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第102話 迫りくる死


暫く進むと、ダンジョンに入る前にマナが言っていた通り、一本道に左右不規則に設置されている扉が見えてきた。

この部屋の中には誰かいるのか?

俺はマップのマーカーを確認し扉が閉まっている手前の部屋をチェックするが、何の反応も無い。



「中には誰もいないな……。」

「パンツ君、部屋の中を確かめてもいないのに扉の向こう側の様子が分かるの!?」

「そうですね。少なくとも、今、目に届く範囲の部屋には誰もいないみたいです。」



今、俺たちの視界に入る部屋は4部屋。

それのどれにも生物の反応を示すマーカーは示されなかった。



「パンツちゃぁぁあぁん!すんんごぉぉおおおぉぉおおおいぃぃいいん!!!」

「うるせぇぇな。おめぇは一々リアクションがでけぇんだよ。」

「だぁってぇぇぇえええん!すごぉぉおいいじゃなぁぁいい!!パンツちゃんが入れば何もかも……お・み・と・お・し!て事ねえぇねぇぇん!私のパンツちゃんへの純愛も見通されているのねぇぇえええん!?」

「何言ってんだこいつ(呆)あ、つい心の声が出てしまった。」

「いやだぁぁあぁぁあん!!パンツちゃんからぞんざいな扱いされるなんてぇぇえええん!!嬉Cぃぃいいいぃいん!!」

「何で嬉Cいんですか。(呆)」

「だぁぁってぇぇえん!それだけ私達の距離が縮まって来たって事じゃなぁぁぁぁい?もっともっと縮めていきましょぉぉおおん!!パンツちゃんの縮れてる所まで縮めるわよぉぉん!!!!」



俺は咄嗟に股間を隠す。

おいおい、『純愛』ってんだったら思い人のイケメン美容師だけをターゲットにしてくんない?

あれだけマナに鉄拳制裁を受けても尚、まだプリンちゃんのターゲットに入ってるのかよ……。



「何じゃ?主の縮れてる所とはどこの事なのじゃ?」

「う~ん……まだ幼いマナちゃんには早いかもしれないわねっ!!ウフっ!(ウィンク)」

「…………おぬしの事じゃ。どうせよからぬ事なのじゃろう?………………ナム(コロ)してやろうか?」



そう言ながら拳を握りオーラを纏わせるマナ様。



「いやぁぁぁあああん!!!やめてぇぇぇええん!!!これ以上マナちゃんのを熱くて硬くて逞しいのを受け続けたら………もぅ……もうぅ!逝っちゃああうんぅうんうんうん(本当に)!!!」



涙目で怯えながら俺の後ろに素早く移動して隠れるプリンちゃん。

ピンポンツリーイミテーションの攻撃を防いだ風魔法まで使っている。

流石のプリンちゃんもマナの鉄拳は身に堪えているらしいな(笑)

しかしコメントが一々下ネタ臭く感じる……………いや確信犯だな。

マナにバレたら間違いなく殴られるぞ。



「はははは!パンツ君もこいつ(プリン)の扱いに慣れてきたみたいだな!!」

「いいのか悪いのか分かりませんけどね……。」

「いいに決まってるじゃぁない?これからぁぁあ……もっとぉぉお、もーーーーっとぉ仲良くなりましょ?ウフッ!(小声)」



ゾゾゾゾ!!

後ろに隠れているプリンちゃんが俺の耳元でそう囁く。

ライオン鼻がヒクヒクしているのが横目で確認できた。



「マナ。止め刺していいぞ。」

「うむ。」

「ヒッ!!!」


ボッ!!!

ドゴォおおぉぉおお!!!



マナの超音速鉄拳パンチにより、スライムダンジョンの壁にぽっかりと穴が開き、穿たれた穴の先が見えない。

スライムさん……大丈夫なのかな?

そんな心配をしていると、みるみる壁が塞がっていく。

スライムダンジョン凄い。

っと、そんな事よりも、俺の背後に隠れていたプリンちゃん。

肩口からはみ出し隠しれきれていなかったデカいライオン顔の横をマナの超音速鉄拳パンチがプリンちゃんの頬を掠め髭が数本持っていかれていた。



「やだぁぁぁぁぁあああああああん!!冗談よぉぉぉおおおおおおおおん!!!」



プリンちゃんは俺の背中では安心出来ないと悟ったのか、今度はカロリーさんの背後に素早く移動する。

デカい図体のせいでほぼ丸見えなのだが……。



「ム……。」



しかしマナはカロリーさんに苦手意識を持ってるので良い所に隠れたな。

マナも躊躇っているのが分かる(笑)



「ったく。ホントおまえは一々リアクションがでけぇんだよ。」

「だぁぁあってぇぇん!!!」

「つーか俺にくっつくなよオカマライオン!!」

「やだぁぁぁあああ!!死んじゃうぅぅうう!!」

「おめぇがしでかした事だろうが。自業自得だ!アホ。」

「仲間を見殺しにするつもりぃぃいいいん!?」

「あぁ。仲間が看取ってやるから安心して逝きな。つーか俺から離れろよ!暑苦しい!!これでも喰らっとけ!!あ……。」

「んふぅぅん。あんたのやる事は分かってたのよぉおん。私の美しいたてがみが無くなった今、それ(魔石ライト)を使う事は容易に想像できたわぁぁぁん。」



カロリーに魔石ライトを照射されたのだがプリンは太ましく逞しい両腕で顔面を隠し、瞼をギュッと閉じてそれを防いでいた。



「………………………………」

「ンフフフフ……どう?流石のあんたもこれじゃあ私に手を出せないでしょぉぉおん?ん?」

「……………………」

「………………」

「……………」


「どぉ~お?私の完璧な対応でぐうの音もでないかしらぁあぁぁあぁん?」


…………

……………………

………………………………

……………………………………………

……………………………………………………………


「ねぇ!何とか言いなさいよぉおお………!?おおおおおぉ!?…………って誰もいないじゃなぁいい!!!私を置いていくんじゃないわよぉぉおおおおん!!!」



プリンはパンツ達の後を追いかけて、ダンジョン奥へと駆け出した………。

………

………………

プリンちゃんも追いついて合流した後、所々、ダンジョン入り口付近にいたものと同じスケルトンがいたのだが、「体がなまっちまうぜ!」「そうねぇぇぇん!!」との事で、カロリーさんとプリンちゃんが軽―く一掃して薙ぎ払う。



「はぁースケルトンじゃ全然手応えねぇなぁー。」

「ホントねぇぇぇぇえん。」

「おまえに罰を与えてる方がまだマシだぜ。」

「それどういう意味よぉおぉおぉおん?」

「お前が逃げ回るのを追いかけてる方が鍛錬になるしな。」



確かに。プリンちゃんの動きはそこらの魔獣なんかよりも素早く洗練されている。

プリンちゃんを追い掛け回した方がいい修行にはなりそうだ。



「そんな事より、私は夜の鍛錬をしたいんだけどぉぉぉおおん?ねぇ?パンッ…………」


ギロッ!


また下ネタを発しようとした所、マナの無言の威圧で流石のプリンちゃんも引きつった表情で言い淀む。本当にHPヤバいんだな。(笑)

とそんな事を話しつつ進んでいると、マップに反応がある扉があった。



「この扉の向こうに……何かいるみたいですね。」

「一気に仕掛けるか?」

「例のオカマ……じゃなくて誘拐されたグリフォンかもしれないですし……。」

「そうだな……。様子を見るか。しかしパンツ君、相変わらず凄いね。探知魔法や気配魔法を使った訳でもないのに……。」

「でしょぉぉおぉおおぉおん!だって私のダーリンなんだからぁぁ!当然でしょぉ……」


ボコォぉぉおぉ!!!ドカぁぁぁああン!!!



「うワワァァァッァアァッァアッァ!!」



マナに一撃を食らったプリンちゃんが扉を突き破りマップに反応のあった室内に吹っ飛んで行く。

すると室内に居たと思われる人物?から悲鳴が聞こえた。

驚かせてスミマセン。ホント……。

しかし……あらあら……さっき我慢したのにねぇん。

プリンちゃん…………死んだかな?



土埃が舞っている中、先ほどの悲鳴をあげたと思われる人影が頭を抱えてうずくっている姿がうっすらと見える。

やはり誰か居た様だ。

暫くして土埃が晴れて行くと、そこにいたのは…………

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