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19/25

ボールはだれの手に? 追いこせ追いぬけ、シュビビビビビぴゅーん

★前回のお話★


らんの追及に、直は苛立ちながらも動揺を隠せずにいた。

そこへ、体力を使い果たした健太がようやく二人に追いつき、姿を見せる。


逃げようとする直を、らんが挑発で足止めする中、

健太は「勝負しよう」と提案を持ちかける。

直が蹴り飛ばしたボールを先に見つけた方が勝ち――という条件に、直も応じ、

らんも協力を申し出たことで、三人は公園でのボール探し勝負を開始する。


そして、次の展開へ。

栄光は誰の手に渡るのか。

幼なじみ編⑧、始まります(´◦ω◦`)



 ゆーやけ、どしゅんっ。

 風、びゅるるんっ。


 矢沢くんの「よーい、どんっ」で、ふにゃららぁぁん……ってなったところで――

 だりゃぁぁぁぁっ!


 ボール探しバトル、ここに開幕!


 ダダダッ、ダダダッ!

 猪突どっかーんばびゅーん!


 矢沢くん、てててて……


 ゆっくりでいいよぉぉ。


 直、どこっ!

 キョロロ。

(いた!)

 左目がけて、デデデデデッ!

 あれ?

 ボール、そっち飛んだっけ?

 いや、迷うな私……!

 自分を信じて走れ。


 芝生ざっざっ。

「どこだどこだどこだぁぁ!」

 くるん、きょろきょろ。

 草むら、がさっ。

(ないよぉぉぉ)

 ええい、つぎだ……!


 芝生、ダダダダダッ。


「ぜえ……ぜえ……ボ、ボール……」


 矢沢くぅぅん……

 パソコン持って走るから、息ぜーはー倍増。

 でも目だけは、きりり。

 やる気だけは、すごいんだよな……

 直は――

 デデデデデッ。

 左から右へ、すいっ。

 まだ、きょろきょろ。

(ふぅ……)

 あっちも、まだ見つけてないね。

「じゃ、私あっち行くね!」

 指、びしーーっ!

「は、はい……」

 矢沢くんへろりん手、ひら。


 私、ダダダダ、きょろきょろ。

 直、デデデデ、きょろろ。

(負けぬぅぅぅぅ)

 ダダダダ、デデデデ――頭、ガッチーン。

 んでもって、しりもちどっしーん!


「っつぅぅぅ……」

 ツインテ、びゃびゃん。

(んもぉぉぉ)

 おでこにおしり、さすさすさす。


「ってぇ……! おまえ、どこ見て歩いてんだよ。俺に突っ込んでくんな!」

 直、おしりさすさす。

 キバ、シャーッ!

「はあ? それ私のセリフだし! てかアンタこそ、そっち見て歩いてたでしょ!」

 右に指、びしーーっ。

「んなとこ、とっくに見たわ。いつまでもちんたら探してっかよ」

 ギロギロ。

(はあ?)

 五分もたってないじゃん。

「数分でなにが見れるってのよ。探し方、ザツすぎんじゃないのぉ?」

 クロ目ギョロ。

 アゴ、しゃくっ。

「……マジで泣かすぞ、テメェ」

「ふぅんだっ。ボール見つけてから言えってーの」

 ツインテ、ララン。

「じゃ、おっさきぃ」

 ばびゅーんっ。

「こんの……調子のんなよガキぃぃ!」

 デデデデデッ!

(うげっ! はっや)

 負けてたまるかぁぁぁ!

 ダダダダダーッ。

 ビュン、デデデデデーッ。

「へっ、おっそ。散歩かよ」

 直、ニヤニヤ。

 ぴゅーん。

(ムカチーン!)

 さんぽっつったな……

「目にもの見せてやらぁぁぁぁ!」

 足、ぐるるる、ドドドドドド。

 パッキン頭、見つけたぁぁぁ! 

 ドドドドドド、ぴゅぅぅぅん。

「はーん。そっちこそ『おさんぽ』ですかぁ?」

 べんべろびー。

「だああっ! うっせぇ! しゃべんな!」

 シャーッ!

「あんたが、だまれっ!」

 がるるっ!

「ちぃっ!」

 直、シュバババババ。

「その『ちっ』、やめてよ!」

 私、シュビビビビビ。

「うっせ! うっせ! うっせぇぇぇ!」

 シュバババババ。

「あんたのが、うっせーーーーー!」

 シュビビビビビ。


「……おぉぉい」

 へろへろトテテテ。


「黙れ、黙れ、黙りやがれーーーーー!」

 デデデデデッ!

「あんたこそ、だまれだまれだまれーーーー!」

 ダダダダダッ。


「ふ、二人ともぉぉぉ」

(あん?)

「あぁ?」

 ヘろりん声の方へ、同時に顔バッ!

 矢沢くん!

 足、キッ。

 体くるん。

「矢沢くぅぅぅん!」

 両手ブンブンって……

(んん?)

 なんか……荷物、ふえてない?

 右わきにパソコン。

 左わきに……ボールぅ!

 見つけたんだぁぁ!

「すごぉぉぉい!」

 目、きららららん。

「はぁ……はぁ……うん……はぁ……はぁ……」

 トテトテ、矢沢くん。

 いま、そっち行くよぉぉぉ。

 タッ。


 あと十歩。

 九、八、七……エフェクトきらきらぁ。

 スローモーションアクション……さん、に、いち――ビュン。


(……は?)


 直、スパァーーン!


(でぇぇぇぇ!)

 矢沢くん、あぶなぁぁぁ……あれ?

 待って。

 横切りビュン。

 この感じ、さっきも……


 脳内テープ、巻きもどしっ。

 きゅるるきゅる。


『矢沢くん、だいじょうぶぅ?』


 くるんっ。

 いないっ!

 ユーターン。

 タタタ――横切りびゅん。

『なにいまの……カラス? チーター?』

 キンとクロが見えて……


 キン……直のパッキン。

 クロ……シャカシャカ服。


 ピーン!


 イコール、直。


 手ぽむっ。

 さっき私ぬいってったの、直だったんだぁ。

(ふぅぅ)

 スッキリしたぁ!

 イェイ!

 って、のんきにしてる場合じゃなかった! 


 矢沢くーーーん!

 顔、ぱっ。

(ぎゃぁぁぁぁ)

 直、矢沢くんをドカスカ! キックキック。

「やめろぉぉぉ!」

 ダーッシュ!

 片足ぎゅっ――じゃーんぷ!

 からの、きーっく!


 どかぁっ。

「うがっ」

 どしーん!

 直、顔面ダイブ。

 足ぴくぴく。

 私、シュタっと着地成功。

 きらん。

 手のひら、ぱんぱん。

 へっへーん、どぉんなもんだい!


「矢沢くん、だいじょうぶ……?」

 あせあせ、しゃがみっ。

「……なんとか、ね」

 へらっ。

 よろろ、むくり。

(あわわ)

「ボール……無事だよ」

 ふんわり、にこっ。

 私へそろっ……ぽん。

 受け取り、ぽすん。

(もぉ……)

 ムチャして。

「ボールより、矢沢くんだよ」

 きれいな顔、どろっどろ。

 髪、くしゃらぁ。

 メガネ、くたぁ。

 服も、どろぉ……

(ハンカチ……!)

 ポシェット、がささ。

 あれ?

 ない……はっ!


『これ……使って?』

『ずっ……藤井さん……あ、ありがとう……』


 貸してたぁぁぁぁ!


(えっとえっと)

 なにか代わりになるやつぅ。

 ポシェットわたた。


「おい、テメ」

 背中にドスン。

 低音ボイス、ずぅん。

 私、くるぅり。

「なに?」

 直、よろよろ、ずいっ。

「あぁ? とぼけてんじゃねぇよ。蹴り入れたの忘れんな」

 ギロロン。

「は? あんたこそ矢沢くんふんでたじゃん。モデル人生、はいしゅーりょー」

 ツインテ、べんっ。

「へっ。んなもん、やめたって困りゃしねえ。今すぐにでも捨ててやらぁ」

 芝に、どさっ。

(おりょ?)

 ぜったいまた、かみついてくるって思ったのに……

 なんか、ひょーしぬけ。

 私も、ちょこん。

 矢沢くんへ、ちらっ。

 直をじー……してる。

 言いたいこと、聞きたいこと、たぶん山。

 直へ、ちらっ。

 まぶた、ぱたん。

 風、ぴゅるる。

 キンキラ髪、ふわりふわり。

 やさしい時間、ふよふよ……


 ねえ、矢沢くん。

 いまならココロの奥、話してくれるかもしれないね。

読んでくれて、ありがとうございました( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )

次回更新は、今夜7時20分です✿

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