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ハイエルフの帰還

「コル。ゲート。プランタリス・マファリア。」


翌日の午後、レダースはゲート魔法の呪文によって、ノクシズ要塞のすべてのダークエルフを連れて、エルフの村プランタリス・マファリアへ戻ってきた。


総勢150名である。


ゲートは、エルフの村の族長カフトの小屋の前庭に現れた。


ここがエルフの村でもっとも広い場所であり、大人数が移動してきても余裕があったからだった。


たとえレダースとソリアが一緒におり、ダークエルフたちにももはや戦う気がなかったとしても、突然現れたダークエルフたちによって、エルフの村はしばらく大騒ぎになった。


何が起きたのか正確に分からないエルフたちは、それぞれ武器を手に取り、カフトの前庭へ集まった。


素早くエルフたちは前庭を完全に包囲し、警戒態勢を維持する。


エルフたちは、カフトだけでなくレダースやソリアまでも、すでにダークエルフの人質になったのではないかと心配していた。


その時、ティリスがまず皆の前でひざまずいた。


「申し訳ありません。」


ティリスは、これまで自分が行ってきた悪い行いについて、正直な気持ちを込めて謝罪した。


しかしエルフたちは、ハイエルフへ進化したティリスをまったく見分けられなかった。


ただ突然現れた見知らぬエルフが、いきなり謝罪し始めたので困惑した表情を浮かべているだけだった。


「カフト様。」


今度はソリアがカフトに尋ねた。


「も、もしかして……ソリアなのか?」


カフトも、自分の娘ではあったが、一目では見分けられなかった。


幸いなことに、ソリアの外見は変わっていても、声まで変わったわけではなかったため、勘でだいたい見当をつけた。


カフトの記憶の中のソリアよりも、今のソリアは肌の色がより明るく、一般のエルフよりもさらに生気に満ちた姿だった。


「レダース様。これはいったいどういうことなのでしょうか?」


エルフの姿が変わるということは、少なくともカフトの記憶にはない出来事だった。


そしてカフトの記憶にないということは、伝承された記憶の中にも存在しないという意味でもある。


つまりエルフの長い歴史の中で一度も起こらなかった出来事であり、だからこそ今の状況をまったく理解できなかった。


それでも幸いなことに、今のカフトにはレダースがいた。


「ハイエルフだ。ソリアとティリス、そしてダークエルフの一部が、ハイエルフへと種族進化したのだ。」


レダースが状況を説明した。


「それはそうなのです。申し訳ありませんが、私の学びは浅く、もう少し詳しく説明していただけないでしょうか?」


カフトはレダースに詳しい説明を頼んだ。


実際、納得できる説明は、この場に集まったすべてのエルフが望んでいるものだった。


「まったく。面倒なことになったな。」


そう言いながらも、レダースは続けて補足説明を始めた。


「このエレダースでは、何らかの理由でエルフたちが種族進化できずにいた。本来であれば、エルフはレベルが上がれば自然にハイエルフへ進化するはずだ。ダークエルフもまた、ハイエルフへ進化するための準備段階にすぎず、その姿とは違って魔族とは何の関係もない。文字どおり、肌の色が少し黒くなっただけということだ。」


レダースは説明を終えた。


「エルフの歴史において、ダークエルフの出現はエルフ社会に大きな亀裂を生みました。ハイエルフへの種族進化はそうだとしても、ダークエルフという存在が現れた理由は何なのでしょうか?」


カフトがレダースに尋ねた。


「カフト。もし収穫の時期を逃したら、その木の実はどうなる?」


「もちろん収穫時期を過ぎてもそのままにすれば、古い果実は当然腐るでしょう。」


レダースの問いにカフトが答えた。


「エルフも同じだ。ハイエルフへ進化できず、体に滞留した魔力が皮膚に染み込んだだけだ。あえて表現するなら、腐った果実になってしまったということだ。」


「レダース様、その冗談は度が過ぎています。いくら何でも私たちを腐った果実に例えるのは行き過ぎたお考えです。」


レダースの比喩があまりに直接的だったため、カフトは苦しいながらもエルフの自尊心を守ろうとした。


「よく言ったものだ。それが分かっているエルフたちが事態をここまで悪化させたのか? 自然を友として生き、自然の中で共に生きるエルフたちが、自ら進化すらできないほど悪化している現実でありながら、その原因すら知らないというのか? ダークエルフの仲間に対する関心と配慮が不足していたとしか見えない。」


レダースは賢者らしい表情でエルフ社会を厳しく叱り、仲間愛の不足を責めた。


「おお。やる時はまたしっかりやる、アルカノスの賢者様。」


レクとレアが同時に褒めながら拍手をした。


「もういい。」


しかし、そのようなレクとレアの姿にもレダースは動じなかった。


「本当に、ただ単に種族進化の問題だったというのですか。」


カフトは虚脱した様子になる。


「そうだ。ただ単に種族進化の問題だった。」


レダースはカフトの考えに釘を刺した。


「ですが、すぐに納得するには無理があります。この場にいる私たち全員が今の状況を理解するには、かなり長い時間が必要になりそうです。」


「それでも構わないだろう。どうせエルフという種族は、余るものは時間ではないのか?」


レダースは大したことではないという表情をしながら、心配性のカフトを見る。


「ははは。たしかにおっしゃるとおりです。時間だけは余裕ですね。」


認めるしかないレダースの言葉に、結局カフトも不本意ながら笑った。


「せっかくこうなったのですから、厚かましいながらも、レダース様にもう一つお願いしたく思います。」


カフトが再び真剣な表情で言う。


「カフトはちょっと頼みすぎじゃないか。」


この村の族長はカフトである。


しかし、そのようなカフトがレダースに頼り続ければ、村の族長としての威厳が立たなかった。


レダースはそれとなく、カフトの立場を間接的に心配していた。


「ははは。大丈夫です。レダース様の前であれば、それが何の問題でございましょうか。」


レダースの言葉の意味を理解しながらも、それでも問題ないとカフトは笑ってみせた。


「ちっ。そうか。カフトがこれほど堂々としているとはな。それで、私に頼みたいこととは何だ?」


「レダース様のお力添えによって、これからはエルフたちとダークエルフ、そしてハイエルフまで皆が共にここで暮らさなければなりません。しかし、プランタリス・マファリアの現在の村の規模では、とても全員を収容することができません。この村は、本来、森の精霊王様がお定めくださった空間です。そのため、私たちが勝手に村を拡張することはできません。ですので、森の精霊王様への仲裁をお願いしたいのです。」


カフトは事情を説明した。


「なるほど。それはそうだな。つまり、開発制限区域に指定されているので、むやみに開発できないということだ。」


レダースはうなずいた。


「はい。そのお考えで間違いありません。お許しいただけますでしょうか。」


「これから先を考えれば、カフトの言葉は正しい。今の村の大きさでは、ドラゴンに変身したミリティエが降り立っただけでも、村はぺしゃんと潰れてしまうだろう。」


カフトに問われると、レダースは村を見回しながら何気なく言った。


大きさだけを見れば、実際のところエルフの村は目に見える範囲がすべてだった。


「うわあん! レダース様、ひどいです。私はそこまで重くありません!」


むしろレダースの言葉に反応したのはミリティエだった。


「少し褒めたと思ったら、すぐにマイナス姿勢ですか。賢者が女性の体重について語るなんて、それはどうかと思いますが。」


レクがあきれたように言う。


「いくらレダース様でも、ひどすぎました。早く謝ってください。」


ピアも憤慨する。


「今ならまだ遅くありません。寛大な処分をお約束します。」


レアも一言添える。


「時々、レダース様が生きていらっしゃること自体が魔法のように感じられます。」


ソリアの視線も優しくなかった。


「ゲート魔法がもったいないです。」


ティリスにも実は言いたいことがあった。


実のところ、レダースは最初にノクシズ要塞へ行く時、皆に止められなければ、ティリスの部屋にゲートを作ろうとしていた。


そしてティリスは、その事実を後になってソリアから聞くことになる。


「私が何をした? 私は今、ここがとても狭いと言っただけだ。」


レダースは理解できないという表情で言った。


「それは私が重いという意味じゃないですか!」


ミリティエが抗議する。


「違う。私はそんなことは言っていない。私が言ったことをよく考えてみろ。」


レダースが抵抗する。


「同じことじゃないですか!」


しかし、すぐさま女性陣からカウンターアタックが飛んできた。


「だから私の言いたいことはそうじゃないんだ。いや、私の負けだ。」


レダースは賢者の直感によって、この会話では勝てないことを悟った。


そのため、とりあえず不利な状況を覆い隠そうとした。


「カフトの魔法では、森の精霊はどのレベルまで可能なのだ?」


レダースは話題を変える。


女性たちは、レダースが話をうやむやにしたことに表情で不満を示したが、エルフの村の問題も重要であるだけに、とりあえず頭の中にしっかり記録して我慢した。

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