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ノア・アーク ― 神々と人が生きる方舟 ―  作者: ヤノチャン
六章 宙警連

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分断の星


ー 分断の星 ー


ポイント・ゼロ奪取。 


その一報は即座にノアへ届いた。


ノア艦橋にて統合司令ヒメナが告げる。


「進路変更!ポイント・ゼロ」


巨大な宇宙空母ノアは、

静かに舵を切る。


だが戦場は宙域だけではなかった。


太陽系全体でダヴィンチ派の活動が急激に活発化する。


情報戦に扇動、資金供給。


地球では特に顕著だった。


宇宙連合に不満を持つ政治家や連合主導経済に反発する企業体、独立を掲げる地域ブロック。


そして活動家。

「宇宙連合は地球を太陽系を搾取している!」

「奴ら神帝は選ばれた存在ではない!」

「神など詐欺師だ!殺せ!」

「引きずり出せ!謝罪させろ!殺せ!殺せ!殺せ!神など不要だ!」


デモが拡大。


宇宙港の封鎖わ領海・空宙圏の閉鎖宣言。


一部地域では連合関係者の拉致まで発生。


「やめてくれ!話し合おう!うわぁー!」

グシャ…


無惨に殺される者も…


秩序が軋み始める。


ノア艦橋に報告が次々と入る。


「地球圏で暴動拡大」

「ダヴィンチ派との関連濃厚」

「宇宙連合治安部隊、出動」


タカヤは窓の外を見つめる。


「……戦場は宇宙だけじゃないな」


ウォンは静かに答える。


「思想はより厄介ですから…」


ダヴィンチの狙い。


それは単なる軍事勝利ではない。


“連合そのものを内部から崩すこと”


撃ち合いよりも速く分断は広がる。


星は割れ始めていた。


聖地――ネオ・エリュシオン。


宇宙警察連合本部。


通称、宙警連。


巨大な円形執務室の中央で、

神帝マック・ファイヤは額を押さえていた。


机の上には山積みの報告書。


地球圏暴動拡大。

宇宙港封鎖。

拉致事件。

ダヴィンチ派資金ルート不明。

内部協力者の存在示唆。


「……はぁ、しんど…辞めたい…」


珍しく、深いため息。


副官が恐る恐る告げる。


「総監、月軌道治安艦隊より応援要請です!」


「木星圏でも暴徒化の兆候あり!」


「連合議会は即時鎮圧を求めています!」


ファイヤは椅子に背を預け、天井を見上げる。


「まだ何もしていない保護対象に攻撃などできん!」

(困った…困ったぞ…俺は立場上こう言うしか無い…)


静かに呟く。


「敵がはっきりしてる方が、まだ楽だ…」


宙帝なら撃てばいい。

海賊なら捕まえればいい。


だが今は違う。


相手は、市民。


怒り、不安、疑念がファイヤを襲う…


それを煽るダヴィンチ。


「ちくしょう…裏切りやがって……胃が痛い…」


拳が机を軽く叩く。


だが怒りよりも、疲労の色が濃い。


モニターには地球の映像。


燃えるデモ、叫ぶ群衆、封鎖された宇宙港。


ファイヤは立ち上がる。


その目は、もう迷っていない。


「鎮圧は最小限。発砲は最後の最後だ、情報部を総動員しろ。ダヴィンチ派の資金と通信を洗え!」


「治安は守る。市民を敵にするな!」


副官が静かに敬礼する。「ハッ!」


宇宙警察連合、全域警戒態勢へ。


ネオ・エリュシオンの空に、

警備艦隊が次々と浮かび上がる。


「保安業務もしんどいなぁ…」


(続)


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