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ひと夏の恋  作者: 環流 虹向
7/11
34/188

22:00

「暇すぎるぅ。ラーメン食べる?」


瑠愛くんが逆さまになりながらソファーに座り、俺の肩を枕にして話しかけてくる。


夏「瑠愛くんダイエットしてるって言ってたじゃん。」


瑠愛「今日はいいの!暇だもん!」


夏「そんなこと言ったら明日も暇かもしれないじゃん。」


瑠愛「あぁ…、つらぁ。No.1が暇なら下っ端も暇に決まってるじゃん。」


実力や抱えてる顧客の人数は瑠愛くんがNo.1だけど、毎日のように俺が出勤してるからそう見えちゃってるだけなんだよな。


夏「フリーがあるよ?」


瑠愛「それでも人数決まってるよー。俺、早退しようかな。」


瑠愛くんはもう早退する気満々で携帯をいじりながらラーメン屋を調べ始めた。


周りの待機組もダラダラとして店長からの電話を待つ。


そんな中、俺はこの暇な時間を使ってSNSのアカウントを作成することにした。


卒業後、フリーで活動すると言うからにはある程度土台を整えて置いておかないといけないと思い、ネットで調べた情報でとりあえずSNSを始めることにした。


一応この店用のSNSアカウントは俺が入りたての頃、瑠愛くんに作ってもらったけど出勤退勤くらいしか投稿してないんだよな。

後は店のサイトの方でお礼のメッセージやらなんやらしてるからそこまで気が回らない。


俺がアカウント登録に戸惑い眉間にシワを寄せていると、瑠愛くんはそれに気づいたのか携帯を覗き込んでくる。


瑠愛「新しいアカウント作るの?」


夏「うん。フリーで働くための準備。」


瑠愛「そっかぁ。卒業だもんね。」


夏「うん。とりあえず、先生にこういうのは登録しときましたって伝えておこうかなって。」


瑠愛「なるほどね。よし、ベテランが作ってやろう。」


瑠愛くんはノリノリかつ丁寧に作り方を教えてくれ、あっという間に登録したかった5つのSNSにアカウントを登録出来た。


夏「ありがとう!ラーメンご馳走するよ。」


瑠愛「いぇーい!今度は喜多方ラーメン行こ!」


瑠愛くんと仕事上がりに開いている店を調べていると珍しく店長が休憩室に入ってきた。


「「お疲れ様でーす。」」


店長「みんな、ごめんな。今日は鳴りが悪いらしい。今のうちに帰りたいやつがいれば先着2人帰っていいぞ。」


瑠愛「俺と優治、帰りまーす。」


と、俺の許可なしに瑠愛くんは俺の手を持ちあげる。


店長「優治はこの間体調崩したばかりだしな。瑠愛は客に蹴飛ばされるようなことないようにリフレッシュすれば良い。」


瑠愛「やったぁ!この時間ならラーメン屋行き放題だよ。」


俺は瑠愛くんに流されるまま、帰る事になった。


そして2人で軽く呑み屋で呑んだ後、瑠愛くんが行きたいと話していた喜多方ラーメンに行き久々に気兼ねなくに遊べた気がしてとても良い夜を過ごせた。


仕事先で出会った人とこうやってご飯を食べたりするのは瑠愛くんが初めてで、当時言葉が拙かった俺だけどその事を瑠愛くんに伝えたらとても喜んでくれたことを思い出し今日もありがとうを伝えた。


それを伝えると瑠愛くんはとても嬉しそうな顔をまたしてくれて、また行こうねと言ってくれたことに俺も嬉しくなる。


次の約束をし合える仲ってとても心地いいなと感じながら、瑠愛くんを駅まで送り家に帰った。





→ 夜は仄か


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