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第46話 救いは女神のメール?

 「よし、みんな揃ったね!! では、レッツラゴー!!」


 「「ゴー」」「……。?」


 俺以外は腕を上げ、行く気満々だが本当にこのままいくのか?

 だって、肝心の馬がないんだよ!!


 もしかして、徒歩とかないよね……。

 結構離れてるから、俺のレベル的に無理だと思うけど……。

 とりあえず聞いてみるか。


 俺は恐る恐るシアの隣に行ってコソッと聞いてみることにする。


 「シア、馬車は? さすがに徒歩とかないよね……。」


 「えっ。もちろん徒歩だけど? 毎回馬車を頼んでいたらお金がいくらあっても足りないでしょ。だからといって馬車を買ったら維持費もかかるし、結構めんどくさいのよ。だから、歩き。それと、下にあるみんなの荷物も収納魔法でよろしくね」


 「……うん。」


 とりあえず、みんなが持っているバックみたいなものを全て収納魔法に入れた。

 そして俺たちは歩き始めたのだが、本当に徒歩で街を出た……。


 「ううーん!! やっぱり街にずっといるより外に出る方が気持ちいいね!!」


 リアは腕を上に伸ばしながら伸びをしている。

 いつまでもクヨクヨ考えずに、とりあえず伸びでもして一息するか。と思ってやってみるが、これかまなかなかいい!!


 新鮮な空気が身体中に巡る感覚。

 今まで頭にどんよりと滞っていたモヤモヤがスっと消え、心が晴れるこの感覚。

 よし!! 徒歩だが、頑張るぞ!!


 「そういえば、原物さんとかに挨拶してないけど大丈夫だったのかな? 武蔵は何か話があるみたいなこと言われてなかった?」


 「ヤバっ。すっかり忘れてた。後で会った時絶対に怒るだろうな……。はぁ。確かギルドって伝言みたいなので来たから、後でやっとくか……。」


 「武蔵、やっちゃったね……。ついにS級冒険者からも、忘れられない存在になってしまうとは。さすがとしか言いようがないね。」


 リアは口角を少しあげニヤリと俺の方を見てくる……。

 絶対楽しんでるな!!

 はぁ。こればっかりは俺の落ち度だからなんとも言えないな……。


「まぁ、まぁ。人間忘れることぐらいあるかは大丈夫、大丈夫!! ほら、元気だして!! もしもあれなら私からも謝るから。」


 「最近シアが好感度上げてるのが気になるー。もしかして、シアも……。」


 「そっ。そんなことないんだからね!!」


 いつも以上に大きな声で否定したシアであったが、その時俺は宿屋の廊下で見たシアのことをふと思い出した……。


 あの時はユイで頭いっぱいだったけど、日を改めると少し考えちゃうよな……。

 ちょうど、旅に出ていやでも顔を合わすんだから、何か精神的に病んでないか調査でもするか!!


 「武蔵、ちょっと待って!!」


 「!!」


 中にシアが手を横に伸ばし俺の行く手を止める。

 こんなところで何何何?!


 辺りを見渡すと奥の方に少し茶色いような物体が動いているのがわかった……。

 もしかして……。


 「あれはゴブリン。街からそこまで離れてないけど、出る時は出るからね。みんな戦闘準備!! ゴブリンだからって侮らないでね。特に武蔵!! 大丈夫だと思うけど

無理だと思ったら直ぐに誰かに助けを求めること、いいね!!」


 「さすがにゴブリンは大丈夫だよ。」


 「その余裕があだとなる。武蔵真剣に!!」


 「うっ。うん。わかった。」


 俺はシアからずっと借りっぱなしの剣を抜き、両手で構える。

 野原ということもあり、あちらも気づいてこちらに向かって走り出した!!


 「行くよ!!」


 「「うん!!(……。)」」



 みんなはその掛け声でゴブリンに向かって走り出す。

 腰が引けてるこれは少し遅れて出発するが、近づけば近づくほど剣が震えてくる。


 大丈夫、何匹も倒したことがあるだろ。ゴブリンぐらい。

 俺なら大丈夫。


 そう言い聞かすが、体は正直者だ。

 みんなにはバレていないが先程から剣先がブレ、しっかり握ろうとすればするほど手の痙攣が強くなる。


 足が思い通りに動かない。心臓の音がうるさい。

 こんなはずはない。

 ただのゴブリンだぞ!!


 自分に言い聞かすが、変わらずみんなとの距離が離れる俺だけ置いていかれている。

 しかも、距離が離れれば離れるほど1人置いていかれてるように感じ、不安、恐怖共に襲ってくる。


 そんな時、心の中の俺が嫌な言葉をつぶやく。


 お前なんて無理だ。

 結局救ってもらうことでしか生きていけない。

 ゴブリン程度も無理……。


 違う。違う!!

 だけど、嫌な言葉は頭の中から消えず、今も俺に向かって放ってくる。


 気づくと俺はその場で立ち止まっていた。


 「武蔵、1匹行ったからよろしく!!」


 自分の世界から一瞬抜け出せたが、その声は恐怖へのカウントダウンでしかなかった。

 怖い。怖い。怖い。怖い。

 死にたくない。死にたくない。死にたくない。

 助けて、助けて、助けて……。


 呼吸も早くなり、力も抜け、構えている剣が徐々に下に落ちていく。

 しかも、手の痙攣が止まらない上に手汗でいつもみたいに剣を持てない。


 でも、倒さないと殺されるし、何かしないと……。

 動け、動け!!


 ピロン!!


 はっ!!


 俺は無意識にメールボタンを押していた。


 40件目

 あなたなら大丈夫です。あなたならできます。あなたは私の唯一の眷属なんですよ。この私の!! 私の眷属は何人も魔王も倒したのよ。そんなすごい神の唯一の眷属。それがあなた。あなたならできます。深呼吸して、落ち着いてください。ゴブリンにやられて死ぬなんて私が許しませんからね!!


 女神様……。


 はぁ。くだらないことばっかり言ってる女神様に励まさられるとはね。

 先程まで聞こえた嫌な言葉はどこかに消え、明るい世界にやってきたような高揚感が生まれる。


 それに肩の力がいい感じに抜けな。


 よし、行くか!!


 さっき迷っていたのが馬鹿らしく感じるほど勇気が出た俺はゴブリンに向かって走り出した。


 力の入りが違うな。

 さっきまではガタガタと震えていた剣が嘘みたいに、今はしっかりと握れ相手のどこを目掛けるかまで考えることができる。


 「ギィィィィィ!!」


 近づいてきたゴブリンはジャンプをして、尖った爪で俺に向かって飛んでくるが、今の俺にはそんなことは通じない。


 俺は剣を上まで掲げ、そのまま左下に向かって剣を下ろす。


 剣を下ろしてる最中に少し上がっているゴブリンの手に当たるが重い感触なく、紙でも切ったかと思うほどスパッと切れ、そのまま胴体まで切れてしまった。


 死んだゴブリンは勢いがあるのでこちらに向かってくるのでら剣が下に来るタイミングで俺はバックステップをし、血も浴びることなく終了……。


 剣をしまい、右手を握ったり離したりしてみるが、痙攣することもないし、なんだか自信が着いた気がする。


 ってか、最近魔物退治してないから訛ったんだな。

 待っ。俺にかかればこんなもんよ!!


ピロン!! レベルアップ!!


 攻撃 72 

 防御 64 

 魔力 40/40 

 俊敏 58 

 運  24 


 スキル

  水魔法(レベル1) 収納魔法(レベル∞) マップ(レベル1成長なし) 自宅警備員(7級)


 ↓


 攻撃 144

 防御 128

 魔力 40/80

 俊敏 116

 運  48


スキル

  水魔法(レベル1) 収納魔法(レベル∞) マップ(レベル1成長なし) 自宅警備員(7級)


 相変わらずの実力ステータス2倍だけど、一般的に言うと子供とほぼ変わらないステータスなんだよな……。


 さっさと強くなって、かっこいいところ見せないとな!!

 前はあんなに落ち込んでいたのに、最近色んなことがありすぎて、逆にやる気が出た。


 「武蔵、お疲れ!! 久しぶりのゴブリンどうだった?」


 「まっ。こんな感じで楽勝ってもんよ!!」


 「へー。なんだか緊張してるように見えたけど、気のせいだったか……。それならいいんだけどね。」


 「わざとだな!!」


 「なんの事だか?」


 リアはそっぽ向いて口笛を始めるが、下手くそすぎて音が出ていない。

 はぁ。

 まぁ、結局今回のゴブリン退治が無くていきなりオークとかだったらさすがに逃げてたし、ちょうど良かったかもな。


 はぁ。

 嬉しさと悔しさが紛れ変な感情になった武蔵。


 「さっ。収納魔法にしまっちゃって!!」


 「わかった。」


 俺は自分が倒したゴブリンを収納魔法に入れてから、みんなが待ってるところに向かった。

火木土更新予定

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