晩餐会にて④
ー 晩餐会にて④ ー
「撃ち方……やめ」
ドドドドドドド……
銃弾の雨は止まり静寂が戻る。
バルサルナは、その場に膝をついた。
「はぁ……っ……はぁ……っ……」
結界が、砕け散る。
三十分連続展開…限界を超えた防御でバルサルナはもう立てない。
「ごめんね…私ゃもう無理だよ…動けない…」
「フンッ…護りのエルフも大した事無いわね…
もう弾が勿体ないわ…」
ロンが、ゆっくりと前に出る。
「キドウ・ヒメナ…その場で立ちなさい…私の手で楽に殺してあげる」
ヒメナに銃口が向けられる。
「……はは、参ったよ!まさかやな……ここまで追い詰められるとは…」
血を拭いゆっくりと立ち上がる。
「全く考えてもいなかった…流石やな…」
「ずいぶん余裕ですね、先輩、今から死ぬんですよ?」
ヒメナは、少しだけ嬉しそうに笑う。
「……まだ“先輩”って呼んでくれるんや…私が死ぬのはええけどな、死んだ後….モックちゃん達への攻撃…もうやめてくれんかなぁ?」
「いえ…神帝モックも暗殺対象ですから…」
「……あ、そーなん……ほな……ぺちゃくちゃ喋っとる場合ちゃうな、その引き金早よ引かんと… そろそろ“奴”が来るんちゃうかな…」
ヒメナはニヤリと笑う。
「……そうだね」
銃を構える。
「バイバイ……先輩」
バンッ!!
弾丸がヒメナに目掛けて一直線に走る。
「オリャァァァァ!!」
ドンッ!!!
衝撃に弾道が弾かれる
突如ヒメナの前に現れた一人の神帝…
「ふぅ〜……間に合った!
メイン!ありがとうな!早かったぁ〜!」
「お安い御用よ!さぁ…仕事をしましょう…」
「お〜!ロン!派手にやってくれたね…会いたかったぜ!」
タカヤは周りを見渡す。
「…ハァ…来たのね…タカヤ…会いたくなかったわ…」
タカヤは肩を回しながら、ヒメナの前に立つ。
「悪ぃな…こっちも仕事なんでな…出来れば旧友と殺し合いなんてしたく無いんだよ…」
ロンの目が鋭くなる。
「いつまでも甘いわね…ちなみに計算ではあと三十分は来ないはずだったけどさ…神帝メインのギフト?」
「ハハハ!そうだよ!」
「それにさ…ヒメナさん達がやられるのにさ…じっとしとくのは無理でしょう…まだ副司令の命令…出てないからね…」
銃口が、タカヤへ向く。
「今回の暗殺対象には無いけど…邪魔するなら撃つわよ…」
「殺す気で来い…俺もそのつもりや…」
ヒメナが、小さく呟く。
「……助かったよ、神帝達…」
(続)




