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花屋

 その花屋は昼間は閉まっていた。昼間は店主が眠っているのだろうか。そして、夜になると店を開ける。変わった花屋だと近所に思われていた。

 けれども、売られている花はリーズナブルな値段で花もしっかり咲いている。

 昼間に営業すれば儲けが出るというのにどうしてそうしないのか。あるいはアルバイトなどを雇ってしまえば昼間でも店を営業できるのではないか。そう近所からも思われていた。

 しかし、店主はそうしなかった。昼夜逆転の生活リズムではあったが夜だけにしか、開けない店もその町には存在していたのである。

 落とし物が集まる不思議なカフェに彩りのために花を飾り、開店が近いパン屋さんに花を添えたりなど、夕方から深夜、明朝まで活躍していたのであった。だから、昼間の営業はできない。睡眠時間に当てているから。

 たまに開店した夕方頃に家族へのプレゼントで花束を買っていくサラリーマンもいる。

 だから、深夜営業とは言え、儲けはしっかりと出ているのであったーー。

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