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間違って先に公開しちゃった気がしますが気のせいですごめんなさい
試用期間中に、涅には俺たちからの手厚いサポートを受け入れてもらいたい。
というわけで、こちらからは出せる最大戦力の一角を出した。
まあ、うちには最大戦力が割といっぱいいるんだけども……。
その中で、学園内でも常にそばにいることが許される存在となると少ない。
リエラであれば、妖精っぽい見た目な上に小さくもなれるし、仮に誰かが涅へと攻撃してきたとしても、相手を殺さずに激痛だけ与えて制圧することも可能だろう。
非致死性兵器、ノンリーサルウェポンって感じかな?
あれ?低致死性兵器って呼べっていわれるようになってたっけか?
前世の世界であれば、コショウが詰まった球を撃ちだして相手の呼吸を素材した人目を使えなくするコショウ銃とか、弾丸が皮膚を貫通しないゴム製の物になっているゴム弾、電流で相手を麻痺させるスタンガン辺りが有名どころだろうか?
麻酔銃も一応その括りに入るだろうけれども、あれはぶっちゃけそこまで使い勝手が良くなさそうなんだよなぁ。
とにかく、今回の涅サポート計画に関して言うなら、リエラが最適だと俺は考えた。
「っていう深い考えがあったんだよ」
「何が深い考えよ……。全部思い付きじゃない?」
「そうなんだけども」
「アンタって、よくそんなんで生きてられるわよね?普通なら何回も死んでそう」
「そこはまあ、仲間が優秀だって事だろうな。美人の天才魔術師様もいるし?」
「……はいはい」
今に始まった事じゃないけれども、俺のやることは大抵が思い付きだ。
そこから形を整えてくれるのは、毎回周りの頼りになる仲間たち。
本当に、得難い人脈を持てたものだと思う。
それと同時に、ほぼ全員が一癖も二癖もあるし、その中の少なくない割合で元々敵だった奴らもいるわけだが……。
まあ、今仲間ならいいさ!
いいよな……?
「ただ、なぁ……」
「どうかしたの?今更何か心配事?」
「いや、リエラさえ周りに配置できれば、涅の身の安全は保障できると思うんだよ。でもさ……」
俺は、リンゼと一緒に教室の外から窓越しに筆記試験を受けている涅を見る。
因みに、今もまたお姫様抱っこ中だ。
「リエラじゃ、筆記試験の手伝いはできないよなぁ……」
「そうでしょうね」
「……めっちゃ悩んでないか?まだ開始して5分とかだよな?」
「……ええ」
筆記試験の冒頭なんて、ぶっちゃけサービス問題みたいなもんだ。
時間もまだまだたっぷりあるから、精神的な余裕だってもちやすい。
もちろん、試験前から抱えていたストレスをそのまま持ち込んだりしたらヤバいけれども、それさえ何とかできれば、あとは試験中一番落ち着いていられる時間じゃないかな?
俺なら、まず一回試験用紙全部をささっと流し読みして、どこにどのくらい時間かけるかを考えてる頃かもしれん。
しかし、ここから見える涅はというと……。
「……今、ボソッと『なにこれわからないよ……』って言ってなかったか?」
「さぁ……?口は動いてたけれど、流石に聞き取れないわよ。どうみても冒頭から躓いているように見えるけれどね」
それはもう、とても分かりやすく詰まっていた。
頭をガリガリかいたり、机に座っている妖精サイズリエラを無駄に撫でまわしたり、終いには机に突っ伏し始めた。
「因みにさ、ゲームの方だとアイツは何組だったんだ?」
「確か2組よ。筆記自体はそこそこだったけれども、実技試験の方もそこそこだったお陰で、試験結果がそこそこ良かったから」
「そこそこいいと2組なのか」
「筆記も実技もそこそこっていうのが大きいのよね。片方は良くて片方は壊滅的、なんて奴も多いのよ」
「あー……よく考えたら、俺も実技の方は点数自体はボロボロだったなぁ」
「それでも、明らかに高い能力を持ってるって考えられたから、アンタも1組に入ったのかもしれないわよ?」
「まあ、かもしれんが……」
問題児を知人の優等生たちに面倒見させようとしていた説が未だに俺の中で有力なんだけども。
「でも、今あそこにいる涅は、少なくとも筆記は壊滅的な気がするな」
「ご両親が最近亡くなったんでしょ?試験勉強をする時間も、平常心で試験に臨むだけの心の余裕も無かったんじゃないかしら?」
「かもしれんなぁ……。このままだと、2組は厳しいか?」
「多分ね。でも、考えようによっては良かったのかもしれないわよ?」
「なんでだ?」
「2組って、1組に入れなかったことがコンプレックスになってるしょうもない奴も結構いるから、そいつらと一緒にいても碌な目に遭わないわ。それが原因で悪落ちしそうなイベントも幾つも起きるし」
「そうなのか。でも、なぁ……。ご両親が亡くなっているって事は、現状彼女の味方って俺たち以外にいるのか?もし他にいないなら、ある程度試験の成績が良くないと、今後の事考えたらまずいよな?」
「まあそうね。卒業後の就職にも響くだろうし。とはいっても、こればっかりはどうしようもないわよ?試験で不正するわけにもいかないんだし」
「うーん……」
確かにそうなんだけども、なんとかならんかなぁ?
2組がダメなら、1組に入れるような何か……。
「って、そうか。実技の方でトップクラスの成績をとればいいんだよな。そうすりゃ、1組も狙えるだろ」
「それはまあ、そうね。王立魔法学園に入ってくる以上、一番期待されている能力は、魔物を始めとした外敵に対する戦力としてでしょうし、実技で活躍できるなら1組に入ることも十分考えられるわ。でも、少なくともゲームの方の彼女は、さっきも言った通りそこそこ止まりよ?」
「大丈夫だって。今あの娘には、神がついているから」
「神……ねぇ……?」
リエラなら、きっと何とかしてくれる。
俺はそう信じている。
そして暫くした後、俺が試技エリアを吹き飛ばした件の反省から強化されたはずの新型試技エリアが、リエラと涅のコンビによって消し飛んでいたのだった。
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