ボールはだれの手に? 追いこせ追いぬけ、シュビビビビビぴゅーん
★前回のお話★
らんの追及に、直は苛立ちながらも動揺を隠せずにいた。
そこへ、体力を使い果たした健太がようやく二人に追いつき、姿を見せる。
逃げようとする直を、らんが挑発で足止めする中、
健太は「勝負しよう」と提案を持ちかける。
直が蹴り飛ばしたボールを先に見つけた方が勝ち――という条件に、直も応じ、
らんも協力を申し出たことで、三人は公園でのボール探し勝負を開始する。
そして、次の展開へ。
栄光は誰の手に渡るのか。
幼なじみ編⑧、始まります(´◦ω◦`)
ゆーやけ、どしゅんっ。
風、びゅるるんっ。
矢沢くんの「よーい、どんっ」で、ふにゃららぁぁん……ってなったところで――
だりゃぁぁぁぁっ!
ボール探しバトル、ここに開幕!
ダダダッ、ダダダッ!
猪突どっかーんばびゅーん!
矢沢くん、てててて……
ゆっくりでいいよぉぉ。
直、どこっ!
キョロロ。
(いた!)
左目がけて、デデデデデッ!
あれ?
ボール、そっち飛んだっけ?
いや、迷うな私……!
自分を信じて走れ。
芝生ざっざっ。
「どこだどこだどこだぁぁ!」
くるん、きょろきょろ。
草むら、がさっ。
(ないよぉぉぉ)
ええい、つぎだ……!
芝生、ダダダダダッ。
「ぜえ……ぜえ……ボ、ボール……」
矢沢くぅぅん……
パソコン持って走るから、息ぜーはー倍増。
でも目だけは、きりり。
やる気だけは、すごいんだよな……
直は――
デデデデデッ。
左から右へ、すいっ。
まだ、きょろきょろ。
(ふぅ……)
あっちも、まだ見つけてないね。
「じゃ、私あっち行くね!」
指、びしーーっ!
「は、はい……」
矢沢くんへろりん手、ひら。
私、ダダダダ、きょろきょろ。
直、デデデデ、きょろろ。
(負けぬぅぅぅぅ)
ダダダダ、デデデデ――頭、ガッチーン。
んでもって、しりもちどっしーん!
「っつぅぅぅ……」
ツインテ、びゃびゃん。
(んもぉぉぉ)
おでこにおしり、さすさすさす。
「ってぇ……! おまえ、どこ見て歩いてんだよ。俺に突っ込んでくんな!」
直、おしりさすさす。
キバ、シャーッ!
「はあ? それ私のセリフだし! てかアンタこそ、そっち見て歩いてたでしょ!」
右に指、びしーーっ。
「んなとこ、とっくに見たわ。いつまでもちんたら探してっかよ」
ギロギロ。
(はあ?)
五分もたってないじゃん。
「数分でなにが見れるってのよ。探し方、ザツすぎんじゃないのぉ?」
クロ目ギョロ。
アゴ、しゃくっ。
「……マジで泣かすぞ、テメェ」
「ふぅんだっ。ボール見つけてから言えってーの」
ツインテ、ララン。
「じゃ、おっさきぃ」
ばびゅーんっ。
「こんの……調子のんなよガキぃぃ!」
デデデデデッ!
(うげっ! はっや)
負けてたまるかぁぁぁ!
ダダダダダーッ。
ビュン、デデデデデーッ。
「へっ、おっそ。散歩かよ」
直、ニヤニヤ。
ぴゅーん。
(ムカチーン!)
さんぽっつったな……
「目にもの見せてやらぁぁぁぁ!」
足、ぐるるる、ドドドドドド。
パッキン頭、見つけたぁぁぁ!
ドドドドドド、ぴゅぅぅぅん。
「はーん。そっちこそ『おさんぽ』ですかぁ?」
べんべろびー。
「だああっ! うっせぇ! しゃべんな!」
シャーッ!
「あんたが、だまれっ!」
がるるっ!
「ちぃっ!」
直、シュバババババ。
「その『ちっ』、やめてよ!」
私、シュビビビビビ。
「うっせ! うっせ! うっせぇぇぇ!」
シュバババババ。
「あんたのが、うっせーーーーー!」
シュビビビビビ。
「……おぉぉい」
へろへろトテテテ。
「黙れ、黙れ、黙りやがれーーーーー!」
デデデデデッ!
「あんたこそ、だまれだまれだまれーーーー!」
ダダダダダッ。
「ふ、二人ともぉぉぉ」
(あん?)
「あぁ?」
ヘろりん声の方へ、同時に顔バッ!
矢沢くん!
足、キッ。
体くるん。
「矢沢くぅぅぅん!」
両手ブンブンって……
(んん?)
なんか……荷物、ふえてない?
右わきにパソコン。
左わきに……ボールぅ!
見つけたんだぁぁ!
「すごぉぉぉい!」
目、きららららん。
「はぁ……はぁ……うん……はぁ……はぁ……」
トテトテ、矢沢くん。
いま、そっち行くよぉぉぉ。
タッ。
あと十歩。
九、八、七……エフェクトきらきらぁ。
スローモーションアクション……さん、に、いち――ビュン。
(……は?)
直、スパァーーン!
(でぇぇぇぇ!)
矢沢くん、あぶなぁぁぁ……あれ?
待って。
横切りビュン。
この感じ、さっきも……
脳内テープ、巻きもどしっ。
きゅるるきゅる。
『矢沢くん、だいじょうぶぅ?』
くるんっ。
いないっ!
ユーターン。
タタタ――横切りびゅん。
『なにいまの……カラス? チーター?』
キンとクロが見えて……
キン……直のパッキン。
クロ……シャカシャカ服。
ピーン!
イコール、直。
手ぽむっ。
さっき私ぬいってったの、直だったんだぁ。
(ふぅぅ)
スッキリしたぁ!
イェイ!
って、のんきにしてる場合じゃなかった!
矢沢くーーーん!
顔、ぱっ。
(ぎゃぁぁぁぁ)
直、矢沢くんをドカスカ! キックキック。
「やめろぉぉぉ!」
ダーッシュ!
片足ぎゅっ――じゃーんぷ!
からの、きーっく!
どかぁっ。
「うがっ」
どしーん!
直、顔面ダイブ。
足ぴくぴく。
私、シュタっと着地成功。
きらん。
手のひら、ぱんぱん。
へっへーん、どぉんなもんだい!
「矢沢くん、だいじょうぶ……?」
あせあせ、しゃがみっ。
「……なんとか、ね」
へらっ。
よろろ、むくり。
(あわわ)
「ボール……無事だよ」
ふんわり、にこっ。
私へそろっ……ぽん。
受け取り、ぽすん。
(もぉ……)
ムチャして。
「ボールより、矢沢くんだよ」
きれいな顔、どろっどろ。
髪、くしゃらぁ。
メガネ、くたぁ。
服も、どろぉ……
(ハンカチ……!)
ポシェット、がささ。
あれ?
ない……はっ!
『これ……使って?』
『ずっ……藤井さん……あ、ありがとう……』
貸してたぁぁぁぁ!
(えっとえっと)
なにか代わりになるやつぅ。
ポシェットわたた。
「おい、テメ」
背中にドスン。
低音ボイス、ずぅん。
私、くるぅり。
「なに?」
直、よろよろ、ずいっ。
「あぁ? とぼけてんじゃねぇよ。蹴り入れたの忘れんな」
ギロロン。
「は? あんたこそ矢沢くんふんでたじゃん。モデル人生、はいしゅーりょー」
ツインテ、べんっ。
「へっ。んなもん、やめたって困りゃしねえ。今すぐにでも捨ててやらぁ」
芝に、どさっ。
(おりょ?)
ぜったいまた、かみついてくるって思ったのに……
なんか、ひょーしぬけ。
私も、ちょこん。
矢沢くんへ、ちらっ。
直をじー……してる。
言いたいこと、聞きたいこと、たぶん山。
直へ、ちらっ。
まぶた、ぱたん。
風、ぴゅるる。
キンキラ髪、ふわりふわり。
やさしい時間、ふよふよ……
ねえ、矢沢くん。
いまならココロの奥、話してくれるかもしれないね。
読んでくれて、ありがとうございました( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
次回更新は、今夜7時20分です✿




