古い写真
机の上には一枚の古い写真があった。それは懐かしいものだった。
昔遊んでいたオンラインゲーム。スマホが普及する前、ガラケーで流行っていたもの。
集まっていた当時はみんな仲が良かった。リアルで会ったことはできなかったものの、オンラインゲームの中だけはみんな楽しんでいた。
けれど、別れは突然にやってくる。それでも最後までいたんだ。みんなと。
運営によるサービス終了のお知らせ。それに伴うゲーマーたちの離脱。
流れは逆らうことはできなかった。わずか数人だけでは対処なんてできない。ただサービス終了の時まで居るしかできなかった。
連絡先も取り合うことは無かった。いつも一緒に居たから。ゲームの中では。
でも、それももうできない。最後までみんなと居たかったのに。それすら叶わない。
残念だ。無念しか無い。どうしてこうなってしまったのだろうか。
気づけば涙が私の頬を伝っていた。感傷に浸り過ぎていたのかもしれない。
けれど、涙を拭いたいとは思わなかった。
どれだけ待ったとしても、リメイク版は出て来ない。今出したら昔のようにプレイするとに。それができない。諦めるしか無いだろう。
私はプリントしてあった古い写真をボードに貼り付ける。せめて、思い出だけは残しておきたかったから。
彼や彼女たちともう一緒に会うことはできないとしても。私は待っていよう。リメイクは絶望的だとしても。
一人でプレイするゲームも。みんなでプレイするゲームも。
私はリメイク版を待っていよう。今の私にはそれしかできないのだからーー




