6. フリーランスギルド 1
「ソフィア・リベリテと申します、ギルド説明を始めます」
「ランクはSからFまで7段階あります」
「年会費はランクS、Aは200レラ(金貨2枚)、ランクBは100レラ(金貨1枚)」
「ランクCは50レラ(銀貨5枚)、ランクDは10レラ(銀貨1枚)、それぞれ初回の年会費の起算日は、そのランクになった日からです、以降は年末日までになります」
「ランクE、Fは年会費は必要ありません」
「年末日近くが起算日の場合は、数日で年会費を払う事になるんですか?」
「いいえ、違います、起算日が1月であろうと、初回のみはその年の納付は修了した事になります、ですので、12月よりは1月の方がお得にはなります」
干城が納得したような様子を見て、ソフィアは話を進める事にした。
「依頼はBからEまではランク別依頼で、Fはランクではなくフリー依頼としてどのランクでも受けられますが、ランクFが受けられる依頼はF依頼のみです」
「F依頼は街の中の何でも屋依頼で、街の外での依頼はありません、街に住む人達の手伝いなどを行います」
「ランクFがF依頼を行う場合、依頼の達成評価は依頼主が行い、依頼達成票に優良2.0、良好1.5、良1.0、可0.5、不可0のポイントで評価されます、ランクEへの昇級条件は依頼達成ポイントが30を超える事と依頼達成率が5割以上である事の二つを満たした場合です」
ソフィアは干城と奈津希の様子を見ながら、話を進める事にした。
「また、F依頼は全てのランクが受けられますが達成ポイントを得られるのはランクFのみです」
「昇級条件を満たした場合、ギルド登録料として1レラ(白銅貨1枚)をギルドに納付して、正式にランクEフリーランサーとして、フリーランスギルド員となります」
「達成率5割って随分甘くないですか?」
「今まで5割の意味をよく分かってない人が殆どですが、5割が甘いと言った人は初めてです。ギルドとしても長くランクFに留めるつもりがない事と、その……お二人を見てますと、この国は教育水準が低く、5割が何とかなる水準なんです」
「そうなのね。王や宰相ですら馬鹿そうだったものね、義務教育なんてないんでしょうね」
干城は奈津希のひと言に同意しながら、次の質問を投げた。
「それでは、ランクFは正式なフリーランサーではないという事ですか?」
「ランクFは試用期間という一面はあります、それとランクFは依頼をこなす事で街の地理を覚え、街の人に顔を覚えてもらうという一面もあります、なので街の中だけの依頼しか受けられないのです、フリーランサーとしての証明にはなりますが、依頼で街を出る必要のないランクでもありますので、街を出て再び街に入る際は通行料10リギル(銅貨1枚)を払って入街する事になります」
「そういう事なのね、それじゃあランクEになったら街に入るのは無料になるのかしら?」
「そうです、ランクEになりますと活動範囲は王都周辺の街や村、王都の経済圏の範囲になります、街が三つと町が二つ村が三つです、その範囲の街は無料で街に入れます、村には公的な警備が門を守っていませんので通行料を徴収する門はありません」
「それとランクEに討伐依頼は基本的にはありません、主に活動範囲内での薬草採取や配達、村の手伝いとかです、と言ってもスライム、ゴブリン、フォレストドッグ、ホーンラビットなどは遭遇する事はありますので、対処は必要です、ホーンラビットはランクに関わらない常設依頼になります、ホーンラビット以外の討伐依頼は集団の討伐や巣の掃滅ですので、Eランク依頼としては出されません」
「ランクの呼称はランクEで、依頼はEランク依頼という呼称なんですか?」
「そうです。同じ呼称で混同しない為の措置です」
干城はなるほどなと思いながら次の質問をした。
「分かりました。では遭遇して、対処した場合の素材買取などは?」
「はい、ホーンラビットは魔石の他に解体して肉の買取も行いますが、解体に慣れない内は品質を落として解体手数料を払ってギルドに任せるより買取額が安くなる場合があります、ですがここで解体に慣れないと昇級したあともっと損をする事もあります、それ以外の魔物の素材買取対象は魔石のみです、魔石を抜いた後の死骸は確りと埋めて下さい、処置が悪いと魔物を呼び寄せる事にも繋がり、処置不良が発覚した場合はマイナス評価にもなります」
「面倒なような、簡単なような、実際やってみないと分からないわね。評価というのは昇級に影響するという事かしら?」
「はい、そうです、ランクFは依頼主が評価しますが、ランクE以降は、活動状況などでギルドが評価します」
「ランクDへの昇級条件はなんですか?」
「ランクDへの昇級条件は、依頼達成ポイント70ポイントと達成率6割以上です、ランクEまでは達成ポイントと達成率とはっきりしていますが、先程も申しましたとおりランクDからは活動状況やギルドでの評価などが加わります、この辺りはもう少し先になると思いますので、その時にお話しましょう」
「何か質問はございませんか?」
「依頼達成ポイントとはなんでしょう?」
「依頼達成ポイントは、依頼主はギルドに依頼料を支払います、依頼料の内F依頼はギルドの手数料なし、Eランク依頼は手数料1割、Dランク以降は依頼料の2割をギルドが手数料として徴収し、Eランクは依頼料の9割、Dランク以降は依頼料の8割が依頼達成報酬としてフリーランサーが受け取り、ギルドは徴収した手数料を数値化して依頼達成ポイントとしています」
「その達成ポイントはソロとパーティで違いはあるんですか?」
「ああ! そうですね、失礼しました、そのとおりです、手数料を数値化したポイントを仮に20とした場合、ソロでは総取りで、パーティの場合は20を人数で均等割します、ですので人数が少ない程有利ではありますが、達成できなければ逆にペナルティにもなりますので一長一短かと思います」
「ふ~ん、アタシ達は二人しか居ないからポイント的には有利たけど、失敗するリスクも高いって事ね」
「うん。それに、その方法だと貢献度でパーティ内で揉めないかな?」
そのやり方だとランクEくらいまでは田舎から出てきた仲間同士で協力できても、ランクD辺りから実力差でパーティが分裂して新たにパーティを結成とかになるんじゃないかなと干城は考えた。




