表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

37/42

2-6話:和装コスプレ(ガチ)




自分の家が燃えたことで二条先輩の実家にお世話になり、二条先輩の父親に挨拶するという激動な1日が終わった次の日の夕方。放課後またふたりリムジンに乗り二条先輩の実家に泊まることとなった。俺の燃えた住まいについては引っ越しが決定。どうやらジングさんがまた部屋を手配してくれるとのことだ。何時手配されるかは今のところ不明である。しばらくは二条先輩の実家にお世話になるだろう。



そんなわけで俺は二条先輩の実家に居るわけだが、今いる場所は昨日同様与えられた客間ではなく、まるで剣道の道場のような場所。どうやらこの場所は二条家の戦闘訓練に使う場所らしい。床も壁も魔力に対する防護がしっかりとされており、俺がケルベロスの討伐資金で作った訓練場に近い作りをしている。



「稽古を付けてくれること、感謝するわ。」



「タダで泊めさせて貰ってますからね。このくらいはしないと。」



上半身の和装の白で下半身のスカートのような部分が暗い紺色をした弓道の道着のようなものを着た二条先輩。生徒会で一番スタイルが良いだけあってよく似合う。ちなみに俺が今着ているのは二条家の稽古で使う使用人用の和風な男性用戦闘服だ。



俺と二条先輩が持っている魔道具は練習用剣型魔道具。生物以外の物を切ることが出来、生物は切れないよう魔道具内のコンピューターが設定されている。つまり練習相手を傷つけない。さらに手首に付けた腕輪型魔道具によって自分が放った魔術が相手を傷つけることを防いでくれる。魔術が弱体化した現代ではあるが、こういった器用な魔道具の登場は素直に喜ばしいことだと思う。



「まずは私の実力を知りたいのよね?致命的な攻撃が一度でも当たれば負けの一本勝負でいいかしら。」



「はい、それでお願いします。正直俺では相手になるか怪しいですが、全力で頑張ります。」



「……何を言っているのかしら。貴方のほうが余程強いでしょう?」



無表情のまま確信している事実をそのまま口にする。それに対して俺は何も答えない。正直な話、簡単に接戦を演じた後に負けようと思っていたが、それをしたところで彼女には見破られてしまうだろう。だが本気を出して瞬殺するわけにはいかないので、俺が出せる力の内の5割くらいの力で戦うことにした。そもそも全力を出したら二条亭が木っ端微塵に無くなってしまう訳なので、出せないのだが。



「今から10秒後にコールが鳴るわ。そしたら開始よ。」



無言の間が十秒間続く。剣の柄部分を腰元に持っていく俺の構え方と違い、二条先輩の構え方は身体から垂直に柄の握り手を持っていく日本の剣道のような構え。二条先輩の構えは攻守どちらも優れた形だろう。彼女の構え方からどれだけ訓練を重ねてきたかがわかる。筋の通ったブレのない綺麗な型だ。お手本といった言葉がよく似合う。



コールの電子音が部屋全体を包む。



二条先輩が床を踏み蹴り、剣を下ろそうとするのに対し。俺は電子音が聞こえた瞬間下がりながら剣を振る。下がりながら剣を振り、斬撃が飛ばす。



飛ぶ斬撃を初めて見たのか二条先輩は驚きを見せ、振り下ろした剣を斬撃に当てることで攻撃を防ぐ。予想外な俺の飛ぶ斬撃を防ぎ切れるくらいの実力はあるようだ。



「魔力を剣の軌道に沿わせて放てることは知っていたのだけど、まさか自分より歳下が出来るなんて驚いたわ。」



「驚いてもらえて何よりです。」



再び足を踏み込ませ、二条先輩は剣を振り続けることで猛攻する。その剣の動きを俺は自分の剣で流しつつ攻撃の機会を伺う。隙が一切ない密度の高い攻めだ。この時代の高校生でこれほどの剣戟を持った者は一体何人居るだろう。身近な戦闘がダンジョンしか無い現代においてここまでの腕を持つとはと素直に感心する。しかし、隙のない剣戟ではあるが重みを感じられないその残念さも同時に感じてしまう。惜しい剣技だ。剣を力強く横に振り、彼女の細かい剣捌きを薙ぎ払う



攻撃を押しかえられたことによりバランスを失う。その隙を見逃さず俺が剣を振り下げるが、風属性魔術で体制を立て直し、何とか避けた。



剣での攻撃のみで魔術による攻撃をしてこないのは不思議であるが、恐らく魔術に思考を避けるほどの余裕がないからなのだろう。彼女のスペックを考えるとそう不器用なタイプとは思えないのだが。



「何故魔術で攻撃して来ないのですか?」



「魔術での押し合いで勝てる気がしないもの。なら、自信のある剣捌きで挑むほうが合理的でなくて?それに近接戦で魔術を流暢に使ってなんていられないわ。」



「魔術を使って戦ってる姿見せたことありましたっけ?」



「ないわ。でも、事実でしょ?」



二条先輩は随分と鋭い感性をお持ちだ。当たり前な話だが、二条先輩よりも自分は魔術に長けている。なので二条先輩の理論は正しい。だが、ひとつだけ間違っている点がある。



それは、俺が伊達に聖剣使いの頂点である勇者をやってなかったということだ。



剣を構え直してからゆっくりと近づく。二条先輩は後ろ足で距離を取り、間合いを保つ。俺は地面を思いっきり蹴り剣を振り、二条先輩は剣で抑える。ここでファイアーボールのような小規模の魔術を使って背中を撃てば勝てるのだが、彼女が望んでいるのは剣による稽古。小手先の技術による敗北は望んでいないだろう。だから俺もその思いに答えてやることにした。



交差した剣を流し、そのまま斜めに剣先をなぞらせて横に振るのを二条先輩は避けつつ反撃。しかし俺もその反撃を避け、床を踏みしめて突き、避けられたため横に振り、剣を持ち上げてから下ろす。下ろしたことで隙が生まれたと考えた二条先輩は間合いを詰めてトドメとばかりの勢いで力強く振る。



きっと剣道などのスポーツマンシップに則った試合であれば振られた剣が俺に届き、負けていただろう。だが、そうなることはなかった。



剣が届くより前に体の重心を変え、剣を捨てつつ彼女の剣技を身体ごと回しながら躱し、勢いをつけて彼女を蹴る。そして空中に浮いた剣を拾い、蹴られたことで壁まで飛ばされ打ち付けられた二条先輩の首横に剣を当てる。



「俺の勝ちで良いですか。」



「えぇ、私の負けよ。降参するわ。」



勇者時代の癖で寸止めによる降参を引き出し、対戦相手を傷つけないなんていう現代技術の凄さを目の当たりにせず稽古は終わるのであった。






[とても大切なお願いです]




ほんの少しでも、


「面白い!」


「続きを書いてほしい!」


「連載しろ!!」




とそう思って頂けましたら、


広告の下部分↓にある【☆☆☆☆☆】を


【★★★★★】になるよう押していただき


ポイントを入れてくださると大変嬉しいです!


作者大歓喜します!!




★5をつけてもらえるとモチベがすごぉぉおく


上がって、「また書くぞぉ!」となり、


最高の応援になります!




なにとぞ、どうかご協力

よろしくお願いします



感想もめっちゃ嬉しいです!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ