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ひと夏の恋  作者: 環流 虹向
7/28
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7:00

思った以上に来ていた相談の依頼を返しているとあっという間に朝が来てしまっていた。


俺は稼いだ金額と時間の割が悪いことに気づき、もう少し数をこなせるようになったら単価を上げることにして、寝る準備を始める。


こうやって、なんだかんだみんな色々悩みを持って生活してるんだなと思うと、俺は少し心が落ち着く気がする。


周りを行き交う人たちはみんなキラキラと笑顔で楽しそうに過ごしてる人ばかりで、悩みなんて米粒程度と思っていたけれど顔を見ずに全てをさらけ出す場に出るとしっかりドロドロとした膿を抱えてることが分かった。


しかも相談は8割恋愛話でみんなしっかり恋愛しているんだなと感心してしまうほど。


俺は1度しか経験はしてこなかったけれど、人の好きをたくさん見てきたから何も知らないってわけじゃない。

今までの仕事した成果がこんなところで発揮されるとは思わず驚いた。


俺の意見で何か動くことは稀だけど、何かしら心が軽くなってくれたら俺のことを買ってくれるかもしれないという願いを込めて、3時間近い相談を5件終えたところで携帯と俺のバッテリーも尽き掛ける。


俺はアラームを設定し、目を瞑りすぐに眠り入ったと思うと電話が鳴り目を覚ましてしまった。


この変な眠り方をするとすごく頭が重く感じて嫌なんだよな。


俺は頭の痛みに耐えながら電話に出る。


夏「…おはようございます。」


『おはよ。』


その声の主は悠だった。


夏「…悠か。どうしたの?」


悠『今日のお昼空いてたら一緒にご飯行こ。』


夏「いいけど…、昼少し過ぎてもいい?寝不足。」


悠『いいよ。仕事場の近くがいい?』


夏「そうしてもらえると助かる。」


悠『分かった。』


夏「…瑠愛くん呼んでもいい?」


悠『さっき電話したら用事あるから無理だって。』


夏「そっか…。とりあえず昼頃、家出る時に電話して。」


悠『分かった。おやすみ。』


夏「おやすみ。」


俺は電話を切って速攻眠りにつこうとしたが変に目が覚めてしまい、ため息をつく。


瑠愛くんいないと心細いな。

あんまり個室にならないところに遊びに行こう。


俺は布団の上でダラダラとしながらヒーリングミュージックをかけて眠りを誘う。


朝日が軽く漏れてるカーテンをボーッとしながら、だんだんと焦点をずらし目を重くして眠りに入ろうとすると玄関の扉をノックされてまた目を覚ましてしまう。


俺は少し苛立ちを覚えつつも、玄関に向かいドアスコープを覗くがそこには誰もいなかった。


もしかしたら出るのが遅過ぎてどっか行ってしまったのか?


俺は申し訳なさを感じつつも布団に戻り、目を瞑るとまたドアをノックされる。


こんなこと初めてだ。


俺は少し怖くなり、ホウキ片手にドアスコープを覗くが誰もいない。


そのまま扉を開け、階段の下まで覗くが誰もいなかった。


きっと古い木造建築だから扉付近が軋んで物音を立ててしまったんだろう。


俺は安心して部屋に戻り布団に寝そべって目を瞑った途端、短い廊下から人が大股で歩く音が聞こえたことに驚き目を開けると、目の前には黒の帽子とマスクをしたお客さんのミサさんがいた。


夏「…えっ!?」


俺は体を急いでミサさんから遠ざけようとしたがミサさんがすかさず俺の上に飛び乗り口を塞ぐ。


ミサ「…ひどい。優治はミサのもの。」


と言って、俺の口を押さえてる手の隙間から飲むゼリーを流し込まれる。


ミサ「飲んで。」


俺はどうにかしてミサさんを自分の体の上からどかそうとするが思ったよりも重く、ミサさんはしっかりと自分の足で俺の腕を押さえれてしまい全く抵抗が出来ない。


俺はゼリーで溺れ死ぬのは嫌で仕方なく流し込まれたゼリーを飲み干すと、さっきまで待っていた睡魔が急に襲ってきて眠りについてしまった。





→ I Don't Do Drugs

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