第十一話 長かった一日(中編)
すみませんっっっ!!
前回は、間違ってストックしいた分を投稿してしまいましたので、すぐさま正しい物を投稿し直させて頂きます!
本当に、申し訳ございませんでした!
「さて、と……」
ここは、教会内に設けられた応接室。
普段はなかなか使われないため、所々に埃が積もっているここには今、数人の人間がいた。
私――彩那・アリア・白鏡と、幼馴染の神刃 クロー。
クラスメイトのガオン・鋼鱗・リザードマンくんと、ハノン・レイトレードちゃん。
そして、顔の右半分を隠すように伸ばされた金髪と、尖った耳が目立つ美貌の男性――私の上司である風紀委員長の“貴人”、ガウェイン・綺天塚・グリューンヘクセ先輩の五人だ。
私達四人は今、ソファに腰を掛けた綺天塚先輩の前に立っていた。
そして――、
「「「………………」」」
――私、ガオンくん、ハノンちゃんの三人は、何とも言えない表情で黙り込んでいた。
その視線の先には、ニコニコと笑みを浮かべるクローと、それを睨み付ける綺天塚先輩の姿があったり。
綺天塚先輩が、こめかみにうっすらと血管を浮かべながら、震える声で言葉を紡ぎ出した。
「……神刃、何故貴様がここにいる? ここは、神聖たる龍神信仰の教会だぞ」
「はい、それは知ってます。しかし、ここはどうやら、神聖ではない風紀委員会の本部でもあるらしいんで」
「ほう……貴様は風紀委員会に、用があるのか。……無神論者の分際で」
「あ、それ差別発言だと思いますよ?」
ニコニコニコ。
イライライラ。
「……なぁ、風紀委員ちゃん。俺には、やけに風紀委員長さんがクローに突っ掛かってるように見えるんだが……?」
「……あれ、いつものことなのよ」
「何でだ? 今日会ったばかりの俺が言うのも何だが、クローは風紀委員に目ぇ付けられるような奴じゃないだろ」
「まぁ、そうなんだけど。実際の所、私もよく知らないの、あの二人の事情」
「ふーん……?」
「ただ……私が綺天塚先輩に前に聞いたら、クローが無神論者だからって言ってたけど」
まぁ、それを言うなら、自然信仰の信奉者の私もある意味無神論者の筈なのに。
心の中でそう呟いたその時、ハノンちゃんが怖ず怖ずと口を開いた。
「私……綺天塚先輩が好きな人が、神刃くんに好意を抱いてるから、八つ当たりしてるって聞いたことがあるよ」
「そ、その話は本当なのハノンちゃん!?」
その話を聞いた私は、思わず大きな声を出してしまう。
ハノンちゃんは、一瞬それに驚いたようだが、すぐにコクリと頷く。
「そ、それって誰のこと!? で、出来れば私、綺天塚先輩を応援するから!」
私はハノンちゃんの肩を掴みながら、急いで情報を聞き出そうとする。
何てったって、クローはモテる(・・・)人間だからだ。
属性魔法科でトップの成績を誇る頭の良さや、百回以上の模擬試合をしながら、今まで無敗記録を打ち立てる程の強さ。
人種で人を差別しない、野望を持った平和主義者にして、その温厚で優しい性格から、学園中にファンがいる人格者。
しかも、中学時代は男子生徒からも告白されていた、中性的な顔立ちの美少年。
これでは、モテない道理があるわけない。
だからこそ、私は苦労をしているのだけど……。
「……白鏡さんには悪いけど、綺天塚先輩のために、それは言えないかも」
「え?」
「あー……、そう言うこと」
ハノンちゃんの言葉を聞いたガオンくんが、何かに納得出来た風にうんうんと頷いている。
「? ガオンくん、そう言うことって……どういうこと?」
「あー……まぁ、なんだ。悪いことは言わないから、綺天塚先輩の応援はやめとけよ、風紀委員ちゃん」
「??」
「……白鏡さんって、神刃くんのことを鈍感呼ばわり出来ないと思う」
「だな」
「???」
何か、ハノンちゃんとガオンくんの二人に納得されたけど、一体どういう意味なんだろう。
クローは誰がどう見ても鈍感なのに。
「……まぁ、なんだ。分からないなら、それでもいいとして。早く本題に入らないか、クロー?」
「あ、ゴメン。そうだったね」
「待て、神刃。まだ話は終わっていな──」
「私も、早くした方が良いと思いますけど……」
「で、何の用なんだ、神刃」
「「「………………」」」
クロー、ガオンくん、ハノンちゃんの三人が、何とも言えない表情で私と綺天塚先輩を見ている。
……突然意見を翻した綺天塚先輩を見るのは分かるけど、何で私まで見られてるんだろう。
私が頭上に疑問符を浮かべていると、クローが小さく咳払いをした。
そうだった。
こんなことを考えている場合じゃなかった。
「……さてと、本題に入りましょうか」
その言葉を聞き、私を含めたこの場にいる全員の間に緊張が走る。
それらを悠然と見渡したクローが、ゆっくりと口を開いた。
「今回の用件は、ガオンくんの処罰の件についてです」
さて、皆さん。お気付きの片もたくさんおられるでしょうが、今はバレンタインシーズン真っ只中です。(この小説は、2012年の2月10日に掲載したものです)
本来、極度のラノベオタクである僕は、バレンタインとは無縁の人間ですが、世間はそうではありません。
なので、来たる2012年2月14日までに間に合うなら、黒龍皇の血統りバレンタインSSを書かせて頂きたいと思っています。
もし、完成した場合、“黒龍皇の日常”と言う題名で投稿させて頂きますので、是非チェックしてみて下さい。
それでは、次回“長かった一日(後編)”をお楽しみに。
以上、現野 イビツでした。




