↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ノア・アーク ― 神々と人が生きる方舟 ―  作者: ヤノチャン
十五章 アルタイル防衛戦

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

154/224

深海の方舟は要塞となる


― 深海の方舟は要塞となる ―


― アルタイル近海・海底


ノアの窓から見える外の景色は、わずかに陽の光が届く程度の静かで薄暗い世界だった。


海底へ向かうにつれ光は消え、視界は深い蒼から漆黒へと変わっていく。


その静けさは宇宙とよく似ていた。


音もなく、ただ暗闇だけが広がる世界。


「報告!ノア、予定深度に到達しました!」


艦橋に管制官の声が響く。


「アンカー展開開始。固定作業へ移ります!」


巨大なアンカーがゆっくりと海底へ降ろされる。


ゴゴゴゴ……


鈍い振動が艦内へ伝わる。


「アンカー着底。固定確認。」


「ノア、海底固定完了。」


オダイ艦長は満足そうに頷いた。


「よし。予定通りやな。」


シャルルが次の指示を出す。


「S型次元潜水艦部隊。全艦、出航準備。

少し急げ….」


「了解。」


ノア下部の潜水艦発射管がゆっくり開き海水が静かに流れ込むと同時に、一隻、また一隻と黒い潜水艦が姿を現した。


全長三十メートルほどの流線型艦体。

宇宙でも海でも活動できる特殊潜航艇"S型次元潜水艦"


「一番艦、出航。」


「二番艦、続きます。」


次々と十隻がノアを離れていく。


まるで巨大な鯨の群れのように。

海底を滑るように泳ぎ、隊形を組みながら周囲の警戒を開始した。


艦橋のモニターには十隻全ての位置情報が表示される。


「周辺海域、安全。待機します。


管制官が画面を確認する。


「ノアを中心に半径百キロの警戒網を構築しました。」


「何かあれば即座に対応できます。」


「ありがとう。ノア防御システムを起動、念入りに行こう。」


ヒメナは満足そうに笑っていた。


「防御システムの起動完了。」


「了解…」


― ノア・喫煙可能区域


大きな窓の向こうには、どこまでも続く暗い海。


時折、小さな魚の群れがライトに照らされて横切っていく。


「おぉ……。」


一人の管制官がコーヒー片手に窓際へ立つ。


「真っ暗だなぁ。」


煙草を一本取り出し火をつけ紫煙がゆっくり天井へ昇る。


「宇宙より暗い…かな…?」


隣にいた整備士が笑った。


「そうですね。宇宙は星がありますからね。

ここには何もない。」


二人はしばらく無言で海を眺めていた。


静かな時間だけが流れる。


― ノア艦橋


「通信衛星正常。」


「潜水艦部隊とのリンク正常。」


「アルタイル軍との通信回線維持。」


管制官達が淡々と報告を続ける。


その時。


ピッ――


観測員が顔を上げた。


「宇宙空間の深淵大艦隊に動きがあります。」


全員がモニターを見る。


停止していた赤い光点がゆっくり動き始める。


「全艦、戦闘隊形へ移行。」


「砲門展開を確認。」


ヒメナの表情が変わる。


「…はぁ…来るか…」


アマギも息を呑む。


「アマギさん…心配ないさ…地上には軍神がいるんだろ?」


タカヤの言葉にアマギは頷きまたモニターを見つめる。


ー 宇宙空間、深淵大艦隊旗艦ネヴァ・アビス。


帝神ゼル・アビスは静かに艦隊を見渡していた。


「全艦。」


低く響く声。


「目標、惑星アルタイル。」


無数の砲塔がゆっくりと惑星へ向きを変える。


「この戦争を持ってアルタイルの深淵に消える。

さぁ…始めよう…撃て…」


その命令と同時に。


ゴォォォォォン――!!


百を超える戦艦の主砲が一斉に火を噴いた。


無数の光が一直線にアルタイルへ降り注ぐ。


「敵艦隊!アルタイルへ砲撃開始!!第一波来ます!」


艦橋に緊急警報が鳴り響いた。


(続)





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。