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第七十二話




高校に入り生徒会に入りそこの女子にアピールもした。たが勇はついぞ特定の女子と交際することなく地球での生を終えてしまったのだ。


「とにかく、ギターってのは報われようと報われまいと!モテるためにやるのであってなにも間違っちゃいないんだよぉ!」


勇は最後に怒号を飛ばす。


だがリンネ達はそんな怒号など耳に入らず勇の地球での悲惨な人生が頭に残っていた。


「大丈夫だよ勇くん。今のあなたにはわたし達がいるもの」


「そうよ。もう記憶にあるみたいに辛い目には遭わないわ」


エルハとリンネが微笑み彼を励ます。


「そそ、そうだよ。わたし達みたいな王女と結婚できるんだからこれ以上の幸せはないよ!」


アステリア王女も慌てて主張した。


「勇者様って色々大変なんだな…………」


クリム王女は眉を潜め悲しみに同調する。


「あ、いや、うん。ごめん。変な話して、気にしないで。とにかく楽器屋行こう」


勇は思ったより重い空気に思わず謝った。



「で、やっぱ気になるんだけどさあ」


クリム王女は楽器屋に向かう道中で喋り始める。


「なにがよ」


「なんでリンネとエルハも勇者様の力と合体?できるんだ?」


そして勇の相槌に答えた。

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