星の終わり命の回収
ー 星の終わり命の回収 ー
― 惑星ケプラー最前線
ゴゴゴゴゴ……
大地が揺れ赤黒い亀裂が地平線の彼方に走っていた。
神帝達は戦場中央へ集結していた。
周囲では誰一人戦っていない。
生き残った兵士達はただ空を見上げていた。
「……すごい揺れたね。」
メインが軽く空を見上げる。
「はぁ…始まった…私はここで終わりか…」
エリオ・ヴァイスは膝をつきながら呟く。
氷の拘束は既に解かれていた。
「エリオ……どういう事だ?良ければ話してくれ…」
アイズの声は静かだった。
「ポイント・ゼロ…いや、ダヴィンチ様がね…
この星を壊したのよ。」
全員の視線がエリオへ向く。
「今から二十四時間以内に惑星ケプラーは超新星爆発を起こす…宇宙から完全に消えるわ。
私達は捨てられたのね……」
モックの表情が険しくなる。
「なんて事を……」
タカヤはすぐ通信機へ手を伸ばした。
「ノアに繋げ!」
「大丈夫…繋げてる…」
モックが答える。
仰向けに倒れていたイザナ・グレイブは空を見つめていた。そこには既に宙帝艦隊はいない。
「あぁ…置いて行かれた…」
その声に感情は無い。
「神帝…他の二人は?宙帝の兵士は?」
「…死んでるよ。」
イザナは静かに目を閉じた。
「あぁ…そぉ…私だけ生き残ったのね…」
「死にたいか?」
「死にたい訳ないでしょ…馬鹿なの?」
その瞬間…パキンッ!
イザナの首飾りの宝石が砕け散った。
同時に通信機器が火花を散らす。
「契約解除…帝神様は厳しいね…」
タカヤは無言で彼女を担ぎ上げた。
「ちょっと!何をするの!?降ろしなさい!」
「うるさいな…重いねん…じっとしとけ!」
「重いとは何よ!失礼ね!!」
そう言いタカヤは歩き始める。
アイズが言う…
「エリオさん…あなたも来てください。」
エリオは目を見開く。
「何を言っているの…私は敵よ…殺し合ったのよ…」
後ろには傷だらけの兵士達。
「部下達を置いていけない…」
するとアイズが静かに言う。
「何を言っている…生きている者は全員だ。」
エリオの目が揺れる。
数秒後、彼女はゆっくり立ち上がった。
「…全員、武装解除。」
神格再編機関兵達がざわつく。
「これより撤退行動へ移る…負傷者を優先しろ…」
ガラン・ゴロンは氷漬けのまま運搬されている。
モックとメインは集団最後尾へ回った。
その時。
ゴオオオオオオ――!!
空から重低音。
全員が見上げる。
宇宙空母ノア所属輸送ヘリ部隊
巨大な機体が十二機降下してくる。
「来たか…」
『こちらノア輸送部隊!生存者を回収する!』
輸送隊長の声が戦場へ響いた。
『乗れる者から乗せろ!急げ!』
ケプラーがまた大きく揺れる。
十三章・完
十四章へと続く…




