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不倫の神様  作者: 天狗
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20/70

LOG.20|繰り返す|No money.








結局、

最後に残った5号機とも

なんとなく疎遠になってしまい、






俺にはもう、

誰も居なくなってしまった。





たくさんいた

ミカレプリカ達は


自分の幸せの為に、

俺から離れてしまった。





…チクショー。


退屈だ。






そんなある日、


ふと、

店に立ってて気づいた。









あれ…?


常連…こんなに少なかったっけ?








いつも来ていた顔が、

ぽつり、ぽつりと消えている。


最近は昼も夜も

予約カレンダーの空きが目立つ。








なんか…

暇になってないか?









空き時間も常に

レプリカ達とLINEをぶん回し、

レプリカ達のシフトを組み、

何かあればメンタルケアをして…と



ミカレプリカの

管理に追われていて

本業に気持ちが入っていなかった。





最初は、


気のせい、で片付けた。



でも予約の薄さは

数週間続いた。





この静けさ……本物だ。





嫌な汗をかきながら、

何ヶ月ぶりに売上の計算をした。




画面を見た瞬間…


背中に、

冷たいものがスッ…と走った。










手取り、8万。












シン

「は?」








声が出た。



俺は自分の店のオーナーだ。



一人で店を守っている。


スタッフはいないので、

何かあっても全て自己責任。


酸いも甘いも全部、自己責任。



そんなこと、痛いほど理解してる。



それなのに、女遊びしすぎた。



そして店の流れは…


そんな俺の怠慢を

正直に数字で返してきた。



画面を閉じる指が震えた。






胸の奥に、

ミカを失った時とは違う種類の、

もっと冷たい痛みが広がった。









俺、何やってんだ?









仕事は、サボれば普通に死ぬ。


当たり前だ。








反省した。




俺は、生まれ変わった。


いや…違うな。


純粋な頃に戻った。






朝早く店に行き、


閉店後は

動画編集や集客の研究をし、


客が減った理由をひとつずつ洗った。





眠気で意識が飛びそうな深夜、

店の鏡に映った自分の顔は、


ミカに惚れ込んでいた頃より

確実に人間味を取り戻していた。






1週間、2週間…


ゆっくりだが

確実に売上は戻っていった。





お客様の笑顔を見て、

心のどこかでホッとした自分がいた。



ミカのいない世界で、

俺はようやく、

マトモに自立できたのかもしれない。








そう思った、矢先だった。








インスタのDMに

1件の通知が届いた。


俺が業界で唯一、

尊敬している先輩からだった。







先輩

「この広告動画、いいね」

「ウチの店も撮りたいんだけどさ」

「このモデルの子紹介してくれない?」







心臓が止まった気がした。


その手があったか。






つまり、


合法的に、堂々と、

誰にも怪しまれずに、

ミカに連絡ができる。



ミカに会える、メイに会える。














ミカ様が、俺を、呼んでいる。






やっぱり、

ミカとは運命がある。








早くミカに会いたい!




俺は急いで、

ミカの事務所の名刺を探した。





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