↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不倫の神様  作者: 天狗
PR
21/69

LOG.21|最後の招待状|Her Last Call








プルルルル



プルルルル






俺は、

ミカの事務所に電話をした。




尊敬する先輩の店で、

広告を撮るために、

モデルとしてミカを紹介したい、と伝えた。



話はすんなり通って、

撮影依頼は成立した。







俺の店から先輩の店までは、車で3時間。


「誰が連れて行くか」は後で決める、

という流れになった。






その日の夜だった。





ピリリリリリリリ





画面に名前が光った。







ミカ









シン

『ミカァ!♡』





ミカ

『久しぶり』

『ねぇ、2人で行こうよ』

『アタシを乗せてって』

『事務所には言っとくからさ』






シン

『わん!♡』

『久しぶり!嬉しい!』

『早く会いたい♡』

『番号消したんじゃなかったの?♡』






ミカ

『はいはい、よかったね』

『可愛いね、わんちゃん』

『じゃ、当日よろしくね』











だが翌日、

事務所から着信が入った。






ピリリリリリリリ






事務所

『2人で行かせるわけねぇだろ』

『勝手に決めんな、バカ』








普通に、めっちゃ怒られた。



スーパーおっしゃる通りです。






ミカ…


相変わらずテキトーだな…。








結局…


ミカ、

マネージャー、

俺の3人で行くことに。







しかも運転は、なぜか、俺。




普通、マネージャーじゃないのか…?





まぁ……


ミカに会えるなら、

何でもいいけどよ…。












ーーー











さらに、別な問題もあった。



マネージャーがいると、

ミカとまともに話せない。




車内では

当たり障りのない話題しかできず、


距離感も、声も、空気も、

全部、事務所仕様だった。







車は、先輩の店に到着した。


何度も言うが、車で3時間だ。



ミカを乗せてなかったら

とっくにブチ切れてるぞ。








ーーー










ミカが

メイに変身して撮影を始めると、

先輩が俺に言った。







先輩

「うーん…あのさ、」

「人多くて、狭いからさ。」

「シンくん、どっかで時間潰しといて。」

「わりぃ、ごめんな。」







まぁ、それはそうだ。


カメラマン、照明、

マネージャー、ミカ、

先輩、先輩のスタッフ数人、


…そして俺。




12畳ほどの店には

あまりにも人口が多すぎた。




この中で何もしてないのは、

俺だけだしなぁ……。









ーーー











俺は、


先輩の店から少し離れた、

サウナへ向かった。






サウナの中で

ミカとの夜を思い出した。










ミカ… ミカ…




………っ!











そして、不覚にも…


息子が元気になった。






慌てて、

すぐにサウナを出た。


前傾姿勢で

ヘコヘコ脱衣所に避難した。










俺は一体なにしてんだ?


早く、撮影終わってくれ!







ーーー








ひとまず落ち着いて、

着替え終わった頃、

ミカからLINEが届いた。








ミカ

『迎えにきて』








シン

『わん』










ーーー








帰りの車で、

また他愛もない話をした。


恋バナになった途中、

マネージャーが口を開いた。









マネージャー

「そういや、ミカ。」

「彼氏の事だけどさぁ…」

「絶対に、バレないようにね。」





ミカ

「大丈夫。」

「そこはね、アタシ器用だから。」






は?













ミカには…彼氏ができたらしい。







すると、

助手席のミカは、

スマホを出して横向きに構えた。





\ちゅどーん/



\ぐわぁ~/




…なんか激しいバトルアニメだな。






シン

「それ何?」

「アニメ?」









ミカ。



お前…

アニメ嫌いって言ってたろ。


彼氏がアニメ好きなのか?








ミカ

「…アニメ、です。」

「彼氏が見ろって言うので…。」

「頑張って見てます。」

「つまんないけど。」







ほーら。 な。








心がズキッと鳴った。











ーーー











事務所に着いて、

ミカを送り届けた。




俺は強制的に、

頭を仕事モードに切り替えた。




ミカを

キッパリ今度こそ忘れて、

真っ当に生きよう。


そう思って、

そのまま帰ろうとした。










だが、






スマホが震えた。









画面には、たった一行。











ミカ

『フォレスト来て』

『最後ね、すぐに来て』











俺はスマホを握りしめたまま、

迷いもなくアクセルを踏んだ。



向かうのは、いつものホテル。










シン

『わん』











自ら、戦場へ。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。