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神無月の詩
「掌編集 100の小話」を書いていた時期のものです。
これは、神無月の時に紡がれた物語を一つに纏めた詩
紅茶を飲みながら思い馳せるのは、かつての理想郷
懐かしく思うことは枯れた花の美しさ そこにどんな愛言葉が秘められているのか
タペストリーが編み出すのはもう一つの物語 それは星の始まり
涙の湖を作り出すのは行かないで欲しいと願う友達との別れ
衣替えの季節になると思い出すのは、すれ違いから始まる物語たち
鳥たちよ飛んでゆけ どこまでも高く 石像に翼を休ませた後に
力を込めて飛んでいけ やわらかな光が差し込むなかを
画面いっぱいに写し出すのはコスモスの写真 それは部屋の片隅に置かれている
あの鋭い眼差しは忘れられない 見つめられると身体が強張ってしまう
黄昏時に乙女が願うのは懐かしき理想郷の詩をリズム良く歌えるかどうか
放課後に流れる曲はココロオドルものでいいのだろうか
水分を欲する季節はもう過ぎてしまっている
奇跡はどこに行けば起こせるというのだろうか
神無月の時は過ぎ去り、霜月へと時は流れ行く
寒さの時が始まる霜月に、どんな詩が、どんな物語が紡がれるのかーー




