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指パッチン練習してたら魔法が出るようになりました  作者: Naoya


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【3話】「風紀委員の天敵」


 昼休み、かえでと購買パンをかじりながら廊下を歩いていると——。


「廊下で立ち食い禁止だ」

 背筋が凍る声。

 振り向くと、学年一真面目な風紀委員長、真壁蓮《まかべれん》が腕を組んで立っていた。

 色白で整った顔立ち、女子からは“クールでかっこいい”と人気らしいが、私からすればただの怖い人だ。


「はいはい、すみませーん」

 かえでが軽く流す。私はパンを持ち直した……その瞬間。


 ——パチン。


 やば。自然に鳴らしちゃった。

 次の瞬間、背後の掲示板のプリントが一斉に落ちた。


「……おい」

 蓮《れん》の目が鋭くなる。


「ち、違う! 風が吹いただけ!」

「窓、閉まってるけど?」

「…………」


 完全に詰んだ。

 その時——。


「おーい、真壁《まかべ》」

 湊《みなと》が割って入ってきた。

「こいつ、悪気あってやったわけじゃないから」

「……高瀬(たかせ》、お前も一緒にいたのか。なら注意しておけ」


 蓮《れん》は渋々立ち去った。


「……助かった」

「お前さ、本気で隠す気ある?」

「ある!」

「だったらもうちょっと落ち着けよな」


 そう言う湊《みなと》の後ろ姿の先、去っていく蓮《れん》が一度だけ振り返り、私をじっと見た。

 ——なんか、嫌な予感。


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