7:00
早朝までお客さんといたから仕事終わりの仮眠は取れず、朝を迎えてしまった。
しかも今日は社長が俺をまた指名してるらしい。
また来週とは言ってたけど本当に呼ばれるとは…。
俺は少しでも早く眠れるように玄関を入るなり、アラームをかけてそのまま寝ようとするとメッセージが溜まってるのに気づき軽く目を通す。
すると、沙樹の妹の樹璃ちゃんからメッセージが来ていた。
『夏さん、今日の午前中空いてますか?』
『兄にも友達にも言えない、緊急事態です。』
眠たいんだよなぁと思いつつ、返信する。
『分かった。あとで樹璃ちゃん家でもいい?』
俺は寝る支度をしながら返信を待つ。
しばらくして布団に入ってうとうとし始めると返信がきた。
『しぇる街の駅前でもいいですか?』
と、ハイカラ町の隣町にある場所を指定してきた。
『分かった。家出る前に電話してもらっていい?俺、寝てるかもしれないから。』
『ありがとうございます。了解です!』
俺は少し仮眠して樹璃ちゃんと待ち合わせしたしぇる街の駅前で待っていると、この間の素朴な樹璃ちゃんとは想像のつかないだいぶ露出が高い格好をしてきた。
夏「え?樹璃ちゃん?」
俺は一応名前を聞く。
樹璃「え?はい。どうかしました?」
ビックYシャツを肩に落とすと言うより肩で着て鎖骨と肩を出したトップスに、ピタッとしたプリーツの入ったミニスカートを履いてる樹璃ちゃんが不思議そうに俺を見る。
この間も緩めのトップスを着ていた気がするけど、こんなに肌は出ていなかった。
夏「え…っと。沙樹にも友達にも話せない緊急事態って?」
俺は戸惑いながら樹璃ちゃんが俺を呼んだ理由を聞く。
樹璃「好きな人の誕プレを一緒に選んでほしいんです!」
樹璃ちゃんは厚底スニーカーで跳ねながら俺に緊急性の全くない用事を伝える。
夏「…俺、仕事明けで眠いんだけど。」
樹璃「あとで寝る場所用意するので!ご飯もご馳走するのでお願いします!」
と、頼み込まれ俺はしょうがなく樹璃ちゃんと一緒に誕生日プレゼントを選ぶことになった。
けれど樹璃ちゃんに好きな人がどんなものが好きか聞くと、紙パックのレモンティーとアメリカのホームドラマが好きなことくらいしか知らないらしく、困り果てた結果、飾り気のないシンプルなペンと手帳をプレゼントすることになった。
こんなのに俺は呼び出されたのかと内心腹が立ったけど、樹璃ちゃんはずっと真剣に選んでたから色々と悩みすぎて分からなくなってしまったんだろうと思い、気持ちを押し込めて樹璃ちゃんに手を引かれるままカラオケ屋で仮眠を取ることになった。
→ ルーマー




