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夜の楽園

 その世界は闇に覆われていた。世界がそう望んだのである。

吸血鬼や闇に属する者たちはその世界のことを気に入っていた。守ろうともしていたのである。太陽の光が届かないのもポイントが高かった。

 光溢れる世界では活動が制限されていた。しかし、ここでは違う。活発に動くことができる。世界の支配を目論む者もいない。まさしく夜の楽園と呼ぶのに相応しい世界であった。

 そんな世界に変わり者の吸血鬼と悪魔がいた。闇の元で静かに平穏に暮らせばいいのに、昼間の世界を思うままに旅をしたいと思っていた。

悪魔も悪魔で、とある天使に恋をしてしまっていた。しかし、二人が住む世界の違いで叶うことは無かったのである。

 しかし、ひょんなことから、自体は転がりゆく。温泉地において。

 吸血鬼と悪魔が温泉に入ると、時空がいきなり歪み、なんと光の世界に来てしまったのである。着る物は急いで着て。

 二人を招いたのは一人の天使だった。

湯船に歪みを通して、二人を光の世界に召喚したのであった。

 天使曰く、一柱の邪神が眠りから覚まし、世界を滅ぼすと告げられたのである。天使たちではどうすることもできないらしい。

そこで、二人に目を付けたそうだ。邪神を倒せる勝算が見込める二人を。

そして、天使は二人にとある召喚魔法の術式を託した。ケットシーの力を借りれば邪神は倒せるだろうと。

 二人は天使の力によって、邪神の元へと送られるとケットシーを呼び出した。全身に畏怖を感じさせて。

一見すると、ただの黒猫に過ぎない。しかし、二人は感じ取った。元魔王の畏怖を。そして、跪いたのである。臣下のようにして。

 ケットシーは元魔王であり、闇の世界の創造者でもあったのである。

 邪神を倒せばいい。そう判断したケットシーは、猫特有の毛玉を邪神の元へ吐き出した。

そして速攻で邪神に近付き、猫パンチと引っ掻き傷のコンボで、邪神にダメージを与えたのである。

 吸血鬼もただ立ってはいなかった。変わり者である由縁の光魔法の光弾を邪神に向けて放ったのである。

 悪魔も邪神の気を引くことによって、二人が戦いやすいようにも貢献した。

 そして、三人による見事な連携プレーによって終には邪神を倒したのである。

 こうして、三人は天使たちに祝福されたのであった。人知れず邪神を倒した英雄として。

 三人はその後どうなったのかは誰も知る由もないことであるーー。

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