第七十三話リンネ斗エルハは王族なのか
「わたしの本家は国一個牛耳ってるも同然、つまり実質わたしは王家の末裔も同然なのよ」
リンネはフフンと得意気になる。
彼女らがいるハーデルト王国ではなく本家は別で国を実質仕切っているほどの経済力を持っていたのだ。
「あー、そうだったな。で、こことあたしの国と何個結局仕切ってるんだっけ」
クリム王女はさらに尋ねる。
「いや、別に数えるほどはないと思うけどあと二つくらいだと思うけど…………」
リンネは眉を潜め指を折った。
「やっぱおかしいな…………」
「国より国してる気がする………」
クリム王女とアステリア王女は首を傾げる。
「でも、エルハ先輩は王族でも国とも関係ない普通の……………と見せかけて実は王族の末裔とかありません?」
勇はそんな話は今まで聞いたことないが話してないだけなのではと彼女に問うた。
「ないよ、ないない。と、思う」
エルハはかなり曖昧になる。
「なんでどもるんだよ」
「それが、わたし教会のシスターが赤ちゃんの時のわたしが籠に入ってたのを洗濯の時川で拾ったみたいなんです」
その説明に勇の頭の中で籠が桃に変換されどんぶらこっ、どんぶらこっという言葉がリズムに乗り始める。もし彼女が何かのきっかけで王家の力に目覚めた場合突然高笑いしだし自分達をお供と呼ぶのではと思うがすぐに考えすぎだなと頭を振った。
「すげえ!川で生まれたのか!」
クリム王女は突拍子もない解釈をする。
「人間は川からなんて出ないよー。でも、変な話だね何かの事故か、事件に巻き込まれて飛ばされたのかな」
アステリア王女はそれを笑って否定しつつ真相を推測する。
「実際王族だとしても、わたしが小さい頃の話に決まってるしそれでニュースになったところで分からないわね」
リンネは眉を潜めた。
「あ、いや、16年前にセルスティネて国の末女が外遊中に行方不明になったって今でも聞くんだよね」
勇は記憶を辿りめぼしいニュースを見つける。




