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第84話 遭難?

サガ○オリ○ナルも驚きの薄さ!!

こりゃ快適だぁ。


俺は今、オカマグリフォンのプリンちゃんの背に乗り、空の旅を満喫している。

目の前では、カロリーさんが大量の涎を垂らしながらグーグーと健やかに?

ルク・スエルを出発してからずーっと眠り続けている。


既に移動を始めてから半日程過ぎているが、天候は生憎の曇天で、今にも雨が降り出しそうな雰囲気だ。

そうこうしてる内に、プリンちゃんがそわそわし始めた。

どうしたんだろう。トイレかな?



「ねぇん!パンツちゃぁん!?やっぱり背中が湿ってる気がするわぁん!!ほんとにお漏らししてなぁあぃ!?」

「え?えぇ……お漏らし”は”してませんよ。」

「休憩も兼ねて少し降りるわよぉん!」



プリンちゃんはそう言うと、その場で停止して降りれる場所を探し始める。

スゴい!ホバリングも出来るんだ!グリフォン凄い。

暫くすると、森の中に僅かに開けた適当な場所を見つけたのかプリンちゃんは降下を始め緩やかに着地した。


恐らく俺達積み荷に影響が出ない様に意識的にゆっくりと着地したのだろう。

心配り最高だし乗り心地も最高だな。

俺はよっこらしょとプリンちゃんから降りる。

うーん空も快適だが、やっぱり地面に足を付けていた方が落ち着くなぁ。そうして俺は伸びをして軽くストレッチをする。



「いやっぁぁぁあああ!!」

「ん?」



伸びをしたと同時にプリンちゃんが叫び声をあげる。

何?どうしたの?



「こんのぉバカが涎垂らして背中が涎だらけぇになってるぅうううん!!」



それ(涎)に気づいたプリンちゃんが背中のカロリーさんを乱暴に振り落とした。


グキッ!!


振り落とされた際に途轍もなく嫌な音がしたのだがそれでも起きないカロリーさん。

………

……………死んでないよね?



「もぉおおん!背中が涎だらけじゃなぁああい!!私の自慢の毛並みがぁぁあぁあん!!!んもぉおおぉおん!!!!失礼しちゃうぅううううう!!!!」



うん。涎垂らした所がびっちゃびちゃなってるね。

プリンちゃんはそう言い残して俺達二人を森の中に残して飛び去ってしまった。


……あれ?放置?この森のど真ん中に?やばくね?

俺はすぐにステータスを開いてマップで周囲にモンスターがいないか確認する。



「おおぅっふ……いる!!モンスター!!めっちゃ反応しているぅううう!!!!」



マップには、敵性を示す赤いビーコンが俺達二人を囲む様に示されていた。

あらまぁ、奥様!これはまずいですわよ!!

カロリーさんはまだ起きない……と言うか、ほんとに死んでたりしないよね?

さっきからピクリとも動かないんだけど……。


取りあえず俺はマップに示されている赤いビーコンにタッチする。

そこには「マスファングウルフ」と表示された。

これはお初のモンスターだな。

ウルフと言う事は、その名の通りの狼か?


そう思っている間にも狼の群?の包囲網は狭まって来ている。

どうすんべ……。逃げるにしても囲まれてるし、この場から逃げたとしてもプリンちゃんが戻って来た時に合流出来ないかもしれない。

この場で倒すしかないか。

徐々に辺りの森の影から狼達が姿を現した。


※マスファングウルフ

ランクE魔獣

全身灰色の体毛で覆われており常に集団で行動し狩りも集団で行う魔獣。

体高2m~3m程度。体重1.0t~2.0t程度

集団で風魔法を放つグループも確認されている。

群れ規模に寄ってはランクC以上。


何?集団で風魔法を放つって。

そんなビンビンに立ちまくるフラグ説明何!?

そんな事を思っていると、俺達を囲っている狼達が各々、大口を開き口腔内に魔力が集まり始めた。

ほら!これって集団で風魔法を放つグループってこいつらの事じゃん!!


二人を囲んでいる狼達が魔力を込め始めると、周囲の空気が渦を巻き始め、巨大な竜巻が二人を中心にして発生する。

その竜巻により、周囲の木々も根こそぎ上空に巻き上げられ、その竜巻に触れた瞬間にバラバラに砕け散り、樹齢1000年は越えていそうな巨木も刃物で切り裂かれたかの様に容易く瞬時に裁断される。



「ヒッ!なんじゃこりゃ!こんなのに触れたら切り傷どころの騒ぎじゃない!!」



幾らチート持ちで不老不死の力を授けられたと女神様に言われても、痛いのは嫌!!

……不死の力を試したいなんて思わないぞ!!それにまだ寝てるカロリーさんを守りながら一人で戦わないといけないとか……。

というか、カロリーさん起きてくれよ……。一応金級ゴールドなんだろ……。


俺は一人で地面に俯せで寝ていると思われるカロリーさんを見て愚痴をこぼす。

そんな愚痴をこぼしている間にも俺達二人を囲む竜巻は徐々に狭まっている。

今まではアイルとソフィちゃんとパーティを組んで戦っていたが……俺一人でモンスター討伐するのは今回が始めてだな……。

こちらに来た時に狼男ウェアウルフを倒してはいるんだが、もう随分前の様に感じる。


しかし、誰も見ていない今なら……ソフィちゃんと勉強した魔法を思う存分試す事が出来る!!

俺は魔力を集中し、右足を上げて地面を踏みつけると魔法が発動する。



土螺脈射岩ドラシェガン!!」



刹那、パンツを中心に地面が全方位に屹立し、さながら水面に一滴の滴を垂らした様に鋭利な槍と化した地面が脈打ちながら拡散して行く。

先ほどまで目前に迫っていた竜巻が脈動した地面により霧散し跡形もなく消え失せる。

これは「山脈脈動」の上位魔法の第4位階の魔法。

囲んでいた狼達は突然現れた土槍に翻弄され、それを回避しようとするが直撃は免れず串刺しに……なる筈だったのだが、土槍が狼に触れた瞬間、磁石の反作用の様に狼達は吹飛ばされ、地面や木々に激しく打ち付けられて気絶、若しくは昏倒しふらふらになっていたが、絶命は免れた様子だ。

避けれた狼も数頭いた様だが、流石に目の前で起きた事に怯んでいる様だ。



「これは……凄いな……。全方位攻撃とか便利な魔法だ……。しかし……」



土槍が狼達に触れた瞬間に弾き返された様な感じだった。

事実、殆どの狼は昏倒してはいるが、致命傷となる傷を追ってはいない。

何だ?攻撃魔法を防ぐ術をこの狼達は持ち得ていると言う事か?

そうなると厄介だな……。


ちなみにこの「土螺脈射岩ドラシェガン」は、使用者の意識で指向性を持たせる事も可能で全方位だけではなく、決められた方向にのみ放つ事も出来るらしい……っとソフィちゃん先生が教えてくれた。

まだ動ける数頭の狼が一カ所に集まり、このまま狩りを続けるのか逃げるのか逡巡している様に見える。



「このまま逃げてくれないかなー……。」



そう誰に言うでもなく独り言を呟くと、狼達の生き残り集団の後ろから一際大きく白銀に輝く狼がゆっくりと姿を現した。



「デカっ!!」



大きさは優に5mを超えている。

これは間違いなくこの群のボスに間違いないだろう。



「貴様……。」

「え?」



何?誰かに呼びかけられたぞ?誰?

俺は目の前の巨大な狼に警戒しながらも周囲を確認する。

しかし俺の周りには狼の群以外に誰もいない。



「我だ!!」

「ワレ!?」


…………


「目の前におるだろうが!!」

「………うわっ!ビックリした!えぇええ!!」



なんと目の前のデカい狼が俺に話しかけていた。



「喋れるんだ!?」

「当たり前だ!!」



グリフォンが喋れるんだから狼が喋れてもおかしくない……のか?


※貴重な時間を使いお読み頂きましてありがとう御座います!

またブクマ登録して頂いている皆様、感謝です!!


プリンちゃん……どこに行ってしまったんでしょう…。

そんな中、新たな魔獣との戦闘開始です!

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