LOG.34|首輪を、貴方に|SHIN,Ready?
ミカに、
2回目のホテル呼び出しを喰らった。
俺は決断した。
やっぱりまずい。
ホテルには、行かないことにしよう。
…交渉しよう。
俺は店から
ミカにLINEを飛ばした。
シン
『メイさん』
『ホテルには行かない』
『約束は映画のはずだよ』
ミカ
『はぁ?』
『なんでよ』
『喜びなさいよ!』
『普通、喜ぶとこよ!』
シン
『映画に行こうよ』
『ミカが大事だから言ってる』
ミカ
『こないと…』
『どうなるか分かってるの?』
シン
『もう俺は同じことしか送らないよ』
『ミカが大事なんだ』
『楽しい関係でいたいんだ』
『映画じゃダメかな?』
ミカ
『も~!うるさい!』
『打つの早くてキショい!』
『アンタ、強気ねぇ』
『撮影もしちゃったし、』
『マスターに今更言っても、ね』
『だから強気なのね』
バレてた。
ミカ
『いいわ、駅で待ち合わせね』
『迎え来て』
『駅の映画館行こ』
『ホントしぶといわね!』
『バカ童貞!』
シン
『今から迎え行くから』
ひとまず危機回避…!
俺だって人間だし、男だ。
正直……
2回目は……
耐えきれる自信が無かった…。
ホテルに行っていたら
多分、理性を爆破されていた。
ミカ
『まって』
『ホテル来ないなら…』
『”わん”って送って』
『それなら許してあげる』
なんのこっちゃ。
許す、ってなんだよ……。
俺は小さくため息をついた。
言うわけないだろ……。
……でも、
もう、
要望は通ったことだし
まぁいいか、と思った。
シン
『わん』
ミカ
『はははー!』
『わんちゃん!わんちゃん!』
『可愛いね!♡』
『でも、まだ許してないからね!』
『早く迎えに来い!』
ミカは
これで満足なんだろうか…。
疑問でしかない…。
ーーー
俺は
ミカを迎えに行った。
ミカは
俺の車を見つけると
急いで車に寄ってきた。
ガチャン!
ドアが折れそうなくらい
助手席を開けるミカ。
ミカ
「アンタねぇ…!」
「ミカをなめてんの…!?」
なんでまだ、
そのボルテージなんだよ……。
シン
「ま、まってミカ、」
「じゃない、メイさん…」
「俺、わんって言ったよ?」
「機嫌直してよ…。」
俺は
少しミカが分かってきた。
ミカが肉食獣に見えてきて
さながら、
猛獣使いになった気分だった。
ミカ
「……。」
眉間が、少し緩くなるミカ。
ミカ
「まぁ…そうねぇ。」
「もう1回、言って。」
「そしたら機嫌直すわ。」
はは。
チョロすぎるだろ。
でも、ミカ……
どれだけ、
”わん”が大事なんだよ……。
俺は
肩を下げて息を吐いた。
シン
「…わん」
ミカ
「うふ…♡」
「もっと言え!」
「ほら、早く!」
シン
「わん」
ミカ
「ふん♡」
「アンタ彼氏じゃないんだからね!」
「ミカの犬なんだからね!」
「黙って鳴いてればいいの!」
「わかった?」
「”わん”は?」
「お返事は?」
シン
「…わん」
ミカ
「満足、満足!」
「さ!行きましょ!」
うーん……
帰りたい……
猛獣使いも楽じゃない……




