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ノア・アーク ― 神々と人が生きる方舟 ―  作者: ヤノチャン
十章 死の商人

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来艦


ー 来艦 ー


「艦影確認!ヘリオス社識別信号…艦名“フレイト”!」


オペレーターの声がブリッジに響く。


「来たか…相変わらず厳つい武装やな…」


ヒメナは腕を組み、スクリーンを見つめる。


「ノア後部ハッチオープン、歓迎して…」


「了解!」


ー ノア 後部管制


「こちら管制、後部ハッチから入港ください、

フレイト、歓迎します。」


「こちらフレイト、歓迎感謝します。」


低く落ち着いた声。


フレイトは分厚い装甲、厳つい砲門……

“輸送艦”の域を明らかに超えていた。


単独でも戦場を制圧できそうな威圧感。


「…お、おぉ…あれはほんまに輸送艦か?」


誰かが呟く。


「違うよ、戦闘輸送艦や…」


巨大な船体が、ゆっくりとノアの後部ハッチへ滑り込む。


「こちら管制、フレイト…自動運転を解除し、手動で誘導船に従い、そのまままっすぐ進みノア宇宙港第五ドックに入港願います。」


「ふぅ…ここはいつも緊張するんだよな…」


若い声が返る。


「宇宙船の運転は基本自動運転だからね…ファイトです!」


その軽いやり取りに、場の緊張がわずかに緩む。


その光景を見てリリア・ヘリオスはニコニコと微笑んでいた。


ー 第五ドック


着艦準備はすでに整っていた。


ヒメナと、その隣には神帝メイン。


重い空気の中、艦のハッチが開くのを待つ。


「…さぁ、そろそろ…来るで!」


ヒメナが呟く


「あの…?タカヤ君は?」


「あー…タカヤはな…」


「直でノアホテルに向かうって言ってた…ウォンちゃんもいるから逃げる事はないでしょう…多分…知らんけど…」


「……大丈夫でしょうか」


「知らん」


即答だった。


「ハハ…」


乾いた笑いがこぼれる。


(タカヤ…いててくれよ…)


「おっ、来ましたね、相変わらず可愛い死神…」


メインがぼそりと呟く。


「ふふ…そーやな」


ヒメナも小さく笑う。


ハッチが開き白い煙が流れ出る。


その中からコツ、コツ、と規則正しい足音。


「……来たね…」


誰かが呟く。


「あら、ヒメナさん、お久しぶりで…お出迎えありがとうございます。」


柔らかで優しそうな声だがその奥には何か別のものが潜んでいる。


「リリアさん…久しぶりやね…元気そうでなにより…」


ヒメナも笑顔で返す。


「それで…」


リリアの視線がゆっくりと周囲をなぞる。


「タカヤ様は…?」


「先にホテルの方に向かわせとるよ。」


ヒメナは即座に答える。


「ふふ…会うのが楽しみ…あの件…考えてくれたかしら…」


ヒメナは心の中で呟く。


(ハハハ、絶対いてよ…タカヤ…)


「では行きましょう…」


リリアはくるりと背を向ける。


まるでこの場に用はないと言わんばかりに用意された車両へと乗り込む。


ー 移動車内


リリアはふと、窓の外を見ながら呟いた。


「…今回こそ絶対に…」


誰にも聞こえないほど小さな声。


ー ノアホテル


「…はぁ…なんか寒気した」


タカヤは肩を震わせる。


「気のせいですよー」


ウォンが軽く笑う。


「はぁ…なんで俺なんや……」


タカヤは窓の外を見た…ホテルの下には司令達の車列が到着していた。


(続)




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