さながら堕天使
「ヤ、ヤゴナァァァァァ!!!」チイアが叫ぶ。
ヤゴナは細切れにされてしまった。
「グヘヘヘヘ、コノチカラナラ、コイツヲ、コロセル!!」男はよだれを垂らしながら嬉しそうに言う。
ドガッ!!
ノシナが男の顔を殴る。ノシナの顔は怒りに満ちている。男の体を無理やり踏みつけ、飛ばないようにする。
「お前の相手をこの俺がしてやるっつってんだ。他のヤツ巻き込んでんじゃねぇよ、このカス!!!」
ノシナは男を蹴りあげる。腹を殴り横に飛ばす。
「『聖具想創』!!」今度は長剣ではなく、槍に変わっていく。それを男に向かって投げつける。
「『槍攻星』!!」
槍は男に突き刺さり、槍を中心に地面の下から光の柱が建つ。
ドォォォォ!!
光の柱が無くなると、そこには四肢がグチャグチャになった男がいた。
「ヨクモ、ヨクモォ!!オレヲォ!!コンナスガタニィ、シテクレタナァァァァ!!!」男が叫ぶ。
「さっきより流暢に喋れてるじゃねえか。」
ズバッ!!!
「『瞬斬星』!!」ノシナはそう言いながら男を横に半分に切り捨てた。
キラッ。スドォォォン!!
閃光が煌めいたと思ったら、爆発が起きた。ノシナはそんなのには目もくれず、上空の女を見上げる。
「お前の相方は見ての通り、消してやった。次はお前の番だ。」ノシナは女に剣先を向ける。
「あらあら、レディに鋭いものを向けてはならないって教わらなかったの?坊や。」女はねっとりとした声で言う。
「はっ、お前みてぇなババアがレディな訳無いだろうが。鏡見たことねぇのか?」ノシナは恐れずに言う。
「…このクッソガキがぁ…!!」女は顔を真っ赤にする。
「その発言を後悔させてやるっ!!」
女は吹き矢をノシナに飛ばす。
プスッ
「っ!!」針はノシナの首に刺さった。そこからじわじわと黒いモヤが広がっていく。
「こ、これは…!押さえ込めないっ!!」
「そうだよ!お前のことは調べがついてる!!天使族と悪魔族のネフィリムだってなぁ!!そして、天使と悪魔の力を併用出来ないってこともだぁ!!!」
ノシナの体が黒いモヤに覆われていく。
「じゃぁお望み通り、使ってやるよ。悪魔の力を!」
ひらひらと純白の翼から羽が落ちていく。羽が全て抜け落ちると、黒い布のようなボロボロのものが生えてくる。頭の上の金色の輪は少しづつ消え、代わりにおでこから2本の赤い角が生えてくる。白色の瞳は赤黒い色になっていく。まるで堕天使のようだ。
「フゥー…、お前の命の保証はどこにもないぞ。」
ノシナの目から慈悲は完全に消えた。




