表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
覗き穴ダンジョン~自宅警備員の俺の部屋の壁にダンジョンの深淵を覗ける穴が空いた件  作者: 御手々ぽんた


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

55/57

第55話 勘違いしてました

「戦ってるっ!?」


 俺が思わず驚きの声を漏らすと、グッと肩を捕まれる。


「ドッペさん? わかった!」


 その時にはすでにアビちゃんの姿に変わっていたドッペさんが、俺の横をすり抜けるようにして、覗き穴ベータを通って深淵へと向かう。

 アビちゃんたちの応援に向かってくれたのだ。


 俺は再び壁にはりつくと、左目を深淵へと向ける。


 そこでは、エルダーフェンリルの死骸を守るように、俺の眷属たちがかたまりながら応戦していた。


 その周囲を取り囲むのは、蜘蛛たちだった。

 それも、巨大だ。一体がうちのベヒーモスズと同じくらいある。それらが攻撃を仕掛けてきている。

 そして、それだけではなかった。


 その巨大な蜘蛛達の背後。

 俺の位置からだとギリギリ見えるかどうかといったところに、もうひとつ何かの影がある。

 サイズは他の蜘蛛達よりは小さい。しかし、明らかにボスっぽい雰囲気。


 蜘蛛としても多すぎるほどの脚と、無数の複眼がある蜘蛛。

 それが、巨大な蜘蛛達の後ろに悠然と控えているのだ。


 俺は覗き魔の眼球を発動させる。

 エルダーフェンリルにしたように。


 アビちゃん達のために、攻撃してきている巨大な蜘蛛達の行動を、邪魔する嫌がらせぐらいにはなるのでは、と思ったのだ。


 ──え……俺の視線を嫌がらない、だと!


 俺の視線を向けても、微動だに反応しない蜘蛛たち。


 しかし、逆にそのことで、一部、鑑定スキルが効果を発動する。


『モンスター:レッサーアビススパイダー

 呼称:□□□□

 所属:十三神獣、十席の眷属

 スキル:立方起動、堅固堅牢、投網魔法、邪視耐性、□□□、□□□

 邪視耐性スキルにより邪視魅了をレジスト中』


「俺の視線を嫌がらないのは、この邪視耐性スキルってやつの効果か……」


 俺がどんなに蜘蛛達を見続けても、やはり魅了の数値は上がっていかなかった。


「それに神獣の、眷属……? てことは、奥にいた、今は見えなくなったボスっぽいやつが、神獣? エルダーフェンリルと同格か、それ以上ってことだよな……これ、不味くないか」


 守りを固めた俺の眷属たちの元へ、ドッペさんが参戦する。

 それでも、覗き続けている感じだと俺の眷属たちは、苦戦を続けているようだった。


 ──どうする……そうだ、綻び石! あれで俺の支配領域を作れば!


 俺は外していたウロボロスリングを指にはめ直し、コンビニの袋に手を突っ込むと綻び石をポイントへ変えていく。


 ──急げ、急げっ


 俺は改めて深淵を覗き込む。


『所有者が存在するアクセス不可領域です。システムへの干渉を実行できません。綻びポイント【12】』


「なんだ、と……エルダーフェンリルは倒したのに? ──あっ」


 そこで気づいてしまう。

 前に鑑定した時に見たが、エルダーフェンリル自体が「真なる暗黒」とかいう中二病、全開な名前の存在の配下だったのだ。


「ここはその真なる暗黒の支配領域なのか……」


 たぶん、アビちゃんたちも気づいていなかったのだろう。

 エルダーフェンリルを鑑定した結果を、俺がアビちゃんたちに伝えなかったのも良くなかったのだ。


「どうしよう……エルダーフェンリルの死骸をとりあえず捨てて、皆には撤退してもらう……でも、逃がしてくれるかな、あれ」


 完全に包囲してきている蜘蛛たちは、戦意に満ち溢れているように見える。彼らから見たらエルダーフェンリルは仲間だったのかもしれない。


「アビちゃん、みんな……」


 戦い続けている俺の眷属たち。

 その時だった。ベヒーモスズの影に隠れていたアビちゃんの姿が、俺の目に映る。


 発動したままの俺の鑑定スキル。

 俺の左目に、文字列が表示される。


『テイム済みモンスター:アビススライム

 呼称:アビちゃん

 称号:深淵を征く者、深淵竜と対峙せし者、神獣を屠りし者

 スキル:高速移動、ブレス耐性、氷雪魔法、嗅覚探査

 '進化可能'』


 進化可能の文字が、俺の目に飛び込んできた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ