竜の星
ー 竜の星 ー
宇宙空母ノアは戦闘不能となった宙帝艦隊の横を
ゆっくりと進んでいた。
破壊された艦、宇宙を漂う残骸、絶え間なく鳴り響く救難信号。
「救難信号です。止まりますか?」
「いや、止まらなくていいよ…」
だがノアは止まらない。
ただ真っ直ぐに次の目的地へと進む。
「いゃ〜あのミサイル…凄かったわ…」
ヒメナが静かに言う。
「それでさ、実用化はいつ頃から?」
「あれはね…」
リリアは軽く肩をすくめる。
「まだ認証されてないの
今回の実験も成功だし、そろそろかもね…
ただね…あれは高いわよ…」
「ま、完成したら連絡ちょうだいや」
ヒメナは笑う。
「いいわよ…特別に一番初めに売ってあげる…
特別よ!」
「ハハ、わかってるよ!」
「あっ、そーだ…」
リリアが思い出したように言う。
「さっき姉から連絡があった」
「海王星に荷物を用意するみたい…
姉も来るみたいよ…海王星に向かってくれる?」
ヒメナは即座に振り向く。
「そーかい…了解やで……
艦長!目的地、海王星で!」
「了解…進路そのまま!目的地、海王星!」
ノアは暗い宇宙を孤独に進む。
ー 数時間後
「統合司令!…天王星が見えました。」
巨大な蒼い惑星…その周囲には無数の航跡。
そこは人ではない存在の領域。
「じゃ、とりあえず星竜王テンオオ様に連絡しとくか…確か神帝様よね?うちの神帝は今どこに?」
ヒメナは腕を組む。
「神帝様達は今日は午後から休みですね。
呼びますか?」
「あぁ…そーやった、ならいい!私
が話すよ、天王軍部に繋いで。」
「了解しました。天王軍部へ接続します…」
モニターが点灯する。
「これはこれは…ノアからの通信など珍しい…」
映し出されたのは、一人の男…蒼い雷を思わせる瞳。
その存在だけでその場の空気が変わる。
「お久しぶりです、ノア統合司令キドウ・ヒメナ様…」
その男の名は"レイ・ヴァルディア"
天王軍部最高司令官で最強の竜人。
天王星の英雄…
「おっと…びっくりやな…」
ヒメナが苦笑する。
「まさか“蒼雷の竜将”が出るとは思わんかったわ」
「実はな…天王星で武器の補充をしたいんよ
その許可をテンオオ様にもらおう思って連絡したんやけど…」
一瞬の沈黙。
「あぁ…そういうことですか…」
レイは静かに頷く。
「私から竜王に伝えておきます」
「……ん」
レイは港の情報が載るタブレットを見る。
「ん〜、そーですね…第六港を好きに使いなさい」
あっさりと許可が出た。
「また竜王直々に連絡が行くだろうが…
その時はうまくやってくれ」
「うん、わかったよ!助かるわ」
ヒメナは短く答える。
「では、そういうことで…」
ガチャ…
通信が途絶える。
「…はぁ…相変わらず圧がある…」
誰かが小さく呟く。
ヒメナはふっと笑う。
「まぁな…あれが“竜の星”や」
「じゃ…降りようか!」
ノアはゆっくりと天王星圏へと進入していく。
その先に待つのは竜と共に生きる世界である。
(続)
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公開情報
・公開情報
・レイ・ヴァルディア 二十九歳 男性 from天王星
天王軍部最高司令官で最強の竜人
天王星の英雄 蒼雷の竜将と呼ばれる
ギフト"竜人変身"
天王星の住民はみんな使える。




