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あめめといろはのおなか大冒険~弟が飲み込んだ魔法のアメ玉を取り戻せ!~  作者: しぐまみゅう
第三章 やっと脱出

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4. あめめは家族

 お風呂から上がると、リビングにはカモメ型のクッキーと紅茶が用意されていた。


「このカモメの形のクッキー、サクサクでおいしいね! 塩味のクッキーって初めて食べた」


「塩クッキーらしいわよ。甘みが引き立つわよね」


「この前、商店街にできたお店?」


「そう。ママのお友達がついに自分の店をオープンさせたの! 『かもめ洋菓子店』っていうのよ。子どもの頃からお菓子屋さんになりたいって言っていたから、ママもうれしい」


「何枚でも食べられるね。あめめも、一枚どうぞ」


「ありがとう、いろは」


 あめめは、泣きながら塩クッキーを頬張った。


「さっき、ひなた君から大体の話は聞いたわ。ひなた君にも今日保護者会だって言っていたんだけど、すっかり忘れてたみたい。だから、あめめ1人にはるとの面倒を見させて、ごめんなさいね」


「うん」


「でもアメ玉みたいな大きさのものは、はるとが簡単に口に入れちゃうから、近くに置いちゃだめなのよ」


「気を付ける」


 あめめが申し訳なさそうに頭を下げた。


「あと、いろはもこういうことがあったら、自分たちで解決しようとしないで、必ずママに連絡してね。今回のは不可抗力みたいだけど」


「分かっている。すぐにママにメッセージする」


「これから、ママははるとを近くの小児科で診てもらってくるわ」


 ママがはるとの方を見ながら言った。


「ママ~! おうちできた!」


 ん? はるとの周りがキラキラしている。それにほんの少しだけはるとが浮き上がっている。


「たいへん! はるとが浮いている! もしかして、体の中で魔法のアメ玉が溶けたから、はるとも魔法が使えるようになったのかな?」


「ええっ! はるとが魔法を?」


「そうだ、ママ! 私たちもお菓子の国に行ってくる」


「お菓子の国?」


「あめめのふるさとだよ。お菓子の精霊王に、はるとの魔法のことも聞いてくる。あと、さっきのアメ玉は、精霊見習いの試験の道具だったんだって。試験で失格になると、あめめはもう人間の世界に来られなくなっちゃうの。だから精霊王に『あめめにもう一回チャンスをください』ってお願いしなくちゃいけない」


「そうね、はるとの体調は今のところ大丈夫そうだけど、魔法でいたずらされたら、ママも困っちゃう。それにあめめもうちの大事な家族だから、いなくなったらさみしいわ」


「ねえ、ママ。あめめもこの家にいてもいいの?」


「もちろんよ!」


「ママ、ありがとう!」


 あめめがうれしそうに何度も頭を下げた。


「じゃあ、あめめと魔法のことは、いろはたちに任せたわよ」


「うん! 任せて!」


 私たちは、ひなた兄ちゃんがお風呂から上がるのを待って、お菓子の国に向かうことにした。

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