もっと怖がれよ!』

 もしかして、『俺』みたいなの、心に同居してるのかな?……今度聞いてみよ!

*****



『だいたいわかりました。……最後に一つだけいいですか?』

「なんだ。」


『リーダーの彼、トクリュウに関係してます?』

「わからん。羽振が良いから、気になってはいた。」


『僕、敵対者が判別できるんですけど、彼、人類全部が敵ってレベルです。』

「なんでそんなこと、教えてくれるんだよ。」


『ちょっといじめ過ぎたから、お詫びと、色々喋ってくれた、お礼です。』

「わかった、貰っておく。あとで調べる。」


『ちなみに、二人ずつ組で動いてましたよ。グループとしては統率取れてないのに、ペアは動きを合わせている。二人ずつ組ませて、流動的に呼び出されてるんじゃないですか?』



『あと、決定的な目撃談、サービスしてあげたら?』


 ファミプの社長、いいやつか?


『そうですね。スタンガンのやつは、女の子に向かって、突っ込んでましたよ。』


『拉致・誘拐目的ってやつですかね?』

「なんで、そんなに余裕もって、見てたんだ」


 こいつら、主犯じゃないのか?……俺たち担当?


『『暇だったもんねぇ〜』』


『見てるしか、やることなかった』

『じゃ、そろそろ上に行ってみましょうか。』


「俺たちを解放しろ!拉致監禁で捕まえるぞ」


『消す前提なら、結構喋れるんだね。』

『不思議だね。』


「殺すなぁ〜」

「頼む、許してくれぇ」

「おかあちゃぁ〜ん」



『あ、ごめん。消すって、記憶ね。今の会話や、僕らのこと。このあと忘れます。』


「「「ありがとう」」」


「それぐらいでよろしく頼む。」

『縮地!』


「「「うわぁ〜」」」


 森の中にいたと思ったら、いきなり朝日の広場。西向きに立たされた。

 目の前に、死体?……襲撃者たちか?


 周りは俺たちに、俺たちは倒れてる襲撃者を見て、同時に叫んだ!


「「「こいつら誰?」」」


 突然現れた俺たちに、そこにいた奴らも驚いたのだろう。……高山もビビってる。もう一人は使い物にならない。しゃがみたくても、拘束でしゃがめない。


 そのまましばらく、俺たちは放置された。周りで人が動いてるが、音が一切入ってこない。気絶した犯人たちを見守っているのか、見張っているのか、そばに一人ずつ立っていたが、呼ばれたのか、全員俺たちの後ろに移動した。首が動かないから、振り返れない。



 はてさて

 ……10分以上放置されていたが……、


『さて、見ての通り、ヤンキー君たち、気絶してますが……』

「お前たち、なにやった!」


『なにも、雨が降って、持ってたスタンガンで、感電したみたいですよ。』

「そんなわけあるか!」


「俺たちは濡れて……濡れてる!」

『雨、降ってましたよ。……バチっていう、音聞こえたんでしょ』


「聞いた。」

『目撃者もたくさんいますよ。』


「こんなに人が集まってたのか?」

『女の子のところに、あの3人はスタンガンを持って、突っ込もうとしたみたいですよ。』


「あぁ、さっきも聞いたな。そんな感じで倒れてるな。」


 あいつら、余裕で雑談してやがる。まぁ、こっちも落ち着いてきた。慣れるもんだな。



『SDカード、4枚、頂いていいですよね。』

「4枚?」


 こいつ、なんで枚数わかってる!


 第2話に続いて、後藤たち警察側の心情、会話を加えたので、その分テンポを良く展開しました。

 本編はさらに詳細な会話の応酬が……。


 このお話は、“異世界コンビニ『戦場のファミリーストップ』開店です”の第7章135話から始まるサスペンス編に登場の公安警部補・後藤のスピンオフです。公安警部補・後藤が登場する話だけのスピンオフ不定期投稿です。[投稿できる日は日曜日12:10と水曜日19:10の目安です]


 本編ではこのエピソードは第147話から始まりますが、一つ前の第146話から読んでいただくと、より緊迫する状況が味わえます。


◆本編で事件の展開を楽しみたい方は、こちらへ。

https://ncode.syosetu.com/n0517mh/146/

 “異世界コンビニ『戦場のファミリーストップ』開店です。”(本編)

 第7章・第135話から『舎人公園攻防〜サスペンス編』連載中!


◆公安警部補・後藤たちの今後の活躍が気になる方は、

 『第4話 公安と対決した、本当の理由は?』(仮)

 事件について聞くために声をかけたと思われいたりおんですが、一番確保したかったのは、「別のもの」で……!?


 不定期投稿です。見逃し防止にブックマークと通知設定ぜひぜひ。


 次話は現在執筆中!近日公開!現状全7話を予定!

 後藤は事件のたびに登場します。スピンオフも続くかも!


 面白かったら★★★★★くださ〜い。

 感想もお待ちしてま〜す。



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