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ノア・アーク ― 神々と人が生きる方舟 ―  作者: ヤノチャン
五章 三極対峙

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氷海の再会


ー 氷海の再会 ー


外縁宙域。

白く凍てつく惑星セドナ。


かつて宙帝の支配下にあり、

セドナ大戦を経て独立を勝ち取った星。


宙帝にとっては、

“見せしめにすべき反逆の象徴”。


宙帝艦隊、戦闘配置


漆黒の艦列が氷海上空に展開する。

砲門は開いたまま。


威圧。


だが攻撃はしない。


ゆっくりと、旗艦が降下する。


氷海を割るように着艦。


その先端部ハッチが開き――


断界の帝神 ラグナ・ヴァルディスが姿を現す。


黒い外套が氷風に翻る。


一歩、また一歩。


凍てつく大地を踏みしめる。


対するは


氷上に整列するセドナ軍。


旧式ながら改修された艦載砲、

独立旗を掲げる兵士たち。


その最前列に立つ男 元帝神のヴァルケイン


かつては宙帝の柱、今ではセドナの守護者。


銀髪が氷風に揺れる。


二人の間にある距離はわずか数十歩。


背後にはそれぞれ艦隊。


世界の重みがそこにある。


ヴァルケインが口を開く。


「帝神!セドナになんのようだ…!」


声は低く、静か。


だが背後の兵士が震えるほどの圧がある。


ラグナの目が細まる。


「ハッハッハッ!裏切り者に挨拶をな…!」


空気が軋む。


氷海の表面がひび割れる。


殺気


ヴァルケインの周囲の温度がさらに下がる。


氷槍が地中から浮かび上がる。


「挨拶で艦隊を連れてくるとは、随分と丁寧だな…

俺は一度死んだ!そして宙帝に捨てられた身だ…こんな私をタカヤは歓迎してくれた!」


ラグナの足元に、見えない“断層”が走る。


空間が歪む。


「タカヤ?誰だ?まぁいい…

礼儀だよ…独立を許されたと思うなよ、ヴァルケイン」


ヴァルケインの目が鋭く光る。


「許しを乞うた覚えなどない!」


沈黙。


氷風が吹き荒れる。


背後で宙帝艦の主砲がわずかに角度を変える。


同時にセドナ側の氷海砲が充填を始める。


一触即発。


ヴァルケインが一歩踏み出す。


「ここはもう宙帝の領域ではないぞ…」


ラグナは動かない。


一瞬、空気が凍る。


ヴァルケインも殺気を強める。


「太陽系の均衡が崩れれば全宇宙を巻き込む。

お前たちのやり方では、いずれ滅ぶぞ…それでもいいのか…それでもお前は元帝神か…」


ラグナの足元で空間が裂ける。


「だから断つ…混沌ごとな!」


二人の殺気がぶつかり、氷海が砕け散る。


だが、まだ剣は抜かない


長い睨み合いの末


ラグナがわずかに背を向ける。


「ハハハ!今日は挨拶だけだ、やり合う気は無い…元気そうな顔が見れてよかったよ…」


ヴァルケインは目を細める。


「次は?」


ラグナは止まらない。


「お前の選択次第だな…」


艦へ戻る背中。


「裏切り者よ。再び帝神に戻る道は、まだ閉じていない」


ヴァルケインの拳が軋む。


「戻るものか…」


宙帝艦隊が浮上する。


氷海に残るのは、裂けた地と緊張。


セドナはまだ立っている。


だが、嵐は近い。


(続)




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