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OBLIVIO  作者: にんうま
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本領発揮

「お前の命の保証はどこにもないぞ。」

「威勢がいいだけじゃ、私は倒せないよ。」

「どうかな?『魔具想創(メイクアップ)』。」

今度は闇が右手を覆い、そこに短剣が現れる。

「やっぱこれだな。手にしっくり来る。取り回しも良いし、何より扱いやすい。」ノシナは呑気に短剣の感想を述べている。

「ノシナ!なに呑気に感想を言ってんだよ!」チイアが痺れをきらす。

「あん!?何をしようが、俺の勝手だろうが。文句があるならお前が代わりに戦ってみろ!!」手にした短剣を肩にのせ、逆ギレを起こす。

先ほどまでは優しく、丁寧だった部分が荒くれている。これも天使族から悪魔族に切り替わった影響だろうか。

「お前が俺にギフトを覚醒させてやるから見とけって言ったんだろ!!」

「あー、確かにそんなこと言ったっけ…。」ノシナは肩にのせた短剣を下ろし、空中の女を見つめ直す。

「じゃぁ、しっかり見とけ。」

ドンッ!!!

ノシナは飛び上がり一瞬で女の目の前に到達する。

ズズズズズ……。闇の力が短剣を覆っていく。右手を大きく後ろに振りかぶり、斬る準備を整える。そして、女めがけて

「『断命星(ダークネススター)』」

短剣を斜めに振り下ろす。

ヒュンッ、……ズバッ!!!

女は間一髪、右翼を犠牲にして、致命傷を避けた。

「くっ、…いてぇぇっ!!」

しかし、斬撃を受け体勢が崩れ、仰け反り下を向く。女は青ざめた。ちょうど斬撃が地面に着く辺りに大きな裂け目が出来ていた。それより向こうの町並みが瓦礫の荒野になっていた。

「よそ見してんじゃねえ。」

すかさずノシナは右足で女の左頬に蹴りを入れる。その蹴りを入れる勢いを使い、ノシナは体を女の体の上に移動させる。ちょうど重なったとき、もう片方の足で女を地面に蹴り飛ばす。

ドッゴォォォン!!!

女は地面に叩きつけられるが瓦礫がクッションになる。しかし、すぐには動けない。

「これで終わりだ。『消滅闇黒(エンディングデステニィー)』」ノシナは女に剣を向ける。

短剣に大量の闇の力が注ぎ込まれ、そこから黒くて巨大な球体が膨れ上がり、弾け飛ぶ。

バクンっ!!!

剣が向けられた辺りが地面ごとなくなった。

「これがノシナの本気なのか…?すげぇ…。」

スタッ。ノシナが着地してなにかを確認する素振りを見せる。

「ノシナ!お前凄いな!」チイアが無邪気に駆け寄る。

「いやっ、逃げられた…。チッ。」

「逃げられたってどうして分かるんだ?」

「さっきの技をまともに喰らった生命体はコイツみたいに炭みてぇになるんだ。」足元にあるネズミの形をした黒炭を持ち上げる。

「ネズミ?最初のノシナの着地音で逃げないネズミなんているんだな。…えっ!?」

「なっ!?」

2人は同時に異変に気づく。

「そうだよ!この瞬間を待ってたんだよぉ!!」

どこからか女が現れノシナの体に注射器を2つ突き刺す。

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